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掲載日:2023年5月19日

平成27年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (白土幸仁議員)

2020年東京オリンピック・パラリンピック各国キャンプの誘致への支援について

Q 白土幸仁議員(自民)

本年6月1日にキャンプ誘致に関わる市町村担当課長会議が開催されました。その中で、今現在の埼玉県の取組や今後の方針や課題、アメリカオリンピック委員会とオランダオリンピック委員会のキャンプ候補地視察などについて報告がありました。そこでの市町村からの御意見や視察報告を伺いますと、やはり平成16年の彩の国まごころ国体の際にも大きな課題でありました、宿泊施設が圧倒的に足りないという課題が今回も表出しております。彩の国まごころ国体では、地域で心のこもったおもてなしによる宿泊1万人構想を打ち出し、宿泊不足をホームステイなど民泊で解消いたしました。しかしながら、今回は世界のトップクラスのアスリートが来県するわけであり、高度な体調管理が求められ、民泊というわけにはいかないと考えます。
我が県のスポーツの行動者率は、平成23年の総務省の調査で66.9パーセントであり、これは全国3位。そして、それに対応すべく公共スポーツ施設数は、平成20年の文部科学省の調査で1,849施設で全国5位を誇っております。東京が2,082施設で全国3位ということでほぼ同じであり、関東周辺では千葉県が1,671施設で全国8位、神奈川県が1,561施設で全国10位、関東6都県では東京都に次ぎスポーツ施設が多いのは埼玉県ですので、必然的に開催地やキャンプ地となる可能性が高い状況にあります。この状況と地の利を生かして是非ともキャンプを誘致していただきたいと考えます。
そこで、様々な環境に対応できるスポーツ施設があっても宿泊施設が少ない本県の状況で、各国キャンプの誘致への支援として県はどのように取り組んでいくのか、県民生活部長にお伺いいたします。
また、これは提案でございますが、ドイツにはスポーツシューレというものがあります。スポーツシューレとは、Jリーグ100年構想でも手本としておりますが、ドイツ式の多様な学習の場、ほかのスポーツ競技との共存共栄を基本とし、ドイツ国内に20数か所あり、グラウンド、体育館、その他競技用スポーツ施設、会議室、宿泊施設等を一堂に備え、州のスポーツ連盟、ドイツサッカー協会の地域協会等のスポーツ団体が運営し、独立採算制にて施設使用料、民間スポンサー、国や地域の援助で成り立っております。是非スポーツシューレが日本に広がればと考えます。
次に、東京オリンピック・パラリンピック埼玉県版基本計画はどのような内容になるのかお聞かせください。
先日、追加種目の採用を目指す競技団体の一次選考の結果が発表されました。組織委員会では、競技団体から提出された競技人口や世界選手権の開催実績などが記載された書類を基に、IOCが重視する若者への人気や開催国での人気などの基準に照らして選考した結果、野球、ソフトボール、空手、スカッシュ、スポーツクライミング、ローラースポーツ、武術太極拳、ボウリング、サーフィンの八つの競技が選ばれました。その後、競技数や参加選手数などの枠はないことになっているものの、1つか多くとも2つの種目が来年八月にブラジルのリオデジャネイロで開催されるIOCの総会で決定するとのことです。
これらの新たな競技を開催する会場に関しては、もちろん東京都が中心になると考えますが、地の利からも本県が新たな競技を開催する会場として選ばれることもなくはないと考えますので、基本計画において新たな競技を開催する会場として選考されるような活動も盛り込んでいただきたいと考えますが、県民生活部長のお考えをお伺いいたします。

A 福島 勤 県民生活部長

各国のキャンプを誘致することは、海外の一流選手の練習を間近に見ることで青少年がオリンピック選手になりたいという夢や希望を持ったり、地域の国際交流のきっかけとなるなどの効果が期待できます。
また、市町村が積極的に取り組み、成功に導くプロセスが何よりも大会の開催に向けた機運醸成につながるものと考えております。
昨年10月に実施した県内市町村の意向調査では、35の市町からキャンプを誘致したい若しくは誘致を検討中との回答をいただいております。しかし、単独でスポーツ施設と宿泊施設の両方を用意できるところはほんのわずかです。
そこで、県としては、複数の市町村のスポーツ施設と宿泊施設をコーディネートすることや、各国へのプロモーション戦略を提案することなどを行い市町村のキャンプ誘致を支援してまいります。
次に、オリンピック・パラリンピック埼玉県版基本計画の内容についてでございます。
埼玉県版基本計画は、本県で行われる競技開催を支援する計画に加え、本県の持続的な発展に繋がるビジョンも含めて策定したいと考えております。
項目としては、機運醸成計画やボランティア計画のほか、先ほど御説明いたしましたキャンプ誘致や文化・教育プログラム、大会後にも残される良い遺産、いわゆるレガシープランなどです。
こうしたオリンピック・パラリンピックに向けた本県の様々な活動の基本的な方向を定めてまいります。
また、追加種目への対応についてですが、議員お話のとおり、来年の8月に開催されるIOCの総会で正式に決定されると聞いております。
それに向けて、競技施設の所在する市町村とともにきちんと対応できるような項目も基本計画の中に盛り込みたいと考えております。
今後とも大会組織委員会やIOCなどの動きを注視しながら、本県にとっても最高の大会となるようしっかりと準備を進めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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