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ページ番号:80205

掲載日:2022年12月20日

平成28年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(田並尚明議員)

高校生のバイクの「三ない運動」について

Q 田並尚明議員(民進・無所属

この質問については、9月定例会において自民党の松澤議員さんが質問され、教育長からは「これまでの自動二輪車等に関する生徒指導を幅広く検証し、運動の在り方を検討していく」との前向きな答弁を引き出されました。私も全く同感でした、10年前までは。
私も、議員になって初めての一般質問で、バイクの「三ない運動」について廃止すべきだと質問をしようと思っておりました。何しろ、私が高校生になったその年にバイクの免許が取れなくなってしまったのです。小学生の頃から純粋にバイクが好きで、バイクのカタログをいつも眺め、純粋です、暴走族じゃないです。高校生になったら、絶対バイクの免許を取ってGS400に乗ると思い続けて、やっと高校生になった途端に免許が取れなくなるなんて、6年間思い続けてきたのにショックで倒れそうになりました。誰がこんなばかなことを考えたんだと思ったら、目の前にいました、当時県会議員だった親父が。こいつらかと、かなり恨むのと同時に、どうにか免許を取ってやろうと知り合いの会社で働いている証明書を頼んだり、いろんな策を講じましたが全てばれ、最後は18歳になったら車の免許は許可するという条件で泣く泣く諦めたのを覚えております。その間は乗っていません。
それで、最初の一般質問で積年の恨みを晴らそうと思ったのですが、そのときに受けた説明がこちらの埼玉県における高校生の自動二輪車等による死傷者の推移でした。これです。ここから「三ない運動」が始まりました。昭和55年で、「三ない運動」は昭和56年からです。ここが昭和55年で、「三ない運動」が始まってから極端に死傷者が減ったという、この説明を受けまして、この取組のできる前とできた後でこんなに差があるなんて知りませんでした。これだけ効果があるのならと、質問は取り下げました。
教育長の答弁に、「高校生も交通安全について自ら考えさせることが大切」とあります。確かにそのとおりだと思いますが、自分が学生の頃を思い出せば高校生はそんなこと考えません、無理です。かわいい女の子が見ていようものなら、バイクも身も心もアクセル全開です。安全教育の充実で事故が減るなら、この世に事故なんか絶対ありません。
こんなことがありました。バイクレーサーの友人がレース中、大けがをしたと聞いたので新潟まで見舞いに行ったのですが、友人は200キロ近くでの事故にも関わらず、鎖骨骨折だけで済んだのでほっとしました。隣のベッドは高校生が入院していたので、どうしたのと聞いたら、原チャリで信号待ちで止まっていたら、足滑らせて立ちごけしましたとのことで、じゃ軽くて良かったねと言うと、いえ、ちょうど腰が縁石の角に当たり、一生半身不随なんですと言うではありませんか。片や200キロで鎖骨、片や止まっていて一生の半身不随です。もう気の毒で言葉が出なかったのを覚えております。
私の場合は車でしたが、アマチュアレースをやっているとき、雨の富士スピードウェイの最終コーナーで180キロ近くですっ飛び、車はこしゃこしゃでしたが、まあどうにか今でも残る重いむち打ち程度で済みました。バイクも車も、レースという中でタイヤや車の限界近くでの挙動というものを体験して、初めてその怖さを知り、または大人になり理性的な判断ができるようになって、初めて公道での無謀な運転をしなくなるのではないでしょうか。
高校生に安全教育をすれば事故を起こさないとは到底思えないのです。そして、一旦事故となれば車と違い、体がむき出しですから、重大な事故になりやすいです。加えて、バイクを買える子、買えない子が必ず出てきます。高校生で仲間がバイクを持っていれば、絶対に欲しくなってしまうでしょう、たとえ無理なバイトをしてでも。高校生の本分は何でしょうか。バイクの免許を取ることですか。違いますよね。ちっとは自転車こいで苦労したって良いじゃないですか、若いんだから。もちろん、山間部は今までどおりで良いと考えますが。そこでお伺いいたします。
未来ある若者の命を悲惨な事故から守るためにも、バイクの「三ない運動」はなくすべきではないと強く考えます。教育長のお考えをもう一度お聞かせください。どうしても見直すなら、サーキットで私の助手席を体験していただいてから考え直すのでも遅くはないと思いますが、御答弁をよろしくお願いいたします。

A 関根郁夫 教育長

いわゆる「三ない運動」を始めた昭和50年代は、高校生の自動二輪車等による暴走行為や事故死傷者数の増加が当時の県議会で取り上げられるなど、社会問題となっていた状況がございました。
現在は、当時と比べ、高校生の自動二輪車等による事故死傷者数は大きく減少しており、この運動の効果があったものと考えております。
他方、交通網や社会情勢は当時と大きく変化しているとともに、現在の高校には生徒の自立を促す教育が求められております。
こうした変化を踏まえ、「三ない運動」の在り方を検証するため、この度、高校生の自動二輪車等の交通安全に関する検討委員会を設置いたしました。
この検討委員会は、学識経験者のほか、学校教育関係者、保護者、交通安全関係の団体等、様々な立場の方で構成しております。
議員、お話のとおり、高校生という年代は成長段階にあり、精神的にも、まだまだ未熟な面があることも否めません。
私自身、高等学校の管理職であった時、2人の生徒をバイク事故で亡くしており、大変辛い思いをしております。
多方面の方々からご意見をいただき、在学中のみならず、生涯を通じて交通事故の当事者とならないよう、自動二輪車等の生徒指導について幅広く検証し、この運動の在り方について検討してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。 

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