トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年9月定例会 > 平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(畠山 稔議員)
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掲載日:2023年9月25日
Q 畠山 稔議員(民進・無所属)
準天頂衛星システム「みちびき」は、既に打ち上がっている1号機、2号機に続き、先月19日には3号機が打ち上げられました。準天頂衛星システムは、日本版GPSとも呼ばれる人工衛星を利用した測位システムです。現在、我が国におけるカーナビやスマートフォンなど位置情報はもとより、アメリカが軍事用に開発したGPSシステムを利用しています。アメリカのGPSシステムは地球全体をカバーしていますが、地球の裏側で見えない衛星があることから、数メートル単位で誤差が出ております。
そこで、我が国は独自に準天頂衛星を打ち上げ、衛星測位システムの構築を進めております。今年10月にはみちびき4号機を打ち上げることが決まっており、4機体制が整います。このみちびき4機体制とアメリカのGPSシステムを一体的に利用することで、誤差数センチメートルと非常に高精度な位置情報を得ることが可能になると言われております。
また、準天頂衛星システムにはGPS機能のほかメッセージ通信機能があります。国では、災害時に準天頂衛星を介して、避難所に設置した端末から避難所の開設状況や避難者の安否情報などを防災機関に送信する衛星安否確認サービスQ-ANPIを提供する予定でおります。
準天頂衛星システムの活用につきましては、さきの2月定例会の予算特別委員会の総括質疑の中で取り上げさせていただきました。特に衛星安否確認サービスQ-ANPIを紹介した上で、「防災面での活用を検討すべき」と質問しましたところ、知事からは活用できるものは活用したいとの見解をいただきました。
そこで、準天頂衛星システムの防災面の活用に向けてどのように取り組んでいくのか、危機管理防災部長にお伺いをいたします。
A 槍田義之 危機管理防災部長
衛星安否確認サービスにつきましては、これまで適宜国から情報収集を行ってまいりました。
ご質問にございましたように、このサービスは、避難所に設置する専用端末から準天頂衛星を経由して、避難所の開設状況や避難者の安否情報などを国や自治体が共有するという仕組みです。
また、個人のスマートフォンで親族などの安否情報を検索できる機能も国では検討を進めています。
このサービスを使えば、電話回線などが輻輳し使えなくなった場合でも準天頂衛星を介して通信することができます。
そのため大地震などの大規模災害時に通信途絶や孤立が想定されるような地域での活用が期待できます。
一方で、送信できるデータ量が限られていることなどの課題もあるようです。
国では平成30年度までの実証実験を経て、平成31年度からの運用開始を目指しています。
今年度、準天頂衛星による通信を実際に活用した初めての実証実験が和歌山県で実施されます。
本県といたしましては、来年度実証実験に参加する方向で現在国と調整しています。
和歌山県や本県での実証実験の結果を踏まえ、有用性や課題をしっかりと検証してまいりたいと考えています。
その上で、衛星安否確認サービスを活用すべきと判断できれば、県内市町村への普及を促進してまいります。
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