トップページ > くらし・環境 > まちづくり > 埼玉版スーパー・シティプロジェクト > 埼玉版スーパー・シティプロジェクトについて > 埼玉版スーパー・シティプロジェクトに係るガバメントピッチ > 美里町 「町の中心拠点を核に、すべての町民が生き生きと活動する町へ」
ページ番号:240227
掲載日:2023年10月18日
ここから本文です。
誘致を目指す商業施設の周辺エリアで、高齢者と若者がデジタル技術を活用して交流する仕掛けなどを、企業の皆さまとともに共創していきたい。
下の図をクリックすると、拡大した図が表示されます。
美里町
美里町の発表を始めさせていただきます。私は美里町役場総合政策課の飯野と申します。高田と申します。このたびは、貴重な機会をいただきましてありがとうございます。私たちは、「町の中心拠点を核に、すべての町民が生き生きと活動する町へ」と題しまして、美里町の発表をさせていただきます。
はじめに、美里町について簡単に御紹介いたします。
美里町は、埼玉県の北西部、都心から約80キロメートルのところに位置しています。町の地勢といたしましては、南部の山間地帯と中央以北の平坦地により、構成されています。また、町の特徴としては、自然豊かな田園風景が広がり、米麦や野菜、果樹などの多様な農作物の栽培が可能な地域となっています。
中でも有名なのがブルーベリーです。美里町は、国内最大規模の植栽面積を誇るブルーベリーの町です。ブルーベリーの種類が豊富で、色々な甘味であったり、酸味を楽しむことができます。また、町内には13の観光農園があり、6月上旬から8月下旬にかけて多くの観光客で賑わっております。
また、特産品としてエゴマも有名です。エゴマの実に含まれるα(アルファ)―リノレン酸には、認知症予防であったり、血管の若返り効果があると言われています。エゴマは健康食材のため、無農薬・無化学肥料での生産を推進しており、「黄金色のエゴマ油」はふるさと納税の返礼品としても高い人気を誇っています。
続きまして、町の人口について御紹介します。現在の町の人口は、10,848人で、平成7年をピークに緩やかな減少傾向にあります。しかし、社会動態について見ますと、平成24年以降は、転入が転出を上回る、いわゆる「社会増」の傾向となっております。
また、昼間の人口の方が夜間の人口より多いというのが町の特徴で、約1,000人の通勤者が美里町に入ってきております。このことを踏まえますと、美里町は、多くの通勤者が流入している拠点性が高い地域ということが分かります。
ここからは、町民の声を御紹介いたします。
まず、日常の生活・行動についてです。美里町は、これまで農業で発展してきた町ですので、買物や医療施設については、周辺市町や宅配サービスに頼ってしまっている状況です。町内には買い物ができる商業施設が少ないため、町民のニーズとしましては、「日用品が購入できる商業施設」であったり、「子育て支援施設」を求める声が多く寄せられております。
また、まちづくりに関するアンケートの結果では、「町の中心部に商業施設をまとめていくべき」や「日常生活を支えるための商業施設が必要」との回答が多数出ました。
ここからは、町民アンケートでの町民の意見を御紹介します。まず、地元中学生の意見で多かったのが「何もなくてつまらない」であったり、「出かける場所がない」といった意見がございました。また、「若者が利用しやすい施設があるといい」といった意見も寄せられております。
また、働く世代の声としましては、「高齢者と子供たちが触れ合える場所がほしい」であったり、「町として一体感がない」や「交流の拠点をつくって」といった意見が寄せられております。
これらの町民の意見を踏まえた上で、今、町で取り組んでいることについて御紹介いたします。
まず、コロナの影響もあって、近年、町内で実施していたイベントの中止が続きまして、地域間でのコミュニティが弱くなっていました。そんな中、コロナ禍でも実施できるイベントであったり、新たな町民コミュニティを形成していくためのイベントとして、「スポーツイベント」や「森のマルシェ」を昨年度開催しました。これらのイベントには、多くの学生さんや社会人の方が参加しまして、当日はとても賑わいを見せておりました。今年度も継続して、こういったイベントを実施していきたいと考えております。
町の取組をもう1つ御紹介いたします。それは、商業施設の誘致です。先ほどの町民の声でも少し触れましたが、「買い物などの利便性の確保」であったり、「コミュニティの拠点づくり」として、商業施設の誘致を進めております。現時点で、数社の商業施設から、美里町への出店に対して前向きに御検討いただいている状況です。
こちらが、町が目指す拠点のイメージとなっております。町が目指す姿としましては、普段の買物は町内で完結できる、さらに、コミュニティの場の創出をするなど、商業施設を核とした拠点を形成していきたいというふうに考えております。
また、こちらが拠点の位置図となっております。役場や松久駅、スマートインターチェンジなどがある、町の中心部としてのポテンシャルを最大限活かして、商業施設や公共施設などの土地利用を、今後図っていきたいと考えております。
ここからは、残された課題についてお話いたします。
