トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年9月定例会 > 平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(菅原文仁議員)
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掲載日:2023年9月20日
Q 菅原文仁議員(県民)
昭和39年の東京オリンピックの漕艇競技の舞台ともなった戸田漕艇場は、日本最大規模の人工静水ボートコースであり、国体や全日本選手権、アジア大会など国内外のボート競技大会が開催されるなど、ボート競技者の聖地として知られております。また、その一部は公営競技のボートレース場として使用されており、自治体財政を通じて地域福祉の向上に大きな役割を果たしています。
今年の夏、このボートコースに大量の水草が繁殖して、競技環境に支障が出てしまう異常事態が発生しました。コースの一部には、オオカナダモをはじめマツモ、エビモ、フサモなどの水草、藻が大量に繁殖しております。
この問題に当初から取り組まれている公園管理事務所の所長さんにお話をお伺いすると、恐らくイケチョウガイによる水質浄化が引き金となってコースの透明度が高くなり、光が湖底近くまで届くことによって水草が育ち、水草が育ったことによって更に水質が良くなり、水草が爆発的に増えたのではないかとのことでした。コースの水質が改善すること自体は、これまでの関係者の御努力が実った結果でもあり、大変すばらしい、喜ばしいことですが、水草がボートのオールやスクリューに絡まると転覆してしまうため、水上を使った競技の全てに影響が出てしまいます。実際、私の目の前で転覆していたボート部の生徒さんにお話を伺うと、「この状態では練習もできません」と大変困っているようでした。
この事態を受け、日本ボート協会は8月31日の全日本大学選手権の前に自前で水草刈り取り船をレンタルして刈り取り作業を行い、大学生も総出で岸にある水草の除去を行ったことで、何とか大会を終えることができました。しかし、1か月もしないうちに、また水草が伸びてきております。このままでは、今月26日開催予定の全日本選手権の開催も危ぶまれます。
水草は、一度定着すると越冬してしまうようです。来年は更に範囲を拡大する可能性が高く、今後、年間を通じての水草除去対策は避けられない状況です。
そこで、都市整備部長にお伺いいたします。
1点目として、来年以降毎年のように、全長2,400メートル、幅90メートル、面積にして21万6,000平米もあるこの戸田漕艇場に水草が繁殖した場合、人力で全てを除去するのは不可能です。水草がオールやスクリューに絡めば、ボートレーサーや漕艇選手のけが、命に関わる危険性もあります。公園設置者である県の責任として、是非、水草刈り取り船を導入していただき、常時水草刈りができるようにしていただきたいと思いますが、御見解をお伺いいたします。
2点目として、今月26日開催予定の全日本選手権の開催への対応について、県としてどのように対処されていくのでしょうか。また、今後仮に機械的に水草を刈っても、両岸の浅い部分については人力で除去しなければなりませんし、除去後の水草の処分についても考えなければなりません。学生団体、競艇組合、県ボート協会などのボランティアに県が積極的に支援をすべきと考えますがいかがでしょうか、御見解をお伺いいたします。
A 野川達哉 都市整備部長
まず、水草刈取船を導入し、常時水草刈ができるようにすることについてでございます。
戸田公園漕艇場内の水草は、本年7月後半に護岸付近で繁殖し始めたことから、指定管理者である埼玉県公園緑地協会ではボート部の学生団体に御協力をいただきながら刈取を行ってまいりました。
その後8月になり水草の繁殖が漕艇場の中央部分まで及んだことから、埼玉県ボート協会などの利用者と協議を行い、8月31日の全日本大学選手権大会に向け、相互に協力して刈取を実施したところでございます。
こうした経緯を踏まえ、公園設置者である県といたしましても、漕艇場が快適に利用できるよう指定管理者と共に水草対策を実施することといたしました。
また、今後、県、指定管理者、利用団体からなる利用調整会議を新たに設置し、常時水草の刈取ができるような方法や、各団体との連携などについて調整を図ることといたします。
その中で刈取船の導入につきましても、検討してまいります。
次に、今月26日開催予定の全日本選手権への対応についてでございます。
この選手権の主催者からは、23日から直前練習が始まると聞いておりますので、県の業務委託により前日の22日までに水草刈が終了できるようしっかりと対応してまいります。
次に、学生団体などのボランティアへの支援についてでございます。
今後設置する利用調整会議において、学生団体や競艇施行者、県ボート協会と水草に関する連携方策についても検討することとしております。
この中でボランティアに対し、県が積極的に支援できるよう調整してまいります。
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