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掲載日:2020年3月2日

平成29年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(浅野目義英議員)

健康長寿埼玉プロジェクトの検証

Q 浅野目義英議員(民進・無所属

健康長寿埼玉プロジェクトは、平成24年4月1日からスタートしました。プロジェクトももう5年が経過しようとしています。いよいよ成果が出始めてきたというところでしょうか。国民医療費39兆円の3分の1が生活習慣病関係です。埼玉県は当時、平成24年度予算編成においてこう述べました。国民が生活習慣を改善し、行政がそれを支援する仕組みを徹底すれば医療費を抑制でき、他の行政分野に財源を振り向けることが可能になる。平成20年度の埼玉県民の医療費総額は約16兆円で、当時の県の一般会計予算に匹敵をしていました。26年度に医療費総額は2兆円を超えました。29年度には当時の約1.45倍の2兆3,000億円まで膨らむと県は見込んでいました。
このような状況を踏まえ、東松山市、加須市、坂戸市、和光市、朝霞市、春日部市、久喜市の県内7市をモデル都市に指定し、運動・食・団地まるごとに着目したモデル事業を平成26年まで実施し、効果を科学的に検証しました。こうしたモデル事業の成果や学会発表の結果を踏まえ、26年度には健康長寿埼玉モデルを構築しました。
平成26年5月に埼玉県は知事の肝入りで糖尿病重症化予防プログラムを作成し、糖尿病の重症化を予防し、人工透析への移行を防止する取組を始めました。市町村が取組主体となり、国民健康保険の加入者を対象に特定健康診査とレセプトのデータを活用して、糖尿病が重症化するリスクの高い方を選定。このうち医療機関を受診していない方には受診を呼び掛けるというものでした。また、医療機関に通院中の方には、かかりつけ医と連携して食事や運動など生活習慣の改善を支援し、人工透析への移行を防止するというものでした。
健康長寿サポーター、ジョギング構成のカロリー消費表示、埼玉県コバトン健康メニューなど健康づくりムーブメントは拡大を続けています。健康長寿社会の実現を目標とした好ましい政策として、埼玉県内外の人々から注目を浴びてきた5年間でした。このプロジェクトを実施したことにより、医療費を抑制、健康寿命の延伸、毎日を健康で生き生きと暮らせるという目標は達成することはできたのでしょうか。評価と課題を含めて知事から答弁をください。

A 上田清司 知事

まず、健康長寿に係る取組の評価についてでございます。
平成24年度から健康長寿埼玉プロジェクトに取り組み、平成26年度からは、県レベルでの糖尿病重症化予防の取組を進めてまいりました。
プロジェクトの柱となる健康長寿埼玉モデル事業は、「毎日1万歩運動」など広く参加者を募り、皆で健康づくりに取り組むものです。
健康長寿埼玉モデル事業では、平成28年度の参加市町村数が29、参加者数は約1万3,000人となっています。
平成27年度に1,000人規模の「とことんモデル」に取り組んだ志木市では、一人当たりの年間約3万円の医療費抑制効果があるとされております。
一方、内閣官房健康・医療戦略室の大島一博次長から全国のモデルとして評価された糖尿病重症化予防事業は、リスクが高い方を抽出し、受診勧奨ときめ細かい保健指導を実施するものでございます。
平成28年度に40市町が埼玉県国民健康保険団体連合会と共同で、医療機関に受診していない約5,000人に受診勧奨を、受診中であっても生活習慣の改善が必要な約800人に保健指導を行っています。
これまでの取組で、受診勧奨による新規受診者が約1.8倍に増加し、また保健指導により糖尿病の検査数値が改善するなど、具体的な成果が上がってきております。
この取組を更に一層進めていきたいと考えております。
次に、健康長寿に係る取組の課題についてでございます。
県民の健康長寿を拡大するには、健康への関心が低い方や忙しくて運動教室に参加できない方々など、より多くの県民に参加していただくことが課題と考えております。
往々にして健康な人ほど健康プロジェクトに参加するという傾向がございます。
そこで、平成29年4月からウオーキングや特定健診の受診などでポイントを貯め、抽選により特典を受けられる健康マイレージシステムをスタートさせます。
手軽に楽しみながら健康づくりに取り組める仕組みです。
各市町村の庁舎や駅、スーパーマーケット、自動販売機などに歩数計の読み取り機を設置し、参加者がリアルタイムで歩数や県内ランキング、ポイントの獲得数などが分かるようにしてまいります。
そして、ポイント数に応じて抽選により自治体や協賛企業から賞品がもらえるなど、健康になって得する、いわゆるインセンティブを働かせる仕組みにしております。
県が共通のシステムを構築することにより、大きな都市だけではなく小さな町にも、更に保険者、企業など様々な団体の参加が可能になり、今後、大きな広がりが期待できるところでございます。
仮に、40歳以上の県民のうち10人に3人が「毎日1万歩運動」に取り組んだ場合の医療費の抑制額は、計算上では300億円以上となり、国民健康保険の赤字額の約360億円にも迫るような額になります。
この仕組みを、他県にない新たな取組として全国のモデルになり得るように実施してまいりたいと考えております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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