トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年9月定例会 > 平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(畠山 稔議員)
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掲載日:2023年9月25日
Q 畠山 稔議員(民進・無所属)
一級河川江川は、鴻巣市を源に北本市、桶川市、そして私の地元上尾市を流れております。川幅は4メートル程度でふだんは穏やかな川です。しかし、一度大雨が降ればその状況は一変します。平成27年7月16日の台風11号の際には、桶川市内の高校に通う女子生徒が通学途中に増水した江川に自転車ごと流され、尊い命を落とすという大変痛ましい事故が発生いたしました。この事故を受け、江川流域4市の各市長や市議会議長からなる江川改修促進協議会において江川の改修、早期整備に関する緊急決議を行い、後日決議書を県に提出いたしました。
私も平成27年9月定例会において、江川の早期整備について県土整備部長に質問をいたしました。その後、県では、平成27年度中に事故のあった江川上流部において調節池の整備に着手していただきました。幸いなことに本年は大規模な洪水は発生しておりませんけれども、いつ集中豪雨により大規模な洪水が発生するか地域住民は心配でなりません。地域住民の安心・安全のために、上流部における調節池整備を一日でも早く完成させることが必要です。
そこで、調節池整備の進捗状況と今後の見通しについて、県土整備部長にお伺いいたします。
一方で、江川の治水対策は上流の調節池整備を進めるだけでは解決しません。下流部の河川整備については、江川流域づくり支援会議において平成22年に治水と環境を両立させ、現状地盤活用案が基本方針として提言されております。下流部の自然環境を保全するために、現状地盤活用案を基にした整備を進めていくことは承知しておりますが、江川の流域では工業団地の浸水被害や道路冠水等が発生していることも事実であります。そのため上流部のみならず、中流部や下流部においても治水対策を進めていくことが重要です。
そこで、今後の江川中流部や下流部の治水対策について、県土整備部長の御所見をお伺いいたします。
A 西成秀幸 県土整備部長
まず、調節池整備の進捗状況と今後の見通しについてでございます。
この調節池は、洪水調節容量が約12万立方メートルの計画であり、今まで下流へ流れていた洪水の一部をこの調節池で貯めることで、中流部や下流部の浸水被害を軽減するものです。
現在の進捗状況でございますが、調節池の設計と用地測量が完了しており、今年6月には用地買収に係る地権者説明会を開催し、用地買収に着手しております。
引き続き、地権者の皆様の御理解をいただきながら用地買収を進め、早期に工事に着手できるよう努めてまいります。
次に、今後の江川中流部や下流部の治水対策についてでございます。
江川下流部につきましては、環境と治水の両立など様々な調整が必要であることから、その整備方針について専門家や地元の方々による江川流域づくり支援会議において議論が進められてきました。
その結果、平成22年に同支援会議から、下流部については現況地盤活用案を採用すべきとの提言をいただいております。
ただし、この案により下流部を整備した場合、中流部は洪水時に河川の水位が上がるという影響が生じます。
このため、新たに設置した第2期の支援会議において、現在、中流部の整備方針について議論がされており、11月頃に提言がまとまる予定でございます。
今後は提言を踏まえ、関係各市と協力し、江川中流部及び下流部の事業の進め方について検討してまいります。
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