トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年2月定例会 > 平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (水村篤弘議員)
ここから本文です。
ページ番号:89374
掲載日:2020年3月9日
Q 水村篤弘議員(民進・無所属)
昨年夏に東京都で小池知事が就任して以来、2020年に向け東京都が誘致をして開催が決まっている東京オリンピック・パラリンピックの運営について、経費削減方法や競技会場の変更などをめぐり、迷走しています。開催経費の削減に取り組むのは当然ですが、当初計画では、仮設施設の費用は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が全額負担をする予定でした。ところが、昨年12月になり、組織委員会が仮設費用2,800億円のうち、2,000億円を都やほかの会場自治体、国が負担するとの方針を打ち出しました。こうした動きを受け、12月26日には上田知事をはじめ競技開催地となる10自治体の首長が都庁を訪れ、仮設費用の整備費は大会組織委員会が負担するとした招致費の原則を確認するよう求める要請書を小池都知事に提出をしました。上田知事はこのとき、「奇怪な動きがあることに不愉快な思いをしている」と述べられました。
埼玉県は、会場自治体の中で最多となる約187億円の仮設費用が必要との試算が示されました。そして、2月22日になり小池都知事が、「都外の仮設費についても都も負担する」との発言をしましたが、仮設費用の全額を負担するのかどうかは定かではありません。
また、今年に入り、ゴルフ会場となる予定の霞ヶ関カンツリー倶楽部が女性の正会員を認めていないことから会場の変更が取り沙汰されたり、暑さが過酷などと指摘されたりするなど、今になって何だというような動きもあります。
そこで、上田知事に質問をいたします。
1点目、オリンピック・パラリンピックに関するこれまでの迷走の原因はどこにあるとお考えでしょうか。
2点目、開催の費用負担の在り方をどのようにお考えでしょうか。改めて仮設費用に関する考え方をお伺いいたします。
また、仮設費用以外にこれだけの経費がかかるという広報も大事だと考えます。平成29年度の予算案にオリンピック開催経費として約25億円が計上されています。県として、開催までに仮設以外の開催経費も相当必要になると見込まれますが、負担についてのお考えをお示しください。
A 上田清司 知事
オリンピック・パラリンピックに関するこれまでの迷走の原因はどこにあったのかということでございます。
経費の削減方法や競技会場の変更などを巡る迷走の大きな原因は、既に決まったことに対して、公式の場以外のところから決定とは異なる様々な意見が出てきたことだと思っております。
その結果、一方的な報道だけが先行しています。
さいたまスーパーアリーナがバスケット会場の追加会場として本県に要請があった時は、森喜朗大会組織委員会会長や東京都副知事がわざわざ埼玉県庁にお越しになられました。
一連の動きの中では、大会組織委員会や東京都から、関係自治体への丁寧な説明が欠けている。このように私は思っています。
まずは、東京都、大会組織委員会、国の三者が、緊密な連携の下に責任を持って進めていかれることが重要だ。このように思います。
次に、仮設費用に関する考え方についてでございます。
競技会場の仮設整備をはじめとする大会の運営に掛かる経費は、大会組織委員会並びに大会を招致した東京都が負担すべきものでございます。
東京都がIOCに提出した立候補ファイルでも大会組織委員会が負担することとされており、本県としてもそれを大原則として会場をお引き受けいたしたところです。
メディアでは、仮設整備費について、出所が分からない数字がいろいろと出まわっています。
しかし、いまだに、どなたからも、仮設整備の負担に係る正式な交渉や申し入れはありません。
このようなことから、仮設整備費については大会組織委員会が負担するという原則どおりに進められるものと認識しています。
次に、仮設以外の開催経費の負担に関する考えについてでございます。
議員お話しのとおり、大会を開催する会場の整備のほかにも多くの業務がございます。
そのうち、大会運営に係る輸送やセキュリティーなどは、大会組織委員会が担うことになっています。
大会に向けた本県をはじめとする関係自治体の役割は、警察による警備、消防や救急搬送など、本来業務としての行政サービスを適切に実施する。そのことであります。
さらに、本県は、大会運営を支援する立場から、気運醸成や都市ボランティアの育成、国内外からの観戦客のおもてなしの対応などを実施しなければならないと考えております。
いずれにしても、オリンピックでは4会場、パラリンピックでは1会場を受けている埼玉県は、会場自治体として、大会組織委員会並びに東京都を全力で応援をいたします。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください