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掲載日:2024年12月23日
Q 井上将勝 議員(立憲・国民・無所属)
外国人労働者が増えれば、両親の国際結婚などで必然的に外国人住民の子供も増加します。その中には当然日本語指導が必要な子供が多く含まれます。文科省の調査によれば、外国で育つなどして日本語指導が必要な公立高校生のうち9.61%が中退していて、これは通常の高校生の7倍以上の割合になります。また、高校からの進学率は平均の6割、就職する場合は平均の9倍の確率で非正規の仕事でした。日本語が不自由であるがゆえに進学できない、高校に進学したものの、中退するなどして就労の選択肢が狭められた結果、貧困に陥ってしまう現実があります。
今後、埼玉で暮らしていく子供を教育面でしっかり行政がバックアップする必要があると考え、質問いたします。
現在、日本語指導が必要な生徒の中退率、進学率、非正規就職率はどうなっているのか、そしてそうした外国人住民などの子供が日本語の不自由さによりドロップアウトしないよう、県としてどのような取組を展開していくのか、教育長にお伺いをいたします。
A 小松弥生 教育長
まず、日本語指導が必要な生徒の中退率・進学率・非正規就職率についてでございます。
本県の調査では、平成29年度に日本語指導が必要な生徒は県立高校に238名在籍しており、そのうち中途退学者は10名で4.2%でございました。
また、卒業者57名のうち、大学等への進学者は23名で40.4%、就職した者は22名で、そのうち非正規の仕事に就いた者は6名で、27.3%でございました。
これらは本県の公立高校全体と比べますと、中途退学率で約3倍、進学率では5割強、非正規就職率で約4倍という状況でございます。
次に、日本語の不自由さによりドロップアウトしないよう、県としてどのような取組を展開していくのかについてでございます。
現在、日本語指導が必要な生徒が多く在籍する県立高校の全日制9校と定時制13校に、日本語の指導ができる支援員を配置し、生徒のレベルに応じた日本語指導や学校に慣れるための支援を行っております。
また、国際交流協会などに依頼をし、外国語を話せる人材を派遣していただいたり、外国語を話せる職員を学校に派遣したりするなどし、保護者面談の際の通訳や書類の翻訳も行っております。
さらに、生徒の基礎学力の定着及び学習意欲の向上を図るため、全日制19校と定時制22校に、教員を目指す大学生などによる学習サポーターを配置し、生徒一人一人に応じた学習支援を実施しております。
今後もこのような取組を進め、外国人生徒など、日本語指導を必要とする生徒一人一人が、高等学校の学習内容をしっかりと身に付け、将来の進路を実現できるよう支援してまいります。
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