トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年9月定例会 > 平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(安藤友貴議員)
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掲載日:2023年9月20日
Q 安藤友貴議員(公明)
教員の負担軽減については、今年の2月定例会の公明党代表質問で西山団長が取り上げておりますが、県教育委員会が取り組むべき喫緊の重要課題と考えています。公明党中央においても教員働き方改革検討プロジェクトチームが文部科学省の林芳正文科相に対し、教員の働き方改革の実現に向けて既に緊急要望を行っています。また、こうした我が党の要望を受け、文科省は「来年度予算に教員の負担軽減に関する新たな施策を盛り込む」との報道もされています。いずれにしても教員の負担軽減は待ったなしです。
本県の教員勤務状況は、県教育委員会が昨年の6月に実施した勤務状況調査によると、小学校教諭の残業時間は一日平均2時間57分、中学校教諭で3時間10分です。この数字は平均であることから、残業時間が一日平均4時間、また、5時間という危険な水準にある教員もいます。教員の疲弊を防ぎ、学習指導に当てる時間や子供たちに目を向ける時間など本来の仕事に注力できる環境づくりが必要です。
そこで先月、この課題解決に向けてユニークな取組を行っている岡山県を視察いたしました。岡山県は、教員のOBや主婦らを教師業務アシスタントとして雇用し、公立小中学校の4分の1に当たる約120校に配置しています。その狙いは、プリントのコピーやパソコンデータ入力など事務作業の一部を教員に代わって行うことで、授業の準備時間などに当てられる時間を確保することです。アシスタントが配置された学校の教員のアンケートでは、約9割が「学習指導に当てる時間が増えた」と回答しています。また、ある小学校では、教員の退勤時間が平均で1時間ほど早まったとの効果も出ているそうです。この岡山県の教師業務アシスタント事業は、教員の負担軽減に即効性のある効果が出ている施策だと感じてまいりました。
また、文科省は、8月23日に「教師業務アシスタントと同様の制度である教員の事務作業を代行するスクールサポートスタッフを来年度から全国の公立小中学校に配置することを決めた」との新聞報道がありました。教員の負担軽減は教員の問題だけでなく、結果的に子供たちの教育に大きなプラスとなります。授業の改善をはじめいじめや不登校問題など教員が本来取り組むこと、取り組むべきことにより時間を使うことができます。岡山県が先駆的に取り組み、全国展開が決まった教員のアシスタント制度を本県においても是非導入すべきです。この点も含めて、本県として教員の負担軽減にどう取り組んでいくのか、教育長の見解を伺います。
A 小松弥生 教育長
教員の働き方改革は、教員の問題だけでなく、教員が向き合っている子供達にとっても重要な問題と考えております。
議員お話のとおり、教員の業務の一部を担う「スクール・サポート・スタッフ」は、教員の負担軽減を図る上で意義あるものと考えております。
県では、今年度、外部有識者、市町村教育委員会教育長、保護者代表などで構成する「教員の働き方改革推進プロジェクト委員会」を設置し、検討を進めているところでございます。
現在、プロジェクト委員会において、スクール・サポート・スタッフも含め、学校現場に即した業務改善の方策について協議をしているところでございます。
具体的には、教員が担っている業務の中で、教員以外の者ができることや、家庭・地域に協力をお願いできることは何か、教員のスキルアップに伴い改善できることは何かなどを検討をしております。
また、伊奈町をモデル地域に指定し、小学校、中学校の各1校に、業務改善の方策の一つとして、教員の業務の一部を担う「業務アシスタント」を配置し、調査研究を行っているところでございます。
今後、伊奈町でのモデル事業やプロジェクト委員会でまとめられた改善策について、各市町村へ丁寧に説明をするなど、教員の負担軽減に積極的に取り組んでまいります。
再Q 安藤友貴議員(公明)
答弁の中で、伊奈町をモデルとしてしっかりとそれを市町村に丁寧にお話をしていくということがありましたけれども、今回の質問は国の方で、しっかりとその8月23日にスクールサポートスタッフなどを配置をするというような報道もございました。要は国の方でそういった予算化を考えているという状況も踏まえて、埼玉県としてどういうふうに考えていくのかということをお聞きをしたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
再A 小松弥生 教育長
教員の働き方改革推進プロジェクト委員会でのご意見や、伊奈町で実際に行っております業務アシスタントの成果等を踏まえまして、国が予算要求をしている事業についても検討してまいりたいと考えております。
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