トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年9月定例会 > 平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(清水義憲議員)
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掲載日:2023年9月20日
Q 清水義憲議員(自民)
この課題については、埼玉県議会自由民主党議員団の議員諸氏からも再三にわたり質問がなされるとともに、平成24年には埼玉県議会水泳振興議員連盟から上田知事に対し、県営屋内50メートル競泳プールの建設実現を求める要望書も提出されています。
今定例会の一般質問初日においても、畠山議員が屋内50メートルプールをさいたま水上公園に整備することについて質問を行いました。知事は「有力な候補地の一つ」と答弁しております。私も上尾市が地元であり、中学生の頃から何度も利用したさいたま水上公園に強い思い入れがあります。県内初の大型レジャープールということで県内全域から利用者が集まり、水上公園イコール上尾との印象を持っている県民も多いのではないかと思われます。手前みその話になりますが、県内各地からの利用のしやすさ、上尾運動公園としての一体的な活用など総合的に考えれば、屋内50メートルプールはさいたま水上公園に整備することが最も適していると考えます。
私はこの夏、日本有数の屋内プールである東京辰巳水泳場を視察してまいりました。辰巳水泳場は、50メートル10コースをメインプールに、50メートル7コースのサブプール、水深5メートルのダイビングプール、約5,000席の観客席を備えています。建設費は当時で181億円、維持管理にかかる東京都からの指定管理料も毎年5億円とのことで、これだけの規模のプールを運営していくには大きな金額が必要であることは否定できませんが、幅広く英知を結集すれば厳しい財政状況の中であっても、最少の経費で最大の効果を上げるような屋内50メートルプールの整備が可能ではないかと考えます。
私は、さらに東京都北区の西が丘にある国立スポーツ科学センターも視察させていただきました。北島康介選手をはじめ、近年のオリンピックにおける水泳陣の活躍は、充実した設備とスタッフの支援によるものと聞いています。
そこで、県民生活部長に伺います。
国立スポーツ科学センターは、ごく限られたトップ選手しか利用ができません。そのため本県水泳選手の更なるレベルアップのためには、屋内50メートルプールの整備に当たりスポーツ科学を活用する視点が必要だと考えますが、御所見を伺います。
また、私は水泳選手だけではなく、近隣住民をはじめとする県民の皆様にも幅広く利用してもらえる施設とすることが重要と考えています。県民の利用を促進するための工夫についてどのように考えているのか、お尋ねいたします。
最後に、事業手法についてですが、近年では公共施設の整備に対し、民間との連携が不可欠になってきています。整備には多額の費用が必要と見込まれる屋内50メートルプールでは、なおさら民間の資金やノウハウを活用することが不可欠です。民間の力を得るための整備手法について、御所見を伺います。
A 稲葉尚子 県民生活部長
まず、「スポーツ科学を活用する視点の必要性について」でございます。
スポーツの競技力向上には、科学的な根拠をもとにした体の動かし方やトレーニング方法などを取り入れることが不可欠となっています。
例えば水泳では、天井や壁面、プールの底などに設置したビデオカメラでフォームを撮影して、詳細に分析したり、トップ選手と比較することで、練習の効果を一層高めることが期待できます。
また、選手一人一人の身体特性などに合わせた最適なトレーニングや、メンタル、栄養面の指導ができる体制があれば、総合的に選手の競技力向上が図れるものと考えられます。
屋内50メートルプールの整備に当たりましては、スポーツ科学の知見を十分生かせるよう、専門家の御意見をはじめ、瀬戸大也選手などのアスリート、指導者の声を伺いながら進めてまいります。
次に、「県民の利用を促進するための工夫について、どのように考えているのか」でございます。
屋内50メートルプールは、水泳の競技力向上はもとより、議員お話のとおり多くの県民の皆様に活用いただく必要がございます。
プールの床を可動式にし、深さを調節できるようにすることで、子供から高齢者まで幅広い層を対象とした水泳教室が可能となります。
また、水中ウォーキングなどは、膝や腰など体への負担が少ないことに加え、効率的にエネルギーが消費できるメリットがあり、県民の健康づくりにも役立ちます。
さらに、県民のライフスタイルの多様化に伴い、早朝や夜間などの利用ニーズに、きめ細かく応えていくことも重要なポイントと考えます。
今後、様々な立場からの御意見もいただきながら、県民の皆様に親しまれ、多くの人に利用される施設を目指してまいります。
次に、「民間の力を得るための整備手法について」でございます。
議員お話のとおり、公共施設の整備に当たり、民間の資金や経営ノウハウ、技術力を活用することにより、コストの縮減やサービスの向上を図ることは、極めて重要な視点です。
このため、官民が連携する手法の一つであるPFIを採用した他県のプールの整備事例について、現地調査を実施し、その具体的なメリット、課題などについて整理しております。
これらの先行事例では、設計から建設、維持管理、運営を長期一括発注することで、効率的な運営とコストの縮減が図られています。
また、民間事業者の柔軟な発想により、トレーニング室やフィットネススタジオ、温浴施設、小型のレジャープールの併設など、にぎわいが生まれるような提案がなされ、収益の増加に貢献している例もあります。
屋内50メートルプールの整備に当たっては、PFIなど民間活力を生かすことを基本としつつ、今後も幅広く情報を収集し、最適な手法を採用してまいります。
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