トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和6年9月定例会 > 令和6年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 > 10月4日(金曜日) > 渋谷真実子(自民) > 令和6年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(渋谷真実子議員)
ここから本文です。
ページ番号:260122
掲載日:2024年10月23日
Q 渋谷真実子 議員(自民)
私の地元川越をはじめ、県内の各地域には、日々の暮らしの中で人々に大切にされてきた寺社やお寺が数多くあります。また、それぞれの寺社では、様々な祭礼や行事が継承されており、地域住民の連帯や交流の場としても重要な役割を果たしてきました。
しかし、近年では都市化や少子高齢化などの影響もあり、地域の神社やお寺と住民とのつながりが希薄になっていることから、建物の維持や祭礼、行事の継続が困難であるとも見聞きします。
また、川越市久下戸には、江戸時代の大洪水、寛保の大洪水に私財を投げ打ち、人々の救済に奔走した奥貫友山の墓が県の旧跡に指定されております。どの地域にも歴史上重要な役割を果たした先人がおり、当時の関連する文化財が残されております。
このように神社の建物、祭礼や行事、また、歴史上の人物、ゆかりの文化財の中には、国や県、市町村により指定され保護が図られているものがある一方で、指定されていないものも数多くあります。しかし、指定でなくとも、地域の歴史を物語る価値のある文化財であり、人々の手により守り伝えていくことは、大変重要なことでもあります。そのためには、各地域において住民が郷土の歴史や文化財に関心を持ち、様々な形で関わることが何よりも必要であります。
そこで、郷土の歴史や文化財に対する住民の関心を高め、地域主体で継承に向けた取組が進むよう、県としてどのような支援を行っていくのか、教育長に伺います。
また、埼玉県には、ユネスコ無形文化遺産に登録されている川越氷川祭の山車行事をはじめ、古くからの伝統行事や伝統芸能が地元皆様の活動により守られており、それらの活動は地域に根差した文化活動の一つです。
本県は、そうした文化芸術活動を支援するため文化振興基金を設置し、文化団体等の助成となっております。地元川越のお囃子や獅子舞の保存会でも、活動に必要な備品整備などに活用していると伺っております。この基金を活用し、より多くの県内の文化団体を支援するために、もっと積極的に文化振興基金の寄附の募集や助成事業のPRを行う必要があると考えます。そこで、県民生活部長の御所見を伺います。
A 日吉亨 教育長
地域の文化財を継承していくためには、住民が地元の歴史や文化財に関心を持ち、様々な形で関わっていただくことが大切です。
県では、令和2年3月に、県民の文化財への理解を深め、地域総がかりで保存・活用に取り組む方向性を定めた「埼玉県文化財保存活用大綱」を策定しました。
この大綱に基づき、県民の関心を高める取組として、県内各地の歴史や文化財を紹介する企画展などを県立の博物館で開催しています。
また、市町村に対しては、県の大綱を勘案した「文化財保存活用地域計画」の作成を働き掛けており、現在、議員の地元である川越市をはじめ7市で作成されています。
例えば、川越市の計画では、指定文化財だけでなく未指定の文化財にも焦点を当て、地域全体で守り伝えることとしています。
議員お話しの奥貫友山についても、江戸時代の大洪水の際に多くの人々を救い、その記録を残した人物として、計画で取り上げられています。
各地域の歴史や文化財を総合的に把握し、保存、活用、継承していく上では、計画を作成し、取り組むことが有効と考えます。
県では、先進事例を共有する研修会の開催や、専門的な視点からの助言を行い、市町村の計画作成を積極的に支援してまいります。
A 島田繁 県民生活部長
埼玉県文化振興基金は、昭和59年に設立され、企業や個人の方々からの寄附を原資に県民の自主的な文化芸術活動の支援などの取組を行ってまいりました。
文化団体の成果発表や子供たちの文化芸術体験など、令和5年度までの助成金の実績は延べ2,368件、合計約5億4千万円に上ります。
今後もこの基金を有効に活用するためには、さらなる原資の確保に努めるとともに、積極的にPRすることが大変重要であると考えております。
県では、これまで文化団体が行うイベントなどにおいて、文化芸術に関心や理解のある方々をターゲットに寄附を募ってまいりました。
このほか、テレビ埼玉で放送される埼玉政財界人チャリティ歌謡祭を通じて毎年多額の寄附をいただいており、今後は、このように話題性があり、人が多く集まる他のイベントにおいても寄附を募ることを検討してまいります。
また、基金事業を有効に活用いただくため、彩の国だよりやラジオで周知するほか、チラシを市町村や公民館を含む施設、団体等に送付し広報しております。
さらにSNSなどを使ったPRを行い、多くの団体に基金事業の活用を働きかけてまいります。
今後も、県内の多彩な文化活動を支援するため、基金の充実と有効活用に努めてまいります。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください