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掲載日:2024年1月17日
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ニシキゴイの浮腫症は、大量斃死をおこす稚魚期の重大な疾病で、治療には0.5%の塩水浴が行われている。しかし、塩水浴の期間については十分な検討がされておらず、飼育池に再放養後、再発するケースがあった。
そこで、治療及び再発防止に必要な塩水浴期間を明らかにした。
塩水浴開始後3週間経過(塩水浴を2週間、その後真水で1週間飼育)した魚を再感染させた結果、死亡は認められなかった。そのため、治癒した魚は、再感染に対して強くなる傾向があり、飼育池に再放養が可能である。
図1塩水浴期間と真水に戻した後の死亡経過
図1は、塩水浴期間と真水に戻した後の死亡経過を示したものである。図中の日数は、塩水浴日数で、軽症群では、7日間の塩水浴で、真水に戻しても死亡しなくなるが、重症群では、14日が必要であった。
図2は、図1の重症群1を用いて、再感染試験の結果である。
塩水浴期間が長くなるほど、死亡が緩やかに立ち上がるようになり、塩水浴後3週後には、再感染を行っても、死亡は起こらなくなった。
平野部で注排水が可能な場所
ニシキゴイの浮腫症は、ウィルス性の伝染病であるため、使用器具・機材を特定するなどの防疫措置を行い、未発病池への伝播を防ぐ。
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