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掲載日:2024年12月20日
Q 鈴木 弘 議員(自民)
昨年7月に開催された「第8回世界盆栽大会inさいたま」は、第1回大会以来28年ぶりにさいたま市内で開催されたもので、開催期間中には関連イベントも含めて約12万人の来場者がありました。私の地元である大宮では、大宮盆栽美術館や大宮盆栽村が会場となり、盆栽の地、大宮を世界の人々に改めて知っていただく良い機会となりました。
さて、日本の盆栽は、海外、特にヨーロッパでは1970年頃から人気となり、愛好者はたびたび日本を訪れ、高価な盆栽を買っていく人も多いと聞いております。国内では、香川県の高松や栃木県の那須などのほか、県内でもさいたま市の大宮盆栽村や川口市の安行、さらには深谷市、寄居町などで盆栽で有名な地域が存在します。特に大宮では、大宮盆栽美術館が多くの外国人観光客を集め、今や大切な観光資源となっております。このほかにも、九霞園をはじめ歴史ある盆栽園が多くあります。
一方、注目度の高い盆栽や盆栽園に比べて、盆栽を作る人への関心は残念ながらいまひとつであると思います。大宮出身で現在は伊奈町在住の木村正彦氏は世界的な盆栽作家であり、盆栽界の魔術師とも呼ばれています。このほか、県内には多くの卓越した盆栽作家がおりますが、まだまだ知る人ぞ知るという存在にとどまっています。私は、盆栽作家を適正に評価し、顕彰していくことが、その匠の技をしっかり継承させていく上で重要であると考えます。
国では、植木職などの722職種で国内の第一人者と言える卓越した技能者の表彰を行っており、表彰される方は「現代の名工」と言われております。しかしながら、表彰制度には、盆栽と一目で分かる職種名がなく、盆栽の分野で自称できても、その人が盆栽作家であることが分からないのであります。そこで、「現代の名工」に例えば盆栽作家などの職種名を加えるよう国に働き掛けるべきと考えますが、産業労働部長の御所見をお伺いいたします。
A 渡辺 充 産業労働部長
現代の名工は、卓越した技能を有し、その道の第一人者と目される技能者を厚生労働大臣が表彰するものです。
昭和42年度から半世紀以上続く大変歴史のある表彰制度であり、本県に就労されている方ではこれまでに163人が受賞しています。
議員お話の木村正彦氏も、独創的で風格のある盆栽づくりが高く評価され、平成14年度に園芸装飾師という職種で現代の名工を受賞されております。
この職種は、国が定めておりますが、表彰に際して技能者表彰実施要領の例示に準じて選んでいると伺っております。
日本を代表する大切な文化の一つである盆栽は、世界中の多くの人から愛されており、日々盆栽作りに従事しておられる方のたゆまぬ努力と優れた技能により支えられています。
盆栽への評価が高まる中、園芸装飾師では分かりにくい面もあり、誰にでも分かる職種として顕彰されるべきであると考えます。
そこで、まず、知事が県内の第一人者を「彩の国優秀技能者」として表彰しておりますが、職種を盆栽に従事していることが分かるように盆栽作家とすることを検討します。
同様に、厚生労働大臣が表彰する現代の名工の候補者として推薦する際の職種を盆栽作家とすることが可能となるよう、国に強く働き掛けてまいります。
日本のものづくり人材や文化を伝承する人材が減少している中、優れた技能者一人一人に光を当て、県民に分かりやすく発信していくことは極めて大切です。
今後とも、盆栽作家をはじめ優れた技能者の功績を分かりやすく顕彰していくことによって、より一層の技能の振興に努めてまいります。
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