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掲載日:2023年12月28日
Q 小川寿士 議員(民主フォーラム)
先月20日、福祉保健医療委員会において、茨城県茨城町にある複合的福祉施設ヒューマンソリューションタウンを視察させていただきました。こちらでは障害者支援施設、就労支援事業所や児童養護施設などを1つの区画に整備をされて、子供から大人まで様々な困りごとに少人数で、迅速にワンストップに対応できる地域の福祉拠点センターとして役割を担っていらっしゃいました。その施設の1つに、福祉型障害児入所施設がございました。この施設は、幼児から高等部の児童まで幅広い発達段階に合わせた支援が行われており、日々の生活の状況についてお話をお伺いしてまいりましたが、その中では、障害の特性から力加減が苦手なお子さんもいらっしゃいますので、力強い接触によって職員さんが短期間の間に二度も鼻を骨折されたという事例の御紹介もあって、日々の職員の皆さんの支援についての困難さのお話もお聞かせいただいてまいりました。
また、法人の理事長さんからのお話の中でも、福祉型障害児入所施設について特に行政側の更なる充実策を求める御趣旨の御発言がございました。
一方、福祉型障害児入所施設の県内の状況を見てみましても、極めて厳しい環境の中で職責を担っていただいています。県内では、国立障害者リハビリテーションセンター秩父学園、埼玉県社会福祉事業団が運営する県立嵐山郷、加須市の埼玉中央学園、羽生市の共愛学園、そして、さいたま市の久美学園と五つの施設が運営されています。
今年7月22日、今回の視察と前後いたしましたが、さいたま市内の福祉型障害児入所施設久美学園に伺い、様々な現状についてお話をお聞きしてまいりました。この久美学園では、入所している子供たちの対応だけではなく、県内の児童相談所が一時保護された子供さんについても24時間体制で受け入れておられるということで、夜中の対応ということも珍しくはなく、個別ケアを必要とする子供たちに対して相当に大変な状況の中で御対応いただいているということでありました。
国の職員配置基準の職員数だけではきめ細やかな対応は十分にできませんので、それ以上の職員を配置されておられました。しかし、その人材の確保は極めて困難な状況にありまして、これは県内のいずれの施設においても同様の状況でございます。正に今回の視察先でもそうでありましたけれども、うちの施設が入所を断れば、この子供たちの行き場がないと、強い使命感を持って施設を運営されているように感じてまいりました。
今後、この福祉型障害児入所施設において、子供一人一人の状況に応じたきめ細かいケアができる職員体制となるよう、県としても更なる充実に向けた取組が必要であると考えます。福祉部長の御見解を伺います。
A 金子直史 福祉部長
福祉型障害児入所施設は児童福祉法に基づき設置される施設であり、人員の基準や報酬については、国の省令により定められています。
主に知的障害児が入所する施設では、児童指導員や保育士を児童4.3人に対して1人以上配置するとされていましたが、令和3年度からは児童4人に対して1人以上配置するように拡充されました。
さらに、入所児童の特性を踏まえ、きめ細かいケアを提供するために、児童指導員等を増員する場合や看護師等の専門職員を配置する場合には、一定の加算を報酬に上乗せすることができます。
各施設では、こうした枠組みの中で、職員体制の充実に向けて取り組んでいただいているところです。
一方、障害児入所施設の児童の中には、精神的に不安定であったり、重度の行動障害など難しい課題を抱える児童も多く、障害児入所施設の職員体制は厳しい状況にあると承知をしています。
こうしたことから県といたしましては、専門的なスキルをもった職員を配置することが可能となる報酬単価の設定や人材の確保・定着につながる具体的な対策などを講じることを国に要望しており、引き続き強く働き掛けてまいります。
県といたしましては、現場で頑張っている職員の声に耳を傾け、施設の実情や要望等を丁寧に伺い、入所児童に対しきめ細かいケアが提供できるよう取り組んでまいります。
再Q 小川寿士 議員(民主フォーラム)
ただ今御答弁いただきましたように、今、国の方で正に次回の報酬単価の検討が行われていることと思います。そうした中で、県の皆様方が国に働き掛け、要望していただくのは極めて重要だと思います。
しかし、なかなかその要望に対して十分お応えいただけるかどうかはまだまだ不透明であります。もし県が要望された内容と実態にかい離があった場合、そこを県としてどのような支援をなさるお考えがございますでしょうか。再質問いたします。
再A 金子直史 福祉部長
差違があった場合については、報酬部分については障害サービスの中で本来賄っていただく部分でございますので、県としては粘り強く、引き続き働き掛けてまいります。
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