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掲載日:2026年3月17日

令和8年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(田村琢実議員)

県内経済の活性化について-SAITAMAロボティクスセンター(仮称)の強化について

Q 田村琢実 議員(自民)

まず現在、埼玉県選挙管理委員会の委員長であられます長峰宏芳先輩が、その先見性と行動力で培っていただいたロボット産業の育成と(仮称)SAITAMAロボティクスセンターの未来展望及び経済安全保障の観点から安全確保策について知事の見解を伺います。
現在、国の経済重点施策においてAIや半導体は注力されていますが、ロボット産業そのものが独立した重点項目として十分に位置付けられていない現状があります。しかし、少子高齢化により労働力不足を背景に、ロボットは工場内だけでなく、家庭や介護、公共サービスを支えるパートナーへと進化していきます。
本県は令和10年度中の開所に向け、鶴ヶ島市に(仮称)SAITAMAロボティクスセンターの整備を着実に進めており、広大な実証フィールドとイノベーション拠点を備え、全国の先駆けとなるポテンシャルを秘めています。こうした現状と未来を見据え、以下の点について伺います。
第1に、本センターは県央鶴ヶ島インターチェンジに近接する立地優位性を生かし、ドローンや移動ロボットの広域的な実証が可能です。既に設立されている埼玉県ロボティクスネットワークを通じた産学官のエコシステムをどう進化させ、国に先んじてロボット産業を本県の基幹産業へと押し上げる重要性を感じますが、知事の所見を伺います。
第2に、生成AIの飛躍的進化により、ロボットは高度な対話や判断能力を備えつつあります。今後は、個人のニーズに寄り添う家庭支援ロボットが爆発的に普及すると予想されます。センターにおいてAIとロボティクスを融合させた次世代の生活支援技術の開発をどう先導していくのか、未来を見据えたセンターの在り方を知事に伺います。
第3に、現在、米国や中国を中心としたロボット大国からの製品が普及していくと予想されておりますが、同時にサイバー攻撃や情報の不正流出、バックドアの設置といったリスクも無視できません。ロボットが家庭やインフラの深部に入り込む未来において、それが侵略行為や監視のツールとならないよう、ハード・ソフト面でのセキュリティ対策が不可欠です。ロボット製品におけるリスクマネジメントを先導する独自の高いセキュリティ基準や脆弱性診断の仕組みを構築するなど、安全確保のための施策を強力に推進すべきと考えますが、知事の所見を伺います。
第4に、開発支援に加え、介護現場や災害拠点での県による先行導入、安全運用ガイドラインの作成、さらには高度なセキュリティ知識を持つ専門人材の育成が必要です。本県がロボット大国として国の政策をも牽引していくポテンシャルを秘めていると考えます。将来の成長エンジンと安全な社会基盤の構築へ向け、知事の所見を伺います。

A 大野元裕 知事

ロボット産業は、少子高齢化に伴う労働力不足への対応のみならず、企業活動から県民生活まであらゆる分野を支える基盤産業として、今後大きな成長が見込まれると考えています。
議員お話しの「埼玉県ロボティクスネットワーク」には、ロボット開発企業をはじめ、ユーザー企業、ものづくり企業、大学など、1,000者を超える多様な主体が参加しています。
こうした大規模な組織は、他県には例がなく、かつ、北は北海道から南は九州まで、約7割は県外からの参加となっており、日本のロボット産業を牽引する存在として、本ネットワークに寄せられる期待がいかに大きいかを示す数値と考えています。
このネットワークを更に深化させるためには、県内にとどまらず、他県のロボット推進組織との広域連携を積極的に推進することが必要です。
例えば、福島県は災害対応ロボットの実証拠点として、また、神奈川県は医療・介護ロボットの開発において、それぞれ独自の強みを有しており、こうした地域との連携で大きな相乗効果が期待できます。
具体的には、各県が開催するピッチイベントや商談会に相互に参加することや、セミナーや人材育成プログラムの共同実施などが考えられます。
互いの強みや知見を持ち寄ることで、本県ネットワークの厚みと広がりを更に増して、日本のロボット産業全体の底上げを図ってまいります。
次に、次世代の生活支援技術の開発をどう先導していくのかについてであります。
AIの加速度的な発展を背景として、自律的に作業を行い、家事や介護の一部をサポートする生活支援ロボットの開発は、急速に進むものと考えられます。
そこで、センターでも生活支援ロボットの開発を後押しするため、拠点施設となるロボット開発イノベーションセンター内に実証実験ができる環境を整備します。
例えばではありますが、施設の共用部である階段や廊下、トイレ、休憩室、キッチンなども実証実験に利用できるほか、床面についても、あえて畳やフローリング、カーペットなど様々な素材を用い、実験に供することができます。
これにより、実際の生活環境に限りなく近い条件の下で、ロボットの性能や安全性を検証できることがセンターの強みとなります。
さらに、将来の技術ニーズの変化に対応して、実証フィールドを作り変えるなど、柔軟な対応も可能となります。
こうした利用者のニーズに対応できる実証環境を整備することで、県民の生活を豊かにするロボット技術の社会実装を後押ししてまいります。
次に、安全確保のための施策を推進すべきについてでございます。
サイバー攻撃や情報の不正流出等への備えが重要であるとの御指摘は、私もそのとおりと認識します。
実際、近年では、家庭用ロボット掃除機の内蔵カメラを通じて家庭内の映像が外部に流出した事例も報告をされています。
今後、ロボットの普及が進めば、こうしたリスクは更に深刻化することが懸念をされます。
ロボットの普及と安全確保は車の両輪であり、設計・開発段階からリスクアセスメントやサイバーセキュリティ対策に取り組むことが製品の競争力向上につながると考えています。
まずは、関係団体で策定されているガイドラインや最新の関連規格に関するセミナーの開催、コーディネーターによる相談体制の構築などにより安全対策を進めると同時に、多くのステークホルダーが参加するネットワーク等を通じて、安全確保のための対策について議論を重ねてまいります。
また、産業用ロボットの分野では、国際標準化機構、いわゆるISOにおいて安全性やセキュリティの国際規格が整備されつつありますが、サービスロボットの分野では整備されておらず、今後策定が進むと見込まれています。
国際規格についての情報収集や周知に努めるなど、国や関係団体の動向を踏まえながら、サービスロボットの安全確保に向けた取組を進めてまいります。
次に、本県がロボット大国として国の政策を牽引していくための、将来の成長エンジンと安全な社会基盤の構築についてであります。
ロボット産業の育成には、開発支援だけではなく、実際の現場に導入し、運用を通じた知見の蓄積が重要です。
議員御指摘の、介護現場や防災拠点への先行導入、安全運用ガイドラインの整備、そして高度なセキュリティ知識を持つ専門人材の育成などは、今後の課題と考えます。
本県には、高度な技術力を持つものづくり企業の集積や、センターというロボット開発拠点、そして1,000者を超える企業等が参加するネットワークという、他県にはない強みがございます。
これらを結集し、本県のロボット産業を国の政策をも牽引する柱へと育て、安全で信頼できるロボット社会の実現と、持続的な地域経済の発展に向け、取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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