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掲載日:2023年12月28日

令和5年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(栄寛美議員)

商店街の活性化に向けた県の支援について

Q 栄寛美 議員(自民)

商店街の皆様には、日頃より街のにぎわい、防犯、地域コミュニティ、各種キャンペーンへの協力など、地域振興に対して御尽力いただき、感謝申し上げます。
令和3年度の埼玉県商店街経営実態調査では、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたこともあり、5年前に比べて商店街の景況感が悪化しました。
以下、県の分析結果を要約して少し申し上げます。
衰退と感じている商店街の割合が、5年前の58パーセントから75パーセントに増加。商店街衰退の原因は、後継者不足が過半数と圧倒的に多い状況。空き店舗の原因は、新型コロナウイルスの影響よりも後継者不足が圧倒的に多い。商店街に期待する役割では、消費者と商店街の考えのギャップが大きいものは高齢者支援となっており、消費者からは、ひとり暮らし高齢者への宅配サービスなどの役割を求める回答が多く見られた。商店街に対して食品ロス対策や地産地消を求める県内消費者が多い一方で、これらに取り組んでいる商店街は4パーセントにとどまった。キャッシュレス決済では、およそ6割が利用しているが、導入している店舗が5割以上あると回答した商店街は20パーセントにとどまった。決済の種類では、QRコード決済の導入が進む一方、利用者の多い交通系ICカード決済の導入は少ない。公共交通利用者が多い商店街では、交通系ICカード決済の導入も検討する価値がある。
以上のような分析です。
議員提案で策定された埼玉県商店街活性化条例第3条には、国及び市町村と連携して、商店街の実情の把握や、商店街の活性化を図るために必要な施策を講じるよう努めると県の責務を定めております。埼玉県商工会議所連合会からの要望では、個店や商店街の魅力を再構築することにより、地域経済の活性化が推進できるよう支援を図られたいと頂いております。
そこで、産業労働部長に伺います。
1、商店街の実情をどのように把握・分析し、商店街の活性化を図るため、具体的にどのような支援を実施していくのか、御所見を伺います。
2、本調査における消費者と商店街の意識のギャップのうち、特に差が大きい食品ロス対策や地産地消、また、コロナ禍で更に消費者ニーズが高まったキャッシュレス決済の導入促進の課題に対してどのような支援をしていくのか、御所見を伺います。

A 目良聡 産業労働部長

まず、実情をどのように把握・分析し、具体的にどのような支援を実施していくのかについてでございます。
県では、5年ごとに全ての商店街に調査票を郵送して「商店街経営実態調査」を行い、ニーズを把握して支援施策の立案に活用しております。
前回、令和3年度の調査では、課題として、後継者不足による空き店舗の増加や集客力の低下を回答した商店街が多くあったことを踏まえ、空き店舗対策と繁盛店創出を重点テーマに設定して補助制度の見直しを行いました。
また、昨年度は、新型コロナの影響を受けている商店街の役に立てないかと、5年ごとの調査とは別に、活動しているほぼ全て、437の商店街を県職員が訪問し、抱えている課題や今後の方向性などについてお話を伺いました。
その結果、コロナ禍で商店街活動がストップして集客イベントのノウハウが継承されていないなどの声が数多く聞かれたため、今年度、マーケティング専門家の派遣とイベント経費の補助を組み合わせた支援を開始しております。
実施した商店街からは、若手メンバーを中心にイベントを企画し、広報をチラシからSNSに変更して若い客層を呼び寄せることに成功したなどの声を聞いております。
今後とも商店街と緊密なコミュニケーションを図りながら、実情の的確な把握に努め、商店街活性化に取り組んでまいります。
次に、消費者と商店街の意識のギャップの課題についてのお尋ねでございます。
食品ロス対策や地産地消の取組を進めるためには、商店街のSDGsに関する機運醸成が欠かせないことから、令和3年度と4年度にセミナー開催などの補助を行ってまいりました。
食品廃棄の削減や地産地消の取組を紹介するセミナーを受講した商店街の中には、ハーフサイズメニューの提供や地元野菜の朝市を開催するところも出てきております。
また、キャッシュレス決済については、令和3年度から4年度にかけて、決済端末の導入に対して補助を行っております。
今年度は一歩進めて、キャッシュレス導入で得られる顧客データをマーケティングに活用する取組などに補助を行っており、既に5つの商店街を支援しています。
それ以外の商店街に対しましても、キャッシュレスの普及状況のデータなども示しながら、引き続き必要性の啓発を実施してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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