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掲載日:2020年3月10日

平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(醍醐 清議員)

流域下水道の被災時の復旧対応について

Q 醍醐 清議員(県民

東日本大震災や熊本地震では、多くのトイレが使えなくなりました。今年1月23日の朝日新聞、「災害大国 被害に学ぶ」は、災害時における下水道の機能維持や復旧についての特集でした。「被災時であっても、トイレは丸一日も我慢できない。水道など生活インフラの復旧が進むにつれて、生活排水は増える。下水道の復旧は、時間との闘いである」と報道されていました。
埼玉県の8つの流域下水道では47市町の公共下水道が接続され、9つの終末処理場で県民の7割を超える約535万人の下水が処理されています。正に、県民生活になくてはならないインフラとなっております。
一方で、マグニチュード7クラスの東京湾北部地震が今後30年間に70パーセントの確率で発生し、本県では東京都、千葉県、茨城県に接する広範な地域で震度6強の揺れや地盤の液状化が想定されています。地震による被害を防ぐには、下水道施設の耐震化を進めることが重要ですが、全施設の耐震化には巨額な費用と多くの時間がかかります。
しかしながら、地震は待ってはくれません。また、どんな対策を講じても被害は必ず発生するものです。いつどこで被災しても、最低限の機能を維持し、できる限り早く復旧させる方策を講じておくことが重要でございます。国土交通省では、被災時の初期対応や緊急時対応、復旧の手だてを定める業務継続計画、いわゆるBCPを今年3月までに策定するようにと、下水道を設置管理している地方自治体に通知していると聞いております。東日本大震災や熊本地震を経験した自治体の担当職員は、記事の中で、「BCPがあったので、危機的状況に迷わずに対応できた」、「初期対応がスムーズに行えた」などの経験談を語っております。
そこで、まず、本県の流域下水道におけるBCPの策定状況と被災時における目標や対策をどのように定めているのか、下水道事業管理者にお伺いいたします。
また、このBCPは、策定することが目的ではなく、被災時の対応を迅速、的確に行うためのものですが、被災時の実効性を担保するための災害対策訓練等をどのように行っていくのか、下水道事業管理者に併せてお伺いいたします。

A 粟生田邦夫 下水道事業管理者

まず、業務継続計画いわゆるBCPの策定状況と被災時における目標や対策をどのように定めているのかでございます。
下水道局では、醍醐議員御指摘のとおり、「地震はいつ発生してもおかしくない」、「震災時には被害が発生する」との基本認識の下に災害対策を進めています。
被災直後であっても、下水を処理場まで「送る」機能と「処理する」機能を最低限確保し、下水を街に溢れさせないことを基本方針にしています。
BCPは、被災後の対策目標や、関係機関の役割分担等に基づき、具体的な行動手順を示したもので、下水道局の本庁では平成27年度に、地域機関の下水道事務所では平成28年度に策定をいたしました。
この中では、発災後1時間で下水道対策部を立ち上げること、3日目までに緊急点検と応急対策を終了し、汚水の溢水等の解消を図ること、10日目までに1次調査を終了し、被害全体を把握すること、30日目までに仮設の施設・設備により暫定的に機能を回復すること、60日目までに2次調査を終了し、本復旧に着手することなどを業務の目標や対策として定めています。
次に、被災時の実効性を担保するために災害対策訓練等をどのように行っていくのかでございます。
下水道局では、県都市整備部、県下水道公社、流域関連市町及び日本下水道管路管理業協会埼玉県部会など災害時の応急対策業務協定を結んでいる民間企業等の参加を得て、情報伝達・集約等の訓練や現場での応急対策訓練を毎年度3回実施してまいりました。
民間企業等の応急対策支援については、県が市町への支援を含めて一括して調整することで、限られた資機材や要員の効果的な配分に繋がります。
平成29年度は、新たに非常時の緊急対応として、下水道局が一元的に市町の被災状況を集約し、支援要請を全県的に統括するといった内容を盛り込むことを考えています。
また、BCP自体は大規模地震を想定していますが、昨年8月の台風9号による豪雨では、包括的民間委託により管理している処理場の一部が浸水し、被災時の応急対応に平時の体制では課題があることが判明しました。
平成29年度には、包括的民間委託による処理場が被災した場合に、下水道公社が応急対応を支援する訓練も、新たに実施してまいります。
下水道局では、これらの訓練の成果を検証し、業務継続計画を見直すPDCAサイクルを実践するとともに、このようなプロセスを通じて、関係者間の連携を強化し、災害対応能力の向上に努めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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