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掲載日:2024年12月11日
Q 並木正年 議員(県民)
シビックプライドとは、19世紀のイギリス北部で表現された言葉で、都市に対する誇りや愛着といった意味があります。我が国にも郷土愛という言葉がありますが、シビックプライドは、単に思いだけにとどまらず、その地域の課題解決や活性化といった具体的な行動に取り組む姿勢や参画を含んでいるといった特徴があります。自分自身が携わることで地域を良くしていこうとする姿勢、地域を動かしているという自覚を醸成することが、今後の地域活動や県政の原動力につながっていくものと思います。
先日、平成30年度の埼玉県政世論調査の最終報告が発表されました。毎年実施している生活意識、日常生活、県政への要望のほか、本年度初めて、社会貢献活動における寄附や埼玉県に魅力を感じるかなど、県民が具体的な行動に取り組む姿勢や参画といったシビックプライドが調査されました。
さらに、定住意向調査によると、69%の県民が、今住んでいる地域に「住み続けたい」と回答しており、その理由として、55.6%の方が「住みなれていて愛着があるから」と回答されています。私は、シビックプライドを持つ方には、こうした地域に愛着を持つ県民を地域活動に引き込んでもらいたいと考えています。
また、地域の課題解決のためには、行政だけでなく、県民、NPO、事業者などが力を合わせて取り組む必要があると思います。シビックプライドを持つ方は、その運動の中核となり、市民参加の地域づくりには欠かせない存在だと言えます。
そこで、住民の地域活動の参加を促進し、地域の課題を解決する推進力として、シビックプライドを持つ県民の力を積極的に生かす取組が必要と考えますので、知事の見解を伺います。
A 上田清司 知事
住民の地域活動の参加を促進し、地域の課題を解決する推進力として、シビックプライドの醸成は大変重要なものだと思います。
川越市では消えつつあった蔵造りの町並みを、商店街の若手などの有志が中心となり保存に取り組んだことが、日本有数の観光地になりました。正に「小江戸川越」の形成につながっております。
行田市においてもNPO法人ぎょうだ足袋蔵ネットワークが、かつて栄えた足袋のまちをテーマに町おこしに取り組んでおります。
会社員や自営業者、建築家などが、かつての行田らしさを取り戻すため行動を起こしておられます。単なる町並みの保存に留まらず、足袋の製造実演や着物の試着など様々な取組を行っております。
議員の地元鴻巣市でも、飲食店が日本一の川幅をテーマに「川幅グルメ」で町おこしも行っておられます。ほかにも「びっくりひな祭り」をボランティアの力によって盛り上げておられます。さらに、商工会青年部などは、正に「こうのす花火大会」で大玉を出すことで世界ギネスに認定されるなど、極めて活発な活動をなされております。
地域の資源を掘り起こし、新たなグルメやイベントで町おこしを行う動きも地域の方々のシビックプライドから生まれたものではないかと思っております。
今後、ラグビーワールドカップ2019や東京2020オリンピック・パラリンピックが県内で開催されます。
地域の魅力を世界に発信できるこれらのイベントは、地元の地域への愛着や県民一人一人の地域の誇りを高め、シビックプライドの醸成に大いに役立つものだと思っております。
シビックプライドを持つ県民の力を積極的に生かすためには、県が各地域資源の再評価を促すことで、地域の方々がやる気を出し行動を起こすような好循環を生み出せるものと考えております。
そのため、好事例の情報発信や地域資源のPRを行い、各地域の県民が持つシビックプライドを醸成してまいります。
さらに、こうした住民の地域活動の参加を進めるために、ふるさと創造資金やNPO基金などの助成制度を通じて支援をしてまいります。
このような取組がより広範囲に重なることによって、正にシビックプライドが埼玉プライドへ高まり、地域の課題を解決する推進力にもなるのだと考えております。
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