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掲載日:2024年12月11日
Q 飯塚俊彦 議員(自民)
平成27年国勢調査によりますと、埼玉県内の母子家庭や父子家庭、いわゆるひとり親家庭─私はどうもこのひとり親家庭という言葉に違和感を感じておるのですが6万世帯を超え、特に母子のみの家庭は約3万6,000世帯となっています。
母子家庭の経済状況を見ますと、子供、児童のいる世帯全体の平均所得は約708万円となっているのに対し、母子家庭の平均所得金額は約270万円、平均の4割にも達しません。そして、等価可処分所得の中央値の半分に満たない世帯員の割合、いわゆる相対的貧困率では約50%であり、2人に1人が貧困であるという非常に厳しい状況にあります。ひとり親の方々は、家の生計を1人で担い、中には複数の仕事を掛け持ちしている方もいらっしゃいます。その上、家に帰れば家事と育児を1人でこなし、お子さんの教育、しつけ、御自身の仕事や健康のことなど、悩みを抱えている方は大勢いらっしゃいます。
ひとり親家庭の約8割が離婚によるものですが、離婚にどのような事情や理由があったとしても子供の心は傷つき、強い不安感や孤独感を感じているのではないかと懸念されます。離婚して離れて暮らしていても、親子であることには変わりはありません。離れて暮らす親と子が定期的に会う面会交流を定期的に行うことは、親の離婚で子供の心にぽっかりと空いた穴を埋め、精神面の安定をもたらすのではないかと考えます。
しかしながら、自主的に円滑な面会交流が行われるケースは極めて少ないと聞いています。子供の健やかな成長のためにも、円滑な面会交流は有意義であり、その促進のためには公的支援が必要と考えます。本県としても面会交流を支援していく必要があると考えますが、続いて福祉部長の御所見をお伺いいたします。
また、さきにも述べましたように、経済的自立を支援することも大切となります。そのための手段として、児童扶養手当などの金銭援助だけでなく、養育費の確保も重要であると思います。そのため、行政として公的支援を行うことが必要だと考えます。
さらに、ひとり親が自立して生活を送るためには、安定した職に就いて自ら稼げる力をつけていくことが何よりも重要ではないかと思います。このような厳しい状況にあるひとり親家庭に対し、県としてどのような支援を行っていけるのか、同じく福祉部長にお伺いいたします。
A 知久清志 福祉部長
まず、面会交流への支援についてでございます。
子供にとって両親の離婚はとても大きな出来事です。
子供にとって最も望ましい形で面会交流が行われることは、子供の健やかな成長に繋がるものと考えます。
一方、面会交流中に子供が痛ましい事件に巻き込まれたケースもあり、子供の安全や健康に十分な配慮が必要とされることから、大変難しい対応を求められます。
県では、仕事や生活、子育てなどひとり親が抱える様々な悩みに対し、県内に4か所ある母子・父子福祉センターが対応しています。
面会交流や養育費に関する相談について、専門機関と連携しており、法律的な内容に及ぶ場合は、弁護士による無料相談支援に繋いでいます。
一方、平成24年の民法改正で離婚届に面会交流の取決めの有無を記載するチェック欄が設けられましたが、まだ十分に知られておりません。
面会交流は離婚時の取り決めが肝要です。
法務省が作成しているパンフレットには面会交流だけでなく養育費の取り決めなど、ひとり親家庭の支援に繋がる情報が掲載されております。
このため、市町村の戸籍担当窓口やひとり親家庭支援担当窓口などで配布が行われるよう課長会議などを通じて依頼してまいります。
また、母子・父子自立支援員や市町村担当者の理解が深まるよう、研修を通じて、面会交流や養育費に関する制度を周知してまいります。
次に、厳しい状況にあるひとり親家庭への支援についてでございます。
県では、児童扶養手当の支給だけでなく、就職や資格取得さらに子供の教育費用の貸付など経済的支援を行っております。
また、経済的自立に向けて、平成26年度から県の福祉事務所に就業支援専門員を配置し、ひとり親家庭に寄り添って就労支援を実施しています。
今年度は新たな取組として、8月の児童扶養手当更新手続期間に就職や生活資金の貸付など自立に役立つ情報をワンストップで提供する相談会を11市5町で延べ44日間開催し、延べ223人の相談に対応しました。
今後もひとり親家庭が安心して自立した生活を送ることができるよう、関係機関と連携し、精神的サポートから暮らしや仕事まで、一体的な支援をしっかりと行ってまいります。
再Q 飯塚俊彦 議員(自民)
ひとり親家庭がいろいろ相談をされているというふうなことでございます。専門機関との連携をして、弁護士等による相談ということなんですが、例えば昨年度は何件その相談数があったのか、またその内容、内容は余りしゃべることはできないかと思いますけれども、話ができる範囲で、できればその件数と内容をお聞きしたいと思います。
再A 知久清志 福祉部長
母子・父子福祉センターの相談件数でございますが、養育費につきましては平成29年度で688件ございました。面会交流の内訳は手元に資料がありません。分かりません。
そのうち、法律相談に結びついた件数が平成29年度で17人、相談件数が82件でございます。これは離婚を考えているがどういう手続が必要か、あらかじめ何を定めればよいのかといったことの相談を受けておるところでございます。
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