高齢者の方の意見を、いくつか御紹介いたします。高齢者の声として、「認知症になりたくない」「運転したくない」「人に迷惑をかけたくない」「会話がない」「家から出ない」「体は動かせない」「友達がいない」といった意見が多く寄せられております。
昨年度実施しました「スポーツイベント」や「マルシェ」については、ターゲットが働く世代であったこともあり、結果としては、ちょっと高齢者の方の参加が少なかった印象でした。そこで、何とかして、高齢者でも楽しめる、生き生きと活動できる、交流ができるような仕掛けを考えていく必要があると感じました。
現在、町で実施している高齢者向けのイベントですと、ターゲットバードゴルフなど、他にもいろいろございます。しかし、現状ですと、高齢者と若者が交流できるイベントがなかったり、既にコミュニティが形成してしまっており、気軽に参加できるイベントが少ないことが課題となっております。
そして、ここからは企業の皆様へメッセージです。
高齢者を含めた「すべての町民が生き生きと活動できるまち」の実現に向けて、企業の皆様に提案していただきたいことは、中心拠点と町民をつなげるための「仕掛けづくり」です。例えば、元気ハツラツな高齢者を増やす仕掛け、それから、頭も体も元気でいられるような仕掛け、それから、世代を超えたコミュニティを作る仕掛けなど、これまでに無いような、そして中心拠点に高齢者が自然に集まってくるような提案をお待ちしております。
また、町が協力できることといたしましては、場所の提供、人の紹介、また広報などを想定しております。
企業の皆様が町と連携するメリットといたしましては、現在、誘致を進めている商業施設の中での事業展開の可能性があることや、モデルケースとして横展開が可能であること、そして町のSNSなどでのPRが可能であること、と考えています。
最後に本日発表した内容をまとめております。Win-Win(ウィン・ウィン)で共にハッピーになりましょうというメッセージを添えまして、美里町の発表を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました。
モデレーター
飯野さん、高田さん、ありがとうございます。ここから、質疑応答の時間になっていければと考えております。今回もグラレコを描いていただきました。美里町、こんな感じでグラレコがまとめられております。今回この取組、美里町、飯野さん、高田さん、進めていくに当たって、イベントを企画して実施してほしいっていうものではないんですよね。
美里町
はい。発表の中でも少し触れたんですけれども、イベントの企画となりますと、現在、教育委員会が主に担っております。美里町では地域活性化企業人、これ総務省の制度なんですけれども、そういったものを活用して、民間企業の職員の方を一定期間受け入れて、そのノウハウであったり、知見を生かしながら、様々なイベントの企画をしていただいているという状況です。ですので、イベントの企画というところにとどまらないで、様々な角度から御提案していただければと考えております。
モデレーター
この商業施設自体はまだ出来てないので、「商業施設を作ってください、お願いします」っていうことではないし、「出来たのでここで何かやってください、お願いします」っていうわけでもなくて、今後、将来的には出来ていくので、それに向けた実証実験を一緒にやっていきましょうであったりだとか、そこが出来ていくに当たって、単なるイベントを「一緒にやりましょう」ではなくて、「そこを中心とした仕掛けづくり、仕組みづくり、取組づくりっていうところを、是非、企業の力も借りながら一緒になってやっていきたい」、そんな認識で良かったですかね。
美里町
はい。現在はまだ、農地の状態です。ただ、将来的にそこに商業施設が出来ることによって、多くの方がそちらに足を運ぶことになると。それで、買物だけをして、すぐに家に帰ってしまうというのは非常にもったいないことですので、買物プラスアルファ何か、というイメージで、企業の皆様と一緒に考えていければというふうに考えております。
美里町
美里町のマーケットですと、美里町の中だけでは、この商業施設っていうのは、なかなか成り立たないっていうふうに考えています。ですから、外から呼び込めるような商業施設を目指して、その中で何ができるかっていう、そういうアイディアを出してもらえればなというふうに思っております。
モデレーター
こうした中で、取組をしていく中で高齢者であったりとか、世代を超えたコミュニティづくりみたいなキーワードが入っていますけど、これはプレゼンの中でも、いきいき体操であったりだとか、ゴルフであったりとか、カラオケであったりとか、いろんな取組をやっていますっていう御紹介があったと思います。これはもちろん、美里町が主催しているものもあれば、地域のNPOの方、地域団体の方々が取組を進めているものもあるのかなと思うんですが、そうした地域でやっている方々との連携・協力であったり、そういうことも一緒になって進めていく、相乗効果を生みながら一緒になってそういった方々ともやっていきたいっていった時には、飯野さんや高田さんが間に入って調整してくれて、前向きに協力、調整がしていけるっていうような体制なんでしょうか。
美里町
はい。晝田さんがおっしゃったように、既存の団体がもうすでにありまして、そういったところのハブ機能じゃないですけど、そういうのを我々、職員で担っていければというふうに考えています。
