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掲載日:2024年7月4日

令和3年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(守屋裕子議員)

希望者全員のワクチン接種実施のために

Q   守屋裕子 議員(共産党)

ワクチン接種について、菅首相は、高齢者接種を7月末完了、1日100万回接種と大号令をかけ、さらに11月までに、必要な国民について全て終えると表明しました。目標が先走り、根拠不明なままでの接種の前倒しとなってはなりません。接種の早期完了は多くの国民の願いですが、何をもって接種完了とするのか、国は示しておりません。接種率65パーセントで完了とする自治体もあれば、高齢者全体の80パーセントが2回接種を終えた時点でなど、様々です。副反応リスクから接種を受けない人もおりますが、そうした判断は尊重されなければなりません。
県は、10日に、高齢者接種を7月末までに終わらせるとし、県内高齢者196万人の71.3パーセント接種を目標とすると発表しました。
そこで、知事にお伺いします。
71.3パーセントとした根拠と接種完了の定義をお示しください。目標達成には自治体の協力が不可欠です。県の方針を受け、接種計画の見直しを迫られる自治体も出ています。県としてどう調整を図り、達成するおつもりか、お答えください。
県は、集団接種会場をウェスタ川越など4か所に拡大しましたが、高く評価しております。また、警察官への先行接種と併せ、エッセンシャルワーカーへの優先接種が示されました。対象者は80.6万人で、今後、県と市町村とで検討するとのことです。
60歳から64歳の方への接種券を既に発送した、予約受付を始めた伊奈町はじめ、各自治体が独自に次の接種へと動き始めています。高齢者の次の接種については、大学受験や就職活動を抱える高校生や大学生などへの接種が待たれる一方で、「中高生の接種より基礎疾患のある人」の声もあり、様々です。今後の64歳以下への接種について、県としての基本的方針を明確に示していただきたい。特に、障害者への接種を急いでいただきたいがどうか。さらに、今後、自治体をどう支援していくつもりか、お答えください。
次に、一部の大学や大企業での接種が始まりました。医師や看護師、会場を自ら確保した上で、接種計画を提出し承認されれば、国からワクチン、注射器などが提供されるスキームのため、医学部のある大学が先行し、そうでない大学では対応が困難と聞きます。また、産業医等の体制を持つ大企業と違い、中小企業も困難です。大学及び職域での接種をどう進めていくおつもりか、見解を求めます。
寝たきりの高齢者が感染すると重症化しやすいと言われます。しかし、そうした方々は接種会場へ行くこと自体が困難です。これでは、寝たきり高齢者が取り残されてしまいます。厚労省は、在宅介護の方もワクチン接種は可能と言いますが、その方法については市町村に相談してほしいと、自治体任せです。訪問接種の検討を始めた自治体は、まだ僅かです。そこで、県として、寝たきりの高齢者をワクチン接種から取り残すことないよう、市町村を支援していただきたい。
以上3点、保健医療部長の答弁を求めます。

A 大野元裕 知事

接種目標を71.3%とした根拠と接種完了の定義についてでございます。
各市町村は、これまでの予防接種の実績などを踏まえて、接種目標を定め、その接種目標を達成するため接種計画を作り上げております。71.3パーセントは、県が独自に設定したものではなく、各市町村が定めた接種目標を加重平均したものです。市町村がそれぞれの目標を達成できれば、自ずと達成されるものであり、したがって調整を図る必要性は感じておらず、それぞれの市町村自らが定めた目標の達成を促してまいります。
次に、接種完了の定義について定められたものはありませんが、1回目の接種率の伸びがとどまり、2回目の接種率が1回目のそれとほぼ同数となったところが、接種完了と捉えることができると考えます。

A 関本建二 保健医療部長

64歳以下の接種の県としての基本的方針、障害者への接種及び自治体への支援についてでございます。
新型コロナウイルスワクチンの接種について、国が接種の優先順位を示しており、高齢者の接種の次は、基礎疾患を有する方、高齢者施設従事者を優先することが国から示されております。県では、こうした基礎疾患を有する方などに加えて、県民生活の維持に欠かせない業種の方、いわゆるエッセンシャルワーカーについても、一般接種の中でも、特に優先して接種をすべきと考えています。
この方針について、6月19日に、接種の実施主体である市町村とWEB会議を開催し、知事から市町村長に向けて、県の考え方や市町村との役割分担などについて説明をし、考え方を共有したところでございます。また、県としても、県内4か所に大規模接種会場を設置し、エッセンシャルワーカーを県自ら接種することで、ワクチン接種の実施主体である市町村を支援してまいります。
障害者へのワクチン接種につきましては、障害者のうち高齢の方については7月末までの接種完了を目標として取り組んでいるところです。高齢でない障害者の方のうち、重度心身障害者の方、重い精神疾患や知的障害のある方などは、基礎疾患などをお持ちの方として整理されており、優先接種の対象となっております。
県では、高齢者の接種に続いて、基礎疾患のある方やエッセンシャルワーカーの接種が速やかに開始されるよう、接種券を7月末までに全ての接種対象者の方に配布するよう市町村に要請しております。障害や基礎疾患をお持ちの方につきましては、接種券がお手元に届きましたら、状態を把握されている、かかりつけ医や身近な医療機関に御相談いただき、速やかに接種していただくようお願いしたいと思います。
次に、大学や職域での接種をどう進めていくつもりかについてでございます。
議員お話のとおり、大学や規模の小さい企業が職域接種を行う際には、様々な課題がありますが、特に医師の確保が難しく、断念されるケースもあるかと思います。独立行政法人労働者健康安全機構が運営する地域産業保健センターでは、従業員50名未満の小規模事業場に対し、保健指導などを無料で提供しており、ここの登録産業医の多くは郡市医師会の医師と伺っております。
そこで、県では、「地域産業保健センター」の登録産業医を含め、市町村の接種に影響がない範囲で、小規模事業場の職域接種に、郡市医師会の先生方のご協力がいただけないか、県医師会と相談してまいります。
次に、寝たきり高齢者をワクチン接種から取り残さないための取組についてでございます。
市町村では、いわゆる寝たきりの高齢者にそれぞれ工夫を凝らして対応しています。例えば、加須市では、介護認定、障害者手帳を持っている高齢者を把握し、そうした方々に接種が可能な主治医がいれば、往診時などに接種を、いない方には、往診に協力いただける医療機関を募り調整する方針です。こうした取組を好事例として全ての市町村に共有するとともに、県としては、引き続き県医師会と協力し、個別接種を行う医療機関の掘り起こしを行う中で、巡回接種が可能な医師の掘り起こしも実施してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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