NPO法人活動紹介(認定特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本・埼玉)

　

　認定NPO法人スペシャルオリンピックス日本・埼玉は、知的障がいのある方々（以下「アスリート」という）に多種目にわたるスポーツトレーニングや競技会、文化芸術活動の場を提供し、アスリートの健康や体力を保持・増進を図るだけではなくアスリートに対する理解を広げ、また、アスリートが市民として自立することを目的として活動を行っています。

　今回、認定NPO法人スペシャルオリンピックス日本・埼玉のご協力によりスポーツプログラムのひとつ『卓球』の練習場にお伺いし、事務局長の犬竹様にお話をお伺いしました。

当日の様子

　当日、取材に訪れた場所は桶川市にある坂田コミュニティセンターの体育室。そこには卓球台が数台置かれており、アスリートの方々が真剣な表情でラケットを握りしめて練習に取り組む姿がありました。今回、私は初級クラスとユニファイドクラスを見学させていただきました。

　

　初級クラス、ユニファイドクラスでは認定コーチやボランティアコーチがアスリートの技量に合わせた練習をし、ラケットの振り方など親切丁寧に教えていました。とある卓球台では迫力のあるラリーを繰り広げており、往復するピンポン玉を私は固唾をのんで見守っていました。ラリーが途切れるとアスリートは悔しがりながらも楽しそうに笑っており、柔らかい空気が流れる居心地の良い練習場でした。

　

　そもそもユニファイドスポーツとは、障がい者と健常者（パートナー）で混成チームを構成し、同じチームで競技を行うスペシャルオリンピックス独自の取り組みです。埼玉では卓球、サッカー、フロアボールでユニファイドが実施されており、今後はバスケットボール、テニス等でも行う予定です。パートナーも通常のプログラム活動に参加し、公式試合に出場する際はアスリートとの年齢差や同等の技術レベルであることなど制限が設けられています。これはアスリートファーストの考えからのものです。ユニファイドスポーツを通じてアスリートとパートナーの絆が深まり、お互いを尊重し支え合う関係を築くことがユニファイドスポーツの趣旨でもあります。

スペシャルオリンピックス（SO）とは

　スペシャルオリンピックスとは歴史を遡ること1962年にケネディ米大統領の妹ユニス・ケネディ・シュライバーが知的障がいをもつ子ども達を集めてデイキャンプを行い、そこでサッカーなどレクリエーションを行ったことが「スペシャルオリンピックス」の始まりで、その取り組みは米国だけでなく世界中にも広がりをみせました。

　日本国内では1993年に地区組織スペシャルオリンピックス熊本が設立され、その後、本部組織であるスペシャルオリンピックス日本が発足。スペシャルオリンピックス日本・埼玉は2003年頃、埼玉県川口市を本部として設立されました。

　スペシャルオリンピックスの組織は世界各国で活動しており、4年に一度、世界大会が開催されています。2023年にはベルリンで開催が決定し、日本代表選手として埼玉からユニファイド卓球で男・女ダブルスの4名が出場予定です。

NPO法人の方へインタビュー

―活動についてお聞かせください。

　当法人はスポーツプログラム、文化プログラムともに毎週土曜日・日曜日に活動をしています。今年はベルリン世界大会が開催され、日本代表選手のなかには埼玉県から選出された選手もいるため支援はもちろん組織全体で盛り上げていきます。文化プログラムについても、昨年は大宮駅イベントスペースやさいたま市プラザノースなどで絵や書道の展示も行いました。

—法人の今後の展望についてお聞かせください。

　スペシャルオリンピックス日本・埼玉は今年で設立20周年を迎えます。スポーツプログラム、文化プログラムともにより多くの方に活動を発信してきました。今後も活動を知ってもらうために発信を続けていきます。また、20周年にともなって様々な企画を考えているため、ボランティア参加など皆さまに御協力いただけると嬉しいです。

―ありがとうございました。最後にみなさんへ伝えたいことはありますか？

　今後もアスリートファーストで各競技会や大会を開催し、ファミリーやアスリートのみんなで盛り上げていきます。また、当法人の収入は寄付金から成り立っており、今後も法人を運営し続けるために企業や個人の皆さまからのご支援をお待ちしております。

　　

(法人名)特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本・埼玉 (代表理事)男澤　望 (ホームページ)http://www.son-saitama.org/ (電話番号)048-262-6488

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