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掲載日:2020年3月11日

平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(木下博信議員)

上田流が職員に浸透しているメリットとデメリット

Q 木下博信議員(改革

上田知事は市町村重視、知事を見ないで県民を見ろ、できない理由を並べないでできる方法を考えろ、数字で結果は見える、役職の常識で考えるな等々、様々な上田流とも言える仕事の仕方をつくってきたと思います。それは、県民本位で多くの人が評価しています。そして、就任から13年、有能な県の職員は言わずとも上田式の思考法、仕事の仕方を理解して実践しています。すばらしいことです。
一方で、県の職員は有能です、幹部になればなるほど。だから、上田流の仕事に合わせて、その範囲で仕事をするという状況が生まれているようにも見えます。つまり、上田知事は意図していなくても、上田知事が心地よく感じる仕事の見せ方を職員が身に付けてしまっているということはありませんか。いや、そんなことはない、まだまだ私が指摘しないと身に付いていない、足りないことがたくさんあるんですと思われるかもしれません。しかし、こういうふうに持っていけば、多分指摘されるだろうけれども、指摘されたほうが、その意を酌んで頑張りますという形でそれ以上は求められないから、適度に指摘されるように仕事をしているとしたら、ちょっと怖いですね。
もちろん、職員は私も悪意でやっているとは思いません。でも、親が心地よく感じるように振る舞う子供がいるように、有能だからこそ自然とそういう仕事の仕方になっているとしたらどうでしょう。実際に、斬新なアイデア、破天荒だけれども、大当たりするかもしれないという中間、若手の発想が、それはやらなくてもいいと消極的判断で消えている事例あるんです。そして、私がこう感じるんだけれどと職員に聞いたら、言いにくそうに「よく見てますね」という職員もいるんです。もちろん、職員の側に議員の意見は否定しないという心理が働いたりしますので、私もうのみにはしません。でも、全くうそとも思えない。杞憂であればいいのですが、質問の冒頭で申し上げたように、もしそうだったとしたらと一度考えてみてください。そして、こういうデメリットが生じているかもしれないとお感じになるのか、全くありませんと断言されるのか、知事の所感をお聞かせいただければ幸いです。

A 上田清司 知事

御指摘の点はあらゆる組織にとって陥りやすい問題だと思います。県庁組織においても、こうしたデメリットが全く生じていない、こんなふうには思っておりません。
そこで、私は毎年、全ての新任の課長に面談をし、私の理想や考え方を自分の言葉で直接伝えながら、課長としてどんなチャレンジをするんですか、というようなことを意見交換させていただいております。
また、より幅の広い視野を持って、物事の「本質」を見抜く思考力や想像力を身に付けるように、職員に対しては民間企業等への派遣をはじめ、「他流試合」にできるだけ多く参加していただきたいということをしばしば申し上げ、いろいろなセミナーなど、私自身に案内のあるものを職員に振ったりしているところでもございます。
もとより、限界があるということを認識した上で、組織のデメリットが生じることのないよう、私自身はもちろん、県庁全体で取り組んでいかなければならない課題だというふうに思っております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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