モデレーター
既にいろんな取組があるので、「もう、そこがあるからこういう取組とかダメです」とかじゃなくて、一緒になって取組を進めていく共創であったりだとか、相乗効果を生むっていうことも、そういう担えることであれば全然ウェルカムですってことなんですよね。
美里町
はい。
モデレーター
今回、いろんな取組の仕方、やり方があるのかなと思って、いろんな企業の幅、企業の方も幅が広くなってるのかなと思うんですけど、「こんな企業と進めていきたいんだよね」とか、「こういう思いを持っている方々と一緒になって進めていきたいんだよね」っていうようなそんなイメージは、飯野さん、高田さん、いかがですか。
美里町
特に将来像っていうか企業像っていうのは、まだ、はっきりとしたものはないんですけど、ただ面白い発想を持っている企業さんであったり、我々では思いつかないような発想を持っている企業様に、いろんな御提案をいただけますとありがたいです。
モデレーター
よく自治体である、「前例がないし、聞いたことないから、そんなの無理なんですけど。どこかで実績あるんですか」とかは言わないってことですもんね。
美里町
はい。
モデレーター
今回、まだ場所が出来てないってこともあったりするので、なかなか「場所ってどうなるんだっけ」とか、「予算どうするんだっけ」みたいなことがあると思うんですけど、そこは特に、この場所を使ってくださいっていうよりは、一緒になって提案の内容に鑑みて、「それだったらこういう場所を使ってください」とか、「それだったらこういう場所を一緒になって調整していきましょうか」っていうことになっていくってことですよね。
美里町
そうです。まだ何もないので、「こういうものを作ったらどうでしょうか」みたいな、そんな提案があったらありがたいなというふうに思っています。
モデレーター
「作ったら」というのは、ハードって意味ではなく。
美里町
ハードでも、ソフトでもですね。
モデレーター
ハードでもいいんですか。
美里町
提案はいくらでも、何でも受け入れるので。
モデレーター
すごい。いいですね。剛断ですね。皆さん自信を持っていろいろ提案いただければなと思うんですが、でも、提案して実施するには予算が必要だとか、特にハードを作るなら何でもかんでもOKって言ってたら、無限大にお金がかかっちゃうってこともあるので、まだ今、がっつり予算を取ってるってわけではないんですよね。
美里町
まだ、予算化はしておりません。
モデレーター
はい。なので、まずは小さく始める、実証実験から始めるってところからかなと思うんですけど、これ結局、何年後に出来るんでしたっけ。商業施設って何年後、今が令和5年、2023年ですけど、何年ぐらいに「出来ました、オープンです」ってなる見込みですか。
美里町
町で考えている最短のスケジュールとしますと、令和9年度の開業、商業施設のオープンを目指しておりますので、今から4年後ということで御理解をいただければと思います。
モデレーター
2027年とか28年とかっていうことですかね。
美里町
はい。
モデレーター
今回、この提案してくださいっていうのは、結構幅広いかなと思うんですけど、その中で優先順位みたいなことがあれば教えてください。「高齢福祉」「多世代コミュニティ」「経済効果」、まずどれか1個で、どうのこうのって話じゃなくて、全部がつながっていく仕組みにはなると思うんですけど、「高齢福祉」に力入れていきたいんだ、「多世代コミュニティ」についての優劣、優先度が高いんだ、「経済効果」を発揮してほしいんだ、いろいろあると思うんですけど、この三つでいうと、優劣であったりだとか優先度みたいなことはあったりするんですか。
美里町
特に優先度は持たない、全部並行になってくると思います。美里町の中の原課が、ちょっと役割がそれぞれ違うので、我々が中心になって振っていく、担当に振り分けていくっていう形になると思います。
モデレーター
「振り分けていく」というと。
美里町
担当原課、例えば、高齢福祉だったら高齢福祉をやっている原課、ここに、こういう話が来てますっていうことでパイプをつないでいくっていうような。我々は総合政策ですので、とりあえずはここで受けて、そこから庁内で分けるっていう、そういう役割を担いたいというふうに思ってます。
モデレーター
今回、特にその中で、優先順位がこの提案の中で、「生き生きと活動する町へ」の中で優先順位があるというわけではないってことなんですね。
美里町
はい。
モデレーター
ありがとうございます。最後に、改めて思いをですね、飯野さん、高田さん、共有してください。お願いします。
美里町
ありがとうございました。企業の皆様と一緒に、魅力的な拠点を作り上げていきたいというふうに考えております。町民の方が自慢に思えるような町、そんな町を一緒に作っていければと考えています。よろしくお願いします。
美里町
美里町は無茶を言いませんので、民間企業の方の立場も十分理解しているつもりですし、ビジネスにつなげられるように、お互いにハッピーになれるような取組になれば、というふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。(終)
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください