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掲載日:2023年5月10日
平成29年から埼玉県公立高等学校の入試改善が実施をされました。皆さん御案内のとおりです。課題があったから改善をされたわけです。幾つかの課題の重要な一つに、英語入試の結果の得点が正規分布の形が表われず、2こぶになっているというものがありました。当時の教育長は、「この2こぶは、平成22年頃から確認できる。ただ、それ以前からあったとも推察できる」と平成28年の予算特別委員会で私の質問に答えています。
試験結果が正規分布の形で描かれていれば、理論上は山の頂上が平均値になります。そうなれば、この形から児童生徒の学力の平均がイメージできます。しかし、2こぶになると中央の周辺に存在する度数が少なく、形は谷間のように落ち込みます。2つのこぶのうち下位層のこぶは、学習につまずいてしまい、伸び悩んでいる生徒の存在を明瞭に示しています。どこに指導のターゲットを絞るかで教員は大変な苦労をすると推察でき、指導法の工夫が求められるはずです。
当時、教育長に対して「綿密で総合的な調査がそれまでされず、中3最後に至って、入試で学力格差の顕在化が確認できたのは皮肉なことだ。きちんと調査していれば、中学校で打つ手が見えていたのではないか」と、私から畳みかけたところ、「そのように思う」と答えています。
さて、これを改善する目的で、平成29年度入試から県教育局が上位校20校を対象に英語・数学に選択問題を新たに作成し、2種類の問題による入試が始まりました。英語の学力検査におけるこの2こぶは、2種類の問題による入試方法などの取組で解消されたのでしょうか、教育長からの答弁を求めます。
平成28年3月の入学者選抜までは、数学と英語は1種類の問題で実施していたため、正答率が極端に低い問題があるなど、難易度の設定に課題がありました。
そのため、平成29年3月の入学者選抜から数学と英語の「学力検査問題」は全体的に取り組みやすい問題を増やすよう改善いたしました。
その一方で、希望する高校が応用的な内容を含む「学校選択問題」で入学者選抜を実施できることとし、平成29年3月には20校が実施を致しました。
英語の得点分布の偏りについては、平成29年3月に実施した学力検査の結果を分析したところ、平成26年に比べ29年は下位層が減少しており、解消傾向が見られるところでございます。
学力格差のさらなる改善に向けては、中学校段階の学習の充実が必要であり、そのために県独自の学力・学習状況調査により授業改善を行っております。
今後とも一人ひとりの「学力の伸び」が把握できる県学力・学習状況調査の結果を活用し、効果的な指導法を全県に普及することで生徒の学力向上に努めてまいります。
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