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掲載日:2023年5月10日
私は、地域包括ケアシステムって何だろうとずっと考えてまいりました。教科書的には、医療・介護・福祉のサービスを一体的、効果的に提供するということですが、どうもよく分かりません。本当にフォーマルなサービスだけでいいのか、そして私は地域包括ケアシステムの構築には、まちづくりの視点を持たなければならないと考えるに至りました。
例えば、早くから地域包括ケアを提唱されてきた諏訪中央病院名誉院長の鎌田實さんは、地域包括ケアは地域全体が大きな屋根のない特養になることだと言われています。言い得て妙であり、正にそのとおりだと思います。ある意味では、近所のひとり暮らしのおばあちゃんが寝込んだら、隣の奥さんがおかずを運んであげた、これも立派な地域包括ケアの一つであります。
本県が進める健康長寿プログラムはもちろんのこと、民生委員や自治会役員、地域の世話役といった方々も地域包括ケアシステムの重要なメンバーであり、資源です。高齢者の就労や活躍の場をつくること、バスなどの公共交通機関の再編成、あるいは歩いて暮らせるまちづくりなども地域包括ケアシステムの土台であり、その大きな構成要素だと思います。要は、それぞれの地域の地理的、歴史的、社会経済的特徴を踏まえ、どうすれば高度成長期につくられてきたまちを、超高齢化社会に合わせたまちにつくり変えることができるかが問われていると思います。
地域包括ケアシステムの延長線は、まちづくりにつながっていかざるを得ません。当然、一律ではうまくいかず、和光市のように在宅で勝負する地域もあれば、広島県尾道市のように病院中心のやり方もある。大事なのは、それぞれの地域がそれぞれの特性を生かしつつ、それぞれの地域包括ケアシステムをつくり上げていくことです。それには、首長、担当者、さらには地域住民の認識・理解が非常に重要です。やらされ感覚なのか、それとも地域包括ケアシステムづくりをきっかけに、自分たちのまちをもう一度見直し、新たなまちづくりを目指そうとするのか、その差は大きい。
上田知事、以上述べてきたように、私は地域包括ケアシステムを考え、つくっていくことは、広い意味のまちづくりであり、地域社会を大きく変える可能性があると考えますが、御見解を伺います。
議員お話しのとおり、地域包括ケアシステムの構築には街づくりの視点を持たなければならないという考え方に全く同感でございます。
地域包括ケアシステムは地域の実情に応じて構築していくため、御当地主義といわれております。
病院や介護施設の数、ボランティアや自治会の活動状況など市町村ごとに地域の資源は様々でございます。
また、地域の課題も足の確保や住まいの問題、生きがいづくりや見守りなど多岐にわたっております。
各市町村は、こうした様々な地域資源や課題を考慮し、地域の実情に応じたケアシステムを構築していくことになります。
これは正しく御指摘のように「街づくり」そのものであると思います。
このため市町村長のリーダーシップの下、職員や地域住民が街づくりであるという視点を持ち進めていくことが重要になります。
県もこの街づくりであるという視点をしっかりと持ち市町村の地域包括ケアシステムの構築を支援してまいります。
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