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掲載日:2026年3月17日
Q 木村勇夫 議員(民主フォーラム)
高次脳機能障害とは、疾病の発症、又は事故による受傷に伴う脳の器質的病変に起因すると認められる記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害、失語、失行、失認などの障害であり、全国の患者数は約23万人と推計されています。
しかしながら、外見からは障害が分かりにくく、特性への理解も十分に進んでいないことから、患者や家族が適切な支援につながらず、日常生活、社会生活に大きな困難を抱えているとの指摘がございます。本県議会においても、多くの議員の皆様がこの課題を取り上げてこられました。
また、国会においては令和7年12月16日に議員立法による高次脳機能障害者支援法が成立し、令和8年4月1日から施行される予定であります。法制化を迎えるに当たり県が現状の課題をどのように認識し、どのような具体策を講じていくのか。特に高次脳機能障害を有するお子さんへの支援の在り方を中心に伺います。
まず、専門的医療機関の確保について伺います。
法第24条第1項では、都道府県は高次脳機能障害診断、治療、リハビリテーションを専門的に行う医療機関を確保するよう努めることとされています。
県としてこの医療機関の確保に向けた具体策をどのように進めていくのか、知事に伺います。
併せて、小児の高次脳機能障害については、県内にリハビリを受けられる施設がなく、千葉県や神奈川県の施設に通う御家族が多くいらっしゃいます。県総合リハビリセンターに小児科を設置できない理由として、小児科医や小児医療に精通した看護師、作業療法士の確保が困難であると説明をされてきましたが、法では医療から生活支援、社会参加支援まで切れ目なく行うことが求められています。
小児のリハビリテーション提供体制について、法施行を契機に県内で整備を進める必要があると考えますが、知事の見解を伺います。
A 大野元裕 知事
県では、県内の医療機関に対する調査により、高次脳機能障害に対応できる87の医療機関を把握しており、その一覧表を県のホームページに掲載しております。
これらの医療機関では、高次脳機能障害に特化した診療科ではなく、脳神経外科や精神科、リハビリテーション科などで対応をいただいております。
そのため、患者の年齢や原疾患などより、対象となる方が限定されていたり、診断は可能であっても、リハビリはできないなど、対応できる範囲も医療機関によって限定されているのが実情であります。
また、高次脳機能障害の症例が少ないため、診断などが難しいケースなどでは対応に苦慮されていると伺っております。
こうした医療機関の診断、治療、リハビリテーションの専門性を高めていくとともに、高次脳機能障害に対応できる医療機関を増やしていく必要がございます。
そこで、高次脳機能障害に関する専門的な診療のノウハウを有する県総合リハビリテーションセンターでは、医療従事者を対象とした研修を行い、高次脳機能障害の診断や評価などのスキルアップを図っております。
今後は、更に地域における高次脳機能障害に関する医療機関等のネットワークづくりを進め、様々な症例や困難事例等の共有を図り、高次脳機能障害の専門的な医療機関の確保に努めてまいります。
次に、小児のリハビリテーション提供体制についてでございます。
小児の高次脳機能障害のリハビリテーションにおいては、議員お話しのとおり、医療から、生活支援、社会参加まで、成長段階に応じて切れ目のない支援を行うことが重要であります。
そのためには、医療機関に加え、児童発達支援事業所などの障害児福祉サービス事業所や小中高校、就労支援施設等が高次脳機能障害に関する理解を深め、相互に連携しながら適切な支援を行う必要があります。
今後、高次脳機能障害者支援法に基づき設置する高次脳機能障害者支援センターを中心に、身近な地域における医療、福祉、教育、就労等の関係機関による共同での症例検討などを行いながら連携を強化し、小児のリハビリテーションを含め、切れ目のない支援体制の整備を進めてまいります。