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掲載日:2023年12月28日

令和5年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(東山徹議員)

認知症基本法施行を踏まえた施策推進について-認知症基本法施行に伴う取組について-

Q   東山徹 議員(自民)

全国の高齢者数は、本年九月の推計で3,623万人となり、75歳以上人口が初めて2,000万人を超え、10人に1人が80歳以上となりました。高齢化率は過去最高の29.1パーセントで、2025年頃には30パーセント、2060年頃には40パーセントに達する見込みです。
本県では、団塊ジュニア世代が65歳を迎える2040年には約230万人、高齢化率は34.2パーセントとなる見込みです。大野知事も、「最大の課題は、人類が経験をしたことがない超少子高齢社会への対応である」と指摘するとともに、様々な機会を捉えて、「埼玉県の人口は今後減少し、75歳以上の高齢者人口が全国で最も速いスピードで増加する見込み」と、警鐘を鳴らしていらっしゃいます。
そういった中、令和5年版厚生労働白書によると、全国ベースの認知症患者の将来推計は、団塊世代が全て後期高齢者となる2025年に675万人から730万人、およそ本県の人口規模に匹敵する数となります。その後も、高齢化の進行に伴い右肩上がりで増加を続け、2040年には800万人から950万人と予測されています。本県では、2025年に40万人、2040年には58万人に達する見込みと言われております。
私自身も、父が5年前に88歳で亡くなりましたが、最後の8年間は認知症を患い、家族のことも認知できない状態であり、私のことも息子と分からず、福祉施設の職員さんと思い、接していましたが、認知症患者を抱える家族の思いの一端を強く感じるところであり、危機感を持っています。
一方で、家族のサポートが期待できない認知症患者も多くいます。県内の高齢者単身世帯は、令和7年には37万世帯になると見込まれており、85歳以上の男性の7パーセント、女性の14パーセントが独居認知症高齢者になるとも予測されています。認知症になった御本人、そして支える御家族だけでなく、地域社会全体で認知症とどう向き合っていくかは、特に労働人口の急激な減少に直面する我が国にとって、喫緊にして最大の課題の1つです。
国は本年6月、そういった状況を鑑み、認知症の人が自身の尊厳を保ち希望を抱いて生活を送れるよう、共生社会の実現を推進するための認知症基本法を成立させ、1年以内に施行することになりました。それに合わせ、政府は、認知症基本法に基づき対策に取り組む自治体へ財政支援する方針を示し、特に緊急性の高い支援策は経済対策に盛り込み、速やかに実行していくとしたところであります。
一連の国の方針を受けて、75歳以上の高齢者人口が全国で最も速いスピードで増加する見込みの埼玉県として、課題を認識した上でどのように取り組んでいくのか、知事の御所見を伺います。

A 大野元裕 知事

まず、「認知症基本法施行を踏まえた施策推進について」のお尋ねのうち、「認知症基本法施行に伴う取組について」でございます。
県では、令和3年3月に、国の認知症施策推進大綱を踏まえた「埼玉県認知症施策推進計画」を策定し、「認知症の人が尊厳と希望をもって地域でともに生きる社会の実現」を理念に認知症の施策を推進しているところであります。
議員お話しのとおり、御本人や御家族はもとより、地域社会全体で認知症とどう向きあっていくかということは大きな課題の一つであります。
そのため、県では、早期発見・早期対応の観点から、認知症の疑いがある方も含めて、訪問などによりサポートを行う認知症初期集中支援チームの活動を推進するほか、かかりつけ医などに対して研修を行い対応力の向上を図っております。
また、地域の認知症医療提供体制の拠点として県内10か所の認知症疾患医療センターを設置し、認知症の方々やその御家族を支援しております。
他方、県民が認知症に関する正しい知識を身に付け、認知症の方に対して理解を深めることができるようにすることも重要であります。
認知症の方や御家族を温かく見守る応援者である「認知症サポーター」の養成を引き続き行うほか、地域における支援ニーズと認知症サポーターを中心とした支援者をつなぐ仕組みである「チームオレンジ」の整備に市町村と共に取り組んでおります。
さらに、認知症の御本人を「埼玉県オレンジ大使」に任命し、私も受講させていただきましたサポーター養成講座などで、自身の思いや経験を語っていただく活動も行っています。
私自身、大使との意見交換の場で、「趣味のバンド活動や講演など何でもやりたい」という前向きな姿勢に大変感銘を受けたところであります。
認知症の方やその御家族が地域で自分らしく暮らせる社会を構築するため、国の緊急支援策に関する動向も見据えつつ、関係機関等と協力して認知症施策に積極的に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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