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掲載日:2024年2月8日

令和5年度研究評価実施課題(資源循環・廃棄物担当 R2~R4 石膏粉の地盤工学的有効利用に関する研究)

(資源循環・廃棄物担当:鈴木、磯部、長谷、川嵜、長森)

石膏ボードは、耐火性、遮音性、施工性等の優れた性能を有するため、建築物の壁や天井等の内装材料として大量に使用されています。建築工事現場から排出される廃石膏ボードは、今後大量に排出されることが予想されるため、廃石膏粉の有効利用が大きな課題となります。これら大量の廃石膏粉は土木資材分野の土質固化材や改良材等に利用されることが期待されていますが、硫化水素ガスの発生やフッ素の溶出等の環境安全性やコスト等の問題のため、有効利用が思うように進んでいません。

本研究では、廃石膏粉の地盤工学的有効利用の促進を目的とし、廃石膏粉を土木工事や建築工事で発生する軟弱土の固化材・改良材としての適用可能性を検討するため、改良材として利用する場合の力学的特性及び環境安全性について評価します。

《研究の概要》(PDF:236KB)

令和5年度研究審査会コメント

  • アメリカ、ニューメキシコ州のトゥラロサ盆地に、石膏砂漠と呼ばれる純度の高い石膏が堆積した場所があります。ここはカルシウム分が高すぎて、ほとんど生物が住めない場所の様ですが、多少離れた場所では、適度なカルシウム分になって、住めそうな植物もわかりそうです。他にも、そうした場所はあるはずで、何が生えやすいかなど調べると、意外な用途がでてきそうです。
  • 専門の内容が遠いので、当該分野に専門的なコメントは出せないが、まだ取り組み期間が短いながらも、研究成果が論文として公表されている点が最も評価に値すると思った。
  • 大口用途のため池改修工事の資材としての可能性を示すことはできているが、資材の量的規模、経済的な採算や導入ポテンシャルについては精査が必要である。
  • 廃石膏ボードを再生石膏粉として有効利用する有益な研究である。研究成果の普及に積極的に取り組んでいる点を評価したい。
  • リサイクルが進みにくい廃石膏ボードからの石膏粉について、ため池での利用の際の有機物、嫌気状態での硫化水素発生について、様々な条件での試験を実施し、硫化水素抑制を行いながら活用する可能性を示した。今後、社会実装につながることを期待する。
  • 廃石膏ボードとため池底泥の混合物にさらに2~5%の鉄粉を混合することで、硫化水素発生を抑えつつ、必要な力学的特性を得ることができるとの成果は顕著である。ただし鉄粉を混ぜることでの水環境への影響評価を行うことは必要で、OECD TGを利用した、標準的な水生生物影響評価は是非行っていただきたい。

お問い合わせ

環境部 環境科学国際センター 研究企画室

郵便番号347-0115 埼玉県加須市上種足914 埼玉県環境科学国際センター

ファックス:0480-70-2031

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