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掲載日:2023年5月10日
激甚化、頻発化する気象災害、切迫する巨大地震の被害が強く懸念をされ、これらへの対応が求められます。新たなステージに対応した防災・減災の在り方が真剣に考えられなければなりません。一方で、高度経済成長期に多く整備されたコンクリートを用いた大規模な防災施設の老朽化も進んでいます。維持管理費の増加が見込まれるところです。
そこで、比較的費用が安い生態系を活用した防災・減災が注目をされています。生態系を守り、再生し、適切な管理を行うことによって危険を減らすだけでなく、平常時の日常にも生態系の恩恵を受けることができます。さいたま市と川口市にまたがる芝川第一調節池では、豊かな湿地の復元を目標に約92ヘクタールの農地を湿地に再生いたしました。洪水を防止する遊水池本来の機能だけでなく、平常時には多様な生物のすみかであり、生態系サービスを提供してくれる、地域住民の貴重な憩いの場にもなっています。
生態系を守り、再生し、適切な管理を行うこと、つまり生態系を活用した防災・減災という理念、考え方について、知事の所見を伺います。
平成24年に閣議決定された「生物多様性国家戦略2012~2020」では、私たちの暮らしは生態系の恩恵を受けており、防災・減災の観点からも生態系の保全は重要であるとされています。
湿地や森林などの生態系は適切に管理することにより、暴風、斜面崩壊、土石流、洪水など様々な災害の防災・減災につながります。
防災施設を建設することに加え、防風林や湿地などその土地の生態系をうまく緩衝帯として用いることにより、防災機能をより発揮させることも可能です。
また、こうしたその土地ごとの生態系は平時には美しい景観を提供することで地域の観光資源ともなっています。
本県でも、生態系を活用した防災・減災の取組をこれまでに行ってきています。
例えば、見沼たんぼでは水田・湿地を保全することで都市近郊の貴重な緑地空間として残しつつ、洪水の調整機能が維持・発揮されています。
また、森林を適切に整備することで、山地からの土砂流出を防止したり、水源のかん養を図ったりしております。
今後も、防災・減災のための公共事業をしっかり実施していくとともに、生態系が持つ機能も活用しつつ県民の生命・財産をきちんと守ってまいります。
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