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ページ番号:170240

掲載日:2022年8月15日

令和元年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(東間亜由子議員)

虐待に関する教育の推進について

Q   東間亜由子  議員(民主フォーラム

近年、小さな命が犠牲となる悲惨な事件が立て続けに発生しております。しつけと称した虐待が後を絶たないことから、来年4月には親の体罰を禁止する改正児童虐待防止法も施行されます。県としても、虐待防止に向けた取組を加速させなければなりません。
埼玉県では、平成30年度の児童相談所の児童虐待通告受付件数は1万5,534件でした。これは、前年度と比べ16%の増加であり、過去最多の件数となっています。児童虐待の防止に対する社会的な関心の高まりを背景に、虐待のおそれを見過ごすことなく、できるだけ早期に発見しようとする警察や地域住民など、関係者の努力が成果を上げているものだと認識しております。
実際、通告経路の内訳を見ますと、警察が65.4%と多数を占め、次いで近隣・知人が12.1%となっております。一方、児童本人からの通告はたったの0.6%です。
私は、自分が虐待を受けているかもしれないと感じた時、自らSOSを発信できる勇気や手段を身に付けることが悲惨な事件を防ぐことにつながるのではないかと考えています。本人が相談するのではなく、周囲の人が察して警察に通報し、初めて虐待に気が付く、その時には周囲の人が気付けるレベルまで虐待が進行し、子供の心身は既に大きな傷を負っている状態だと言えます。こうした事態を未然に防ぐためには、子供たちへ虐待に関する教育をしっかりと行うことが必要であると思います。どういったことをされると虐待になるのか、違和感やつらさを感じたら誰に、あるいはどこへ相談すればいいのか、事前に知識があれば心に深い傷を負わずに済むかもしれません。
最近、「教育虐待」という言葉が認知されるようになってきました。教育虐待とは、教育やしつけを通して親が子供に有害なことをする。子供の受忍限度を超えて勉強させるなどと定義されています。子供のことを思った親心ゆえの行動も、度を超えた場合には虐待に当たります。しかし、ほとんどの親は子供のためと信じ切っており、虐待の自覚がありません。「あなたのため」という大義名分の下、子供を追い詰めていきます。
一方、子供にとってもそれが虐待であると判断することは大変難しいのではないでしょうか。子供にとって家庭は第一の社会です。親の言動は正しいという幻想の下、期待に応えられない自分を責めてしまう子供が多いのではないでしょうか。
現在、埼玉県教育委員会では学校における児童虐待防止策として、教員への研修会や保護者に対する啓発活動を行っていますが、児童生徒に対してはどういったことが虐待に当たるかなどの踏み込んだ教育は行われていないと感じております。子供にとって学校は第二の社会です。家庭で違和感やつらさを感じた時には、先生に相談をすれば良いこと。先生に言いにくければ児相など、ほかにも相談窓口があることを先生が責任を持って教えるべきだと思います。先生自身も教えることを通じて、虐待に関する知見が高まるため、虐待の早期発見や未然防止につながるのではないでしょうか。
平成30年に施行された埼玉県虐待禁止条例でも、児童は発達段階に応じて適切な虐待の防止に関する教育を受ける必要性があるとうたわれています。子供の時に受けた虐待は、人格形成に大きな影響を及ぼします。周囲の人が気付くまで虐待を進行させず、少しでも早く虐待を発見することが重要です。小学校低学年から虐待に関する教育を推進するべきだと考えますが、教育長の御見解をお伺いいたします。

A   小松弥生   教育長

虐待は、子供の心身の成長及び人格形成に影響を与える最も重大な権利侵害であり、発達の段階に応じて虐待に関する教育を行うことは重要であると考えております。
まずは、子供たちには自分の身に起きている辛い思いを、勇気を出して周囲の信頼できる大人に相談できる力を養うことが必要です。
そのため、各小学校では、発達の段階を踏まえ、道徳科や学級活動においてロールプレイなどを行うことにより、大人に助けを求めたり、事実を正確に伝えるための力を育成しております。
ただし、小学校低学年においては、何が虐待にあたるのかを理解し、自分が置かれている状況を虐待であると認識することが困難なケースもあると考えられます。
今後は、暴力行為や性的虐待など、大人や他人からされてはならないこと、やらされてはならないことを発達の段階に応じて理解できるよう、教育内容、教育方法を工夫してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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