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掲載日:2023年5月10日
「大きな災害があっても、1,000年たてば人間はその教訓を忘れ、また同じように痛い目に遭う。人は忘れていく生き物ですが、私たちには絶対に忘れてはいけないこともあります。」。先日、母校の小学校で開催された震災を語り継ぐ会に参加させていただいたときに、東日本大震災で被災された石巻の方が語ったお言葉です。その会の対象は小学校5年生。東日本大震災が起こったときは4歳であり、私たちが報道等で当たり前のように目の当たりにしていた光景を彼らはほとんど知らないのです。被災者の体験談はリアリティにあふれ、映像や画像も使いながらの説明でしたので、私自身も多くのことを学びましたし、何より児童の皆さんのまなざしは真剣そのものでした。やすきにありて危うきを思う。思えばすなわち備えあり。備えあれば憂いなし。平穏なときにいかに災害の場面を想定し、考えておくか。その大切さを児童の皆さんは大いに吸収していたように思いました。
児童生徒の皆さんには、その年代にしか持ち合わせていない独特の感性があります。よって、学校教育の場で災害を語り継ぐことは、次世代に教訓をつないでいく大切な場であると考えます。県内小中学校において、こうした語り継ぎの防災教育を積極的に行っていくべきと考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。
本県における「語り継ぐ」防災教育の特徴的な取組といたしましては、修学旅行で福島県に行った際に、復興活動に尽力されている現地の方のお話を聞く学校や東日本大震災時に活動された消防士の方のお話を聞く学校などがございます。
また、県では、平成25年度から文部科学省の「防災教育を中心とした実践的安全教育総合支援事業」の委託を受けております。
今年度は、3市に研究を委嘱し、防災教育の推進に向けた指導方法等の研究を進め、成果発表会を行いました。
成果発表会では、地域防災訓練への参加や、避難所運営方法を学び、活動する様子など、防災教育に成果のあった事例の報告があり、県ではこうした事例を冊子にまとめ、県内全小中学校に配布をしております。
議員お話のとおり、実際に被災された方から、映像や画像を交えて、その体験を語り継いでいただくことは、大きな災害を体験したことのない児童生徒に対して防災教育を行う上で、大変有意義であると考えます。
今後は、研究委嘱した市町村に対して、語り継ぐ講演を計画するよう働きかけるとともに、新たに、成果発表会でも語り継ぐ講演を企画するなど、被災者の体験を直接聞く取組を県内に広めてまいります。
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