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掲載日:2022年8月18日
Q 柳下礼子議員(共産党)
台風9号により東川があふれ、旧市役所付近の密集住宅地が広範囲にわたり浸水被害を受けました。テレビで全国放映もされるほどの被害でした。この東川は、歴史的にも浸水を繰り返しており、埼玉県河川整備計画による地下河川整備が平成24年に完成したばかりでした。
地元自治会の要請により、東川地下河川水害被害についての説明会が11月19日開かれました。しかし、「除塵機など設備には問題はなかった。豪雨が想定を上回ったものである」、また、「想定雨量の見直しはできない」という説明に、地元住民の怒りが爆発しました。住民が怒るのは当然です。つい4年前に、総事業費120億円の地下河川が完成し、この周辺では、不動産事業者を中心に「東川はもう安心です」という宣伝が行われていたからです。埼玉県発行の「東川地下河川」というパンフレットには、「浸水を繰り返してきた東川」とあり、「東川は住宅地内を流れる都市河川として、浸水被害の軽減を目指す河川整備が求められています」と述べています。
今回の所沢市内の被害総数は、床上121件、床下481件で、全部が東川ではありませんが、120億円かけた地下河川整備が浸水被害の軽減につながったとは到底思えません。説明会では、「想定雨量時間50ミリを見直して、河川を整備すべきだ」という声に対して、「東川だけ想定雨量を見直すことはできない」との答弁がありました。
しかし、昨年の東部豪雨被害の直後、11月に策定された新方川、会之堀川流域における浸水被害軽減プランによると、時間89ミリの降雨に対して床上浸水被害の解消と浸水エリアの縮小を図ることを目的に、県と春日部市が役割分担の上、河川改修、貯留施設、下水道の整備を行います。この10年間で、時間50ミリを超える雨は31回も降っています。私は、春日部市のプランを参考に、東川についても早期に最大降雨量に対応するプランを立てるべきと考えます。県土整備部長の答弁を求めます。
A 浅井義明 県土整備部長
御質問の春日部市のプランについては、近年増加する集中豪雨を対象として浸水被害の軽減を図るため国が創設したものでございます。
このプランで実施できる内容は、法定計画に基づく河川と下水道の整備、流域対策、危険情報の周知、水防活動の強化などでございます。
時間雨量50ミリ程度を超える河川整備を行うものではなく、国の支援を受けながら計画の事業進捗を早めるものでございます。
また、国への申請については市町村が行うこととなっておりますので、県では所沢市からプラン策定の相談があれば、河川・下水道事業調整協議会を通じて支援してまいります。
県といたしましては、このプランの策定にかかわらず日比田調節池の整備促進や地下河川の監視カメラ画像の市への提供など、水防活動を始めとする所沢市との協力関係をより一層強化してハード、ソフトの両面から洪水対策を進めてまいります。
再Q 柳下礼子議員(共産党)
春日部市が新方川、会之堀川流域における浸水被害軽減プラン、こういうのを作っておりますけれども、これには埼玉県、春日部市、それから住民組織の検討部会構成員という形で検討会があるんですね。市とも検討していくということは、120億円もかけて、もう水害には大丈夫だっていう、そういうね、地下にバイパス造って、豪雨があったときには、そこに徐々に流していくという形にしたものですけれども、実際にはそれが十分機能しなかったと。これは50ミリ対応で造っているから、50ミリ以上いっちゃったからねっていう点で、春日部は、平成20年の8月28日に最大時の時間雨量が89ミリということだったんですけれども、これと同じような形で、要するに50ミリじゃ水害はなくならないから、それ以上のものを造っていくよと、そういうことを検討していくよということなのか、1点確認したいと思います。
再A 浅井義明 県土整備部長
春日部市のプランでは89ミリ対応としているが、所沢市の東川では50ミリを超える分についてどうなのかという御質問にお答え申し上げます。
このプランは、答弁でも申し上げましたとおり、法定計画に基づく河川改修と下水道の整備を行うもので、それ以上のことを行うものではありません。
春日部市の場合は、50ミリを超える部分について、河川と下水道で対応するのではなく、春日部市独自の貯留管等で対応しています。
50ミリを超えた、89ミリのうち39ミリの部分については、市が独自で対応を行い、それに対して国から支援を受けるということでございます。
さらに、水防活動や危険情報の周知などを市と県で一緒に協力して行っています。
所沢市につきましても、市からお話があれば、河川・下水道事業調整協議会を既に立ち上げておりますので、その場で十分に協議をしていきたいと考えております。
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