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掲載日:2022年12月20日
Q 小林哲也議員(自民)
8位、5位、6位、9位。皆さん、この順位は何だと思われるでしょうか。これは先月開催された埼玉県債投資家向け説明会で、企画財政部長が説明をした本県の財政規模、財政力指数、財政調整基金等残高、基金残高合計の全国順位です。人口規模全国第5位の本県にふさわしい順位ではないかと思います。
では、35位、29位。これは何の数字と思われるでしょうか。これは地方自治体の財政の弾力性を示す経常収支比率、標準財政規模に対する将来負担すべき負債の比率を示す将来負担比率の本県の順位です。埼玉県は5位ではなかったのか、そんな印象を持たれるのではないでしょうか。これらの数字は、総務省が発表した平成26年度の地方公共団体の主要財政指標一覧から引用しており、この資料の関東1都6県を比較すると、本県は経常収支比率は関東地方で最下位、将来負担比率は下から2番目となっています。
そこで、企画財政部長にお伺いします。これらの指標が全国平均よりも悪化している現状をどうお考えでしょうか。ただ、ここで私が申し上げたいことは、直ちに改善して、全て5位にすべきであるといったことではありません。ありのままの数字をありのままに示すことが、県民や県債を買われる投資家の皆さんに対する誠意ではないかということです。良い情報は宣伝し、悪い情報も今後改善していくから、県債を買っていただきたいというのが真摯な姿勢なのではないかと思います。
ディスクロージャーに対する県の姿勢について、併せて企画財政部長に御所見をお伺いします。
A 中原健一 企画財政部長
まず、経常収支比率と将来負担比率が全国平均より悪化している現状をどう考えるかについてでございます。
財政指標については一般的には一定の基準との比較や、経年比較により分析をしております。
また、他の都道府県と比較する場合は、全都道府県の平均との比較ではなく、財政力が類似している団体との比較が有効と考えております。
御質問の将来負担比率につきましては、地方公共団体財政健全化法に定める4指標の1つであり、本県は平成27年度が192.9%となっております。
財政の健全性に問題がある場合として国が定める基準の400%は大幅に下回っている状況にございます。
経年変化におきましても6年連続で改善傾向となっております。
類似団体の中では、神奈川県や千葉県よりは悪く、大阪府や愛知県と同水準でございますが、主として過去の起債の償還の負担が大きいためと考えております。
また、経常収支比率につきましては、平成27年度は94.9%となっております。
経年比較では、平成23年度の96.9%から3年連続で改善傾向でございましたが、平成27年度は前年度に比べ0.3ポイント悪化に転じました。
これは社会保障関連経費の増によるものと考えられ、今後財政の硬直化が進まないよう十分注視していくことが必要と考えております。
なお、類似の6団体の中で、平成26年度は下から2番目でございましたが、平成27年度は最上位となる見込みでございまして、一貫した比較分析がしづらい状況でございます。
次に、ディスクロージャーに対する県の姿勢についてでございます。
去る11月2日に都内で埼玉県債投資家向け説明会を開催いたしました。
都銀、地銀、証券会社等の機関投資家や金融情報会社等、171名の方に参加をいただいたところです。
私からは財政状況と起債運営の基本的考え方を簡潔に説明させていただきました。
その冒頭で、歳出決算額、財政力指数、財政調整基金等残高、基金残高合計の4つの角度から、地方財政全体の中で本県の財政が占める規模をお示ししたところでございます。
本県財政の位置を示すもののため、上から何番目の順位かという全国順位もお示ししたものでございます。
その上で、平成27年度決算の状況を御説明いたしました。
この中で、本県財政の健全性を表す指標として、議員御指摘の将来負担比率等4つの健全化判断比率や経常収支比率についても、全てお示しさせていただいたところでございます。
財政指標の性格から全国順位ではなく、国の基準を満たしているかどうかや、前年度との比較をしながら御説明させていただいたところです。
説明会におきましては良い情報に限らず、多角的に本県財政に関する情報を提供するよう努めさせていただいております。
限られた説明時間でしたが、出席者は日常業務として地方債市場に関わっている機関投資家の方がほとんどですので、その後の意見交換の時間も含めて、本県の財政状況を御理解いただけたと考えております。
県としましては引き続き、IR活動等を通じて投資家の方々等との信頼関係を構築し、埼玉県債への御協力を求めてまいる考えでございます。
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