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掲載日:2020年3月12日

平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(権守幸男議員)

県営住宅における諸課題について

Q 権守幸男議員(公明

先日、県営住宅の入居者の方々から次のような御相談をいただきました。
1つ目は、共益費の集金についてです。現在、入居者が使用するエレベーターなど共同施設の電気、ガス、水道料金を自治会が共益費として算出し、自治会費と一緒に集金をしております。特に最近は、共働きの御家庭や母子家庭でお母さんが働いていて御不在がとても多いです。74、5歳の自治会の役員の方々が、エレベーターのない団地を5階まで上がっていくんです。不在であれば、冷たい風が吹く日、寒い日なんかは余りにも気の毒であります。また、共益費の未払者ともトラブルになる。県がこの共益費を家賃と一緒に集めてほしいとの強い御要望でした。先進事例があります。現に大阪府においては、条例や規則等の整備を行った上で、家賃に併せて共益費を一緒に集金する仕組みを導入しております。見解について、都市整備部長にお聞きします。
次に、2つ目は、団地内の清掃活動におけるペナルティーについてです。団地内では、年に数回の清掃活動を実施しております。やむを得ない事情により欠席した場合、数千円のペナルティーを支払わなければならないとのことです。私が独自に調べたところ、高いところですと5,000円も支払っている団地がありました。自治会の独自ルールとはいえ、大変高い金額であることに私は驚きました。ペナルティーを徴収する、しない、また、徴収する場合、金額を決めるのは確かに自治会です。だからといって、入居者が自治会の総会でペナルティー徴収について口にすると住みにくくなるから、なかなか口に出せないことがあるのではないでしょうか。県は、自治会活動は第三者が口を挟めないとのことであります。本当にこのままで、手を打たなくてよいのでしょうか。見解について、都市整備部長にお聞きします。
次に、3つ目は自治会活動についてです。入居者の高齢化に伴い、自治会役員の担い手がなかなか見つからず、自治会活動そのものに支障が出始めていますとのことです。今後の自治会活動を停滞させてはなりません。県は、入居者や自治会から御意見や御要望をお聞きする機会を設けるべきと考えます。これにも先進事例があります。例えば京都市は、平成24年8月、市営住宅の入居者から自治会活動で困っていることや御要望を聞き取るための実態調査を行っています。京都市の例を参考に実態調査を行うべきと考えますが、見解について、都市整備部長にお聞きします。
最後に、4つ目は建替えについてです。本県は、老朽化が進む県営住宅の計画的な建替えを行っております。建替えが最近終わった住宅の入居者から、次のような話がありました。団地の敷地内に2段式の自転車置き場が設置されました。特に御高齢の方にとって、日常生活の中で、その都度2段目に自転車を上げるのはおっくうで、体力的に無理です。ここの団地には、入居者用として180台相当の自転車が置けるようになっておりますが、約半分の85台分が2段目だそうです。そのうち、10台分程度しか使われていません。余っているところは砂ぼこりがたまっていて、使用されている痕跡がありません。また、立派なごみ置き場が設置されました。実は、その場所を防災倉庫として使用したかったんです。ほかには、緑地帯が整備されましたが、草取りなど手入れはどうしたらよいのでしょうか。建替えの前に入居者の声をもっともっと聞いてほしいとのことです。本県は、今後も建替えを進めなければなりません。見解について、都市整備部長にお聞きします。

A 福島浩之 都市整備部長

まず、共益費を家賃と一緒に徴収してはどうかについてでございます。
県営住宅では、エレベーターや廊下など共用部分の電気代等は、共益費として自治会が入居者全員から徴収しています。
これは、公営住宅法上、県は家賃や敷金以外の金銭を徴収できないとされているからです。
また、自治会が自ら共益費を徴収することによって低廉な家賃と併せて入居者の費用負担を極力減らすためでもあります。
共益費は、エレベーターの有り無し、廊下など共用部分の規模や形態などにより、使用する電気代などが団地や建物ごとに異なります。
県が家賃と一緒に共益費を徴収する場合、その計算や集金、未納者への督促などの費用が上乗せになります。
県で試算したところ、ある団地では共益費が現在の1,200円が約3,200円になるとの結果も出ております。
その増額分は入居者の負担になってしまいます。
このため、全国のほとんどの都道府県では、本県と同様に自治会が共益費を徴収しております。
今以上の負担を望まない方もいらっしゃると思われますので、共益費を家賃と一緒に徴収することは現時点では考えておりません。
県といたしましては、自治会の方が未納者のお宅を訪問する際、埼玉県住宅供給公社の職員が同行し、督促や徴収に協力するなど引き続き自治会を支援してまいります。
次に、清掃活動不参加のペナルティがあるが、手を打たなくてよいのかについてでございます。
自治会では、自分たちのことは自分たちで決めるといった自治の原則に基づいて清掃のほか様々な活動を、入居者同士が話し合って決めたルールにより実施しています。
不参加者に対するペナルティについても、自治会のルールであり、これまでの経緯や事情があると思います。
このため、県といたしましては、自治会の意向を尊重したいと考えております。
次に、自治会の高齢化など課題も多いので、実態調査をすべきについてでございます。
県営住宅入居者の高齢化率は約28パーセントであり、県平均の約24パーセントより若干高くなっております。
お話しのとおり、入居者の高齢化も徐々に進んでおり、清掃活動などの自治会活動も、やや低調になってきたといった声も伺っております。
そこで県では、団地の活性化が図られるよう子育て世帯や若年世帯を優先的に入居していただく取組を進めております。
住宅供給公社でも自治会活動への支援や高齢者の見守りサービスなどを実施しております。
今後は、自治会が抱える様々な課題を把握するため、御質問の趣旨を踏まえ、実態調査を実施してまいります。
次に、建替えの前に入居者の声を聞いて欲しいについてでございます。
県営住宅の建替えに当たり、自転車置き場、ごみ置き場、緑地などの付属施設につきましては、建設地である市や町の要綱などに基づいて整備しております。
お話しのとおり、2段式の自転車置き場は、高齢者にとって使いづらいとの意見もいただいております。
このようなことを踏まえ、平成28年3月に県営住宅の整備に関するガイドラインを定め、設計段階から自治会の要望をお聞きすることといたしました。
今後も、入居者の声を十分お聞きし、生活しやすい県営住宅の整備に努めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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