トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和6年9月定例会 > 令和6年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 > 10月4日(金曜日) > 渋谷真実子(自民) > 令和6年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(渋谷真実子議員)
ここから本文です。
ページ番号:260118
掲載日:2024年10月23日
Q 渋谷真実子 議員(自民)
令和6年元日に発生した石川県能登半島地震に続き、9月には観測史上最大の大雨が襲い、復興さなかの能登に再び甚大な被害をもたらしました。この場をお借りし、犠牲となられた皆様に深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
私自身、今年2月に羽咋郡志賀町、輪島市立輪島中学校を視察し、当時の輪島は、道路は波打ち、家屋の倒壊も多く、その光景は今でも鮮明に覚えております。避難所である輪島中学校では、屋内用インスタントハウス設置のお手伝いをする機会を頂きました。
発災当時の避難所では、床に直接毛布を敷き、折り畳み椅子をパーテーション代わりとし、生活を送られていたそうです。我が国は、災害時のインフラ復旧は迅速である一方で、避難所の生活空間確保に関する国際的な最低基準(スフィア基準)を満たしておらず、日本の避難所も改善していく必要があります。
避難所生活のストレスや不安を少しでも緩和するためにも、避難所でのプライバシー確保は極めて重要です。今回、屋内用インスタントハウスを視察、設置のお手伝いをする中で、プライバシーの確保、また、パーソナルスペースの確保により感染症予防につながることから、非常に大きな効果を上げていると感じました。
この屋内用インスタントハウスは、1軒の広さは2.5畳ほど、高さは3メートル程度あり、上から見たら六角形の家を段ボールで組み立てたものです。こちらがその写真です。これは、名古屋工業大学の北川啓介教授が長年の研究の成果として開発されたものであり、プライバシーの確保だけではなく、防音性、断熱性などに優れ、安価で、お年寄りや子供、女性の方でも組み立てられるよう工夫されております。
本年7月、北川教授を埼玉県にお招きして、インスタントハウス設置の実演や意見交換を行ったところです。
私は、激甚化、頻発化する災害に対応するため、県内の避難所においてもインスタントハウスを導入すれば、避難所環境が劇的に改善されると考えております。そこで、本県のインスタントハウスの導入について、危機管理防災部長に伺います。
A 犬飼典久 危機管理防災部長
県地域防災計画では、市町村は、避難所において避難者のプライバシー確保に配慮することと定めております。
このため、県では、パーティションを防災基地に備蓄し、災害時応援協定を締結している民間団体からテントなどを調達する体制を整えております。
さらには、今年度、災害時に市町村が自らジェンダー視点を踏まえた避難所の開設や運営ができるよう、標準手引きや映像資料を作成しているところでございます。
議員お話しの屋内用インスタントハウスは、防音性、断熱性、拡張性に優れ、実際に組み立てから解体までを体験することで取り扱いが非常に簡単であることも分かりました。
北川教授からは、屋内用インスタントハウスは、簡単に製造ができることなどから、備蓄物資とするのではなく、発災後、速やかに製造し避難所に搬送した方が効率的であると伺っております。
今回の能登半島地震においても、地震発生後に製造し、避難所に搬送したとのことです。
大規模災害発生時には、多くの避難所が開設されるため、プライバシー確保を行う物資について、様々な形で確保が必要であると考えております。
県といたしましては、避難所環境を整備する一方策として、引き続き、北川教授側と課題の整理を行いながら、活用について意見交換を行ってまいります。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください