トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年9月定例会 > 平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(畠山 稔議員)
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掲載日:2023年9月25日
Q 畠山 稔議員(民進・無所属)
埼玉県に公営の屋内50メートルプールがないことは、これまで県議会で何度も取り上げられてきました。さきの6月定例会におきましては、我が民進党・無所属の会菅克己議員の水泳選手の生の声を代弁し、屋内50メートルプールの整備の必要性について強く訴える一般質問を行いました。これに対し、上田知事からは「実現のためしっかりと歩みを進めてまいります」との前向きで力強い答弁をいただきました。いよいよ県として具体的に屋内50メートルプールの整備に動き始められたことに心より敬意を表する次第です。
そこで、私は、他県の事例を実際にこの目で見ることが大切と考え、新潟県立長岡屋内総合プール、兵庫県の尼崎スポーツの森屋内50メートルプールを視察いたしました。
新潟県のプールは、50メートルプール、飛び込みプール、サブの25メートルプールが1つの建屋に集約され、開設から9年がたちますが、内部がとてもきれいに保たれておりました。大会や水泳教室で通年利用されているとともに、他県のチームの強化合宿にも多く利用されております。2020年の東京オリンピックに向け、水泳の強豪国でありますオーストラリアのナショナルチームの事前合宿地として既に決定されているとのことで、このプールが高い評価を得ている証拠と言えそうです。
一方で、兵庫県の屋内50メートルプールは夏季のみの営業で、秋から冬にかけてはスケートリンクとして利用されております。集客力を高めるために屋外に比較的小規模なレジャープールやグラウンドゴルフコース、3面のフットサルコートが併設され、幅広い層の県民に利用されております。いずれもアスリートはもとより広く県民に利用されており、改めて屋内50メートルプールの整備の必要性を強く感じたところであります。是非実現への歩みを加速させていただきたいと思います。
しかし、整備に当たっては、多額の建設費や維持管理費が必要となってまいります。視察をした長岡と尼崎でも空調、水温維持のためにかなりの費用がかかっております。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの水泳競技会場として現在建設中のアクアティクスセンターでは、安定した熱エネルギーである地中熱を空調に活用することと聞いております。省エネルギーやヒートアイランド現象の緩和にも有効と言われている地中熱の活用も検討する必要があります。
さらに用地の確保を迅速に進め、経費圧縮に県有地を検討すべきと考えます。多くの県有地の中でもスポーツ施設の立地場所としてふさわしい場所を探してみますと、まず、私の地元上尾市にある上尾運動公園内のさいたま水上公園が挙げられます。さいたま水上公園は昭和46年に開設されましたが、プール施設の老朽化が進むとともに利用者の減少もあり、流れるプールは平成24年に、屋内25メートルプールは平成27年に営業を停止されました。現在では再整備に向けた調査検討を行っていると聞いております。
そこで、その再整備に当たっては、さいたま水上公園のレガシーともなる屋内50メートルプールを整備することが最善の選択になるのではないでしょうか。県内各地から交通アクセスもよく、多くの大会や幅広い県民の皆様の利用も見込めます。陸上競技場や体育館、武道館やアイスアリーナなどスポーツ施設が集積している上尾運動公園内にさらに屋内50メートルプールが加われば、県南部におけるスポーツのメッカとして誇れるものとなります。
屋内50メートルプールをさいたま水上公園に整備することについて、知事の御所見をお伺いいたします。
A 上田清司 知事
9月15日から開催されました愛媛国体の水泳競技では、会場が屋外の特設プールであったため、台風の影響を受け、日程の短縮や競技順の変更など厳しい大会運営を余儀なくされたということを伺っております。
屋内のプールであれば、こうした事態を避けることができ、選手も安心して競技に集中できます。埼玉県における屋内50メートルプールの整備の必要性を改めて感じたところでございます。
整備に当たっては、御指摘のように整備費や維持管理費をできるだけ抑える一方、多くの人に利用してもらい収入を確保していく工夫が必要です。
コスト削減の面でも、議員のお話のとおり、用地の取得費が不要となる県有地の活用を第一に考えるべきではないかという御提案もそのとおりだと思います。
また、県レベルの大会の開催、選手の強化練習や合宿、更に県民の利用や民間活力の導入を考えると、交通アクセスについても重要なポイントになるかと思います。
さらに、プールの利用は様々な運動の後の疲労回復にも効果があるともされており、スポーツ施設が集まった場所であれば、活用の幅が広がるだろうということも予測できます。
さいたま水上公園を含む上尾運動公園はこれらの立地条件をおおむね満たしており、有力な候補地の一つではないかと思います。
一方で、現在検討を進めているさいたま水上公園の再整備や、地元上尾市の協力など調整が必要な課題もございます。
そこで、本年8月には、埼玉県体育協会や水泳連盟、障害者スポーツ団体などの競技関係者のほか、地域スポーツや健康づくりの指導者から幅広く御意見をいただく会議を立ち上げました。
こうした皆様の御意見を踏まえつつ、施設の規模、事業手法も勘案しながら、屋内50メートルプールの整備に向けて取組を進めてまいります。
再Q 畠山 稔議員(民進・無所属)
今、知事から大変前向きな御答弁をいただきまして、本当にありがとうございました。そして、知事の英断をもって是非上尾市にあるさいたま水上公園に決定していただきたい、重ねて重ねてお願いを申し上げますと同時に、今後の検討についてどのようなスケジュールでやっていくのかということについて、どのようなスケジュールでいつまでに結論を出すかということの予定になっているのか、併せて御答弁をお願いしたいと思います。
再A 上田清司 知事
上尾が有力な候補地であるということは、先ほど申し上げたとおりでございます。
アクセス、他のスポーツ施設が集まっているなど、いろいろな条件が整っていると申し上げたいと思います。
一方、今年の8月に体育協会、水泳連盟、障害者スポーツ団体などの競技関係者、さらに地域スポーツや健康づくりの指導者などをメンバーとして立ち上げた会議の中での意見や上尾市との調整などがある程度整ったときにスケジュール感もわかってきます。
できるだけ早くという思いは持っておりますが、こうした調整がある程度終わったときに、規模感や事業手法、スケジュール感などもはっきりしてきますので、御理解賜りたいと思います。
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