環境科学国際センター > 試験研究の取組 > 刊行物 > 埼玉新聞連載記事「埼玉の環境は今」その6
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ページ番号:21771
掲載日:2023年1月13日
現在、地球温暖化やオゾン層の破壊など、地球規模での環境問題が深刻化している。このような中で、私たちは、環境にやさしい生活や取り組みをどのように行っていけばよいのだろうか。
騎西町にある環境科学国際センターは、子供から大人まで、幅広く、環境について楽しく学習することができる施設と、環境問題の専門家である研究員が試験研究を行う施設との複合施設である。
センターでは、皆さんに身近な環境に関心を持っていただき、「環境にやさしい生活とは何か」について理解を深めてほしいという思いから、様々な講座を開催している。
それでは、講座の内容について、いくつか紹介してみよう。
まずは、県民実験室を使った講座。環境に関する基礎的な実験を通して、各地で発生している環境悪化のメカニズムや、身の周りの環境データについてチェックする方法などを学べる内容となっている。例えば、「身の周りの空気の汚れを調べてみよう」という講座では、手作りの測定器を使って、空気の汚れを調べる方法を学ぶことができる。
また、「生態園」を利用した講座も実施している。「生態園」は、昭和三十年代の埼玉県東部の農村を中心とした自然環境をビオトープという手法で復元したものである。例えば、「田んぼと池の生き物を調べてみよう」という講座では、この生態園内にある池などの生き物を調べ、水辺に棲む生き物と人間との関わりなどについて学ぶことができる。このような、「生態園」を利用した自然観察を通して、是非、自然の大切さや楽しさを学んでいただきたい。
さらに、日頃一般には公開されていない研究所の内部を御案内する「研究所公開」がある。研究部門は、「大気環境」、「水環境」、「廃棄物管理」、「化学物質」、「地質地盤・騒音」、「自然環境」の六部門に分かれており、これらの研究内容や、埼玉県の環境の現状について、実際に研究を行っている研究員から詳しく説明を受けることができる。
これらの他に、地域で環境保全活動や環境学習活動を行う意欲のある方を対象として、「彩の国環境大学」も開催している。内容は、環境問題全般について基礎的な内容を学んでいただく「基礎課程」と、地域の指導者を養成するため、専門的な知識や手法を学んでいただく「実践課程」がある。各十回の講座があり、大変充実した内容となっている。「彩の国環境大学」の受講生は現在募集中。
是非、センターの講座等に参加し、一人ひとりのちょっとした心がけが環境にどれだけやさしい取り組みとなるかを体験していただき、皆さんができる環境にやさしい生活や取り組みを見つけてほしい。(各種講座の開催については、埼玉県環境科学国際センターのホームページや彩の国だより等を御覧ください。)
学習情報担当 飯野 紀子
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