トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年9月定例会 > 平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(木村勇夫議員)
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掲載日:2023年9月20日
Q 木村勇夫議員(民進・無所属)
これまで、パブリックゴルフ場は手軽に安くゴルフをできる場所を提供してきました。しかし、景気や高齢化などの要因でゴルフ場全体の経営状況が厳しくなる中で、民間ゴルフ場も価格を下げ、パブリックゴルフ場のアドバンテージも少なくなってきています。今後、ゴルファーが減っていくことを考えると、メンバーシップのゴルフ場ではできないパブリックならではの取組が必要だと思います。そして、生涯スポーツの裾野を広げるという役割がパブリックゴルフ場にはあると思います。
現在、埼玉県が所有する大麻生、吉見、妻沼、また上里町が所有する上里の4つのゴルフ場については、県及び町が資産を貸付けして株式会社さいたまリバーフロンティアが管理運営をしており、利用者数は伸びてきているものの、売上高、営業損益ともに減少傾向にあります。営業損益については、平成28年度は吉見、大麻生、上里は利益を出しておりますが、妻沼の経営状況はここ5年間で慢性的な赤字が続いており、28年度は約2,000万円の赤字となってしまっております。県が資産を株式会社さいたまリバーフロンティアに貸付けし、リバーフロンティアが実質的な経営をしていることは十分承知をしておりますが、パブリックゴルフ場としての姿勢を示すのが県の役割であるという観点から、公営企業管理者に3点、質問させていただきます。
1点目、パブリックゴルフ場を取り巻く環境については今後も厳しい状況が続いていくことが予想されます。そのような状況の中で、今後パブリックゴルフ場が担う役割と今後の方向性について御見解を伺います。
2点目、集客力の劣る妻沼、上里についてはターゲットを絞って特化し、パブリックゴルフ場でしかできない試みを実施するべきだと考えます。お隣の群馬県の県営のあるゴルフ場では、インターネットに力を入れ、一人予約や一日中回り放題というプランも用意しており、大変好評であります。このようなプランは初心者、ジュニア、女性に対しても裾野を広げる意味で有効だと考えますが、御見解を伺います。
3点目、妻沼については平成32年10月以降に堤防の補強工事が予定されており、それ以降は用地の一部を国に返すため、ゴルフ場用地を縮小せざるを得ないというお話をお聞きしました。このままでいくと、現在の18ホールを維持していくのは厳しいのではないでしょうか。新たなゴルフ場の利用方法についても柔軟に考えていくべきだと考えます。ゴルフ場は生物も多く、自然が豊富であり、里山の役割も果たしています。これからはゴルフ場を公園として捉え、県民に開放し、ゴルフだけにとどまらず、世代を超えて誰でも楽しめる、例えばパークゴルフのようなゴルフ以外の利用法も考えるべきだと思いますが、用地縮小後の妻沼ゴルフ場について今後どのように利用していこうとお考えなのか、今後の県としての方針について伺います。
A 立川吉朗 公営企業管理者
まず、今後パブリックゴルフ場が担う役割と、今後の方向性についてでございます。
株式会社さいたまリバーフロンティアが運営しております4ゴルフ場の利用者は、ゴルフ人口の減少を反映して平成22年度には16万人台まで減りました。
この状況を受けまして、企業や商工会、ゴルフ練習場などへの営業や料金体系の見直しなどにより利用者を増やし、平成28年度には21万人を超えるところまで回復いたしました。
会員制ではないパブリックゴルフ場は、低価格で初心者でも気軽にコースデビューできるなど、スポーツによる健康づくりに大きく寄与するものでございます。
特に若年者やジュニア層などが、高齢になっても行える生涯スポーツの代表格であるゴルフに早くからチャレンジできる場として、非常に価値が高いと考えております。
今後も幅広い世代にわたる健康づくりの役割を担いつつ、初心者や若年層を取り込みやすいという特性を活かし利用者の拡大に努めてまいります。
次に、ゴルファーの裾野を広げる取組についてでございます。
ジュニア層の開拓や、若年ゴルファーの集客強化、女性の利用促進などは重要な課題であり、各ゴルフ場でも積極的に取り組んでいるところでございます。
具体的には、「親子で楽しむゴルフ教室」や、小中学生を対象とする「テレ玉カップジュニアゴルフ大会」など、ジュニア層向けのイベントを行っております。
また、レディースコンペの開催や、レッスンプロによる女性向けのゴルフ教室に加えまして、今年度から新たな取組として、ラウンドレッスンを実施しました。
お話にございました一人予約につきましても、インターネット予約を活用し、積極的に取り入れております。
平成28年度は、利用者全体の約7%に当たるおよそ1万5,000人が、一人予約により御利用いただいている状況でございます。
今後も、更なる取組に向けて新たなアイデアを追求し、ゴルフ人口の拡大に積極的に努めてまいります。
次に、妻沼ゴルフ場の利用方針についてでございます。
妻沼ゴルフ場では、昼食付きで平日は6,000円、休日でも1万円でプレイできる低価格設定を行っております。
また、公式ハンデの認定を受けられるコースとし、競技志向のゴルファーのニーズにも対応しております。
その結果、平成28年度には、年間の利用者数が株式会社さいたまリバーフロンティア設立以来最高の4万3,000人台に達し、収支も今年度黒字化が見込めるところまで改善してきております。
お話のございました国の堤防強化事業により利用可能な河川敷幅が狭まる中で、コースレイアウトの変更が可能か、採算性が確保できるのかなどの検討を現在行っております。
現状の低価格、本格指向のゴルフ場としての利用の継続に加え、御提案の利用者拡大を図る取組なども含めて、今後の妻沼ゴルフ場のあり方について幅広く検討を進めてまいります。
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