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掲載日:2024年1月17日
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養魚農家や消費者からナマズの養殖が望まれていたが、共食いにより、種苗を十分生産することができず、養殖が困難であった。このため、採卵・ふ化技術及び稚魚の共食い防止を解決し、種苗生産技術を開発した。
産卵期は5月下旬から7月初旬である。
産卵池はコンクリート製の池を用い、池底には卵を付着させるためのネットを敷き、その上に魚巣(鉄筋で三角垂を作り、底面にはネットを張り、垂辺にはニシキゴイ等の魚巣としているキンランを巻き付けたもの)を置く。
雌親魚(尾鰭に切れ込みがなく、腹部が丸みを帯びている。)には、魚体重1kg当たり5mgのハクレン脳下垂体を腹腔内に接種する。接種回数は1回(全量を一度に接種)あるいは2回(1回目0.5mg/kg,、1回目の12時間後に2回目4.5mg/kg接種)とする。なお、雄親魚(魚体は雌に比較し小型で、尾鰭に切れ込みがある。)に対しては接種する必要はない。
接種後、雌1尾に対し雄2~3尾の割合で産卵池に放養すれば、20℃前後で約12時間後に自然産卵する。人工採卵では、精液の採取が困難であるので、精巣を取り出し、すりつぶして、硬骨魚類用リンゲル液で50倍程度に希釈し、ピペット等で媒精、受精させる。
ふ化に要する日数は、15℃で7日、20℃で4日、25℃で3日、30℃で2日で、浮上に要する日数はそれぞれ9日、3日、3日、2日であるが、適水温は20~25℃である。
ふ化後40~50日の間、共食いを防止すれば、稚魚期の生残率が向上し、十分種苗(稚魚)の生産ができる。
平野部、注排水があり、日照が十分で、風通しが良い場所。
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