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掲載日:2025年3月13日
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「埼玉県アライチャレンジ企業」として登録された「株式会社富士薬品」のインタビューを掲載しています。
企業等名 | 株式会社富士薬品 |
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所在地 | 埼玉県さいたま市大宮区桜木町4-383
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業種 | 卸売業、小売業 |
従業員数 | 5,000人以上 |
ホームページ | https://www.fujiyakuhin.co.jp/ |
事業内容 |
複合型医薬品企業として、配置薬販売、ドラッグストア・調剤薬局、医療用医薬品販売、医薬品研究開発、医薬品製造の5つを柱に事業を展開 |
埼玉県アライチャレンジ企業にインタビュー「Vol 6 株式会社富士薬品」(別ウィンドウで開きます)
東京都がパートナーシップ宣誓制度を開始した頃に、採用活動の場においてもカミングアウトする応募者が出てきました。 また、ドラッグストア業界は化粧品・生理用品などを取り扱っていることから、特に多様なお客様との接点が多いという立場です。そのため、今後さらに性の多様性に直面する機会が増えることが予想され、まずは自社でしっかり取り組むことになりました。
実施している取組といたしましては、まず一つ目に規程の改定を行いました。ハラスメントに関する規程があり、今まではセクシャルハラスメントが中心のものになっていましたが、SOGIハラスメント*1にも対応できるような形で「全てのハラスメントを禁止する」という内容に改定いたしました。
*1 Sexual Oriantation(性的指向)や Gender Identity(性自認)に関する侮辱的な行動で、性的マイノリティに限らず独り身や未婚に対するからかいや誹謗中傷も含みます。
二つ目に、社内研修を開催いたしました。人事担当者向けから始めまして、続いて管理職向け、その先には従業員全体向けという形で段階を踏んで開催を進めてまいりました。
三つ目に、啓蒙期間の設定ということで、キャンペーン的に「富士薬品 RAINBOW INCLUSION DAYS」という名前を付けて、約3週間にわたり情報を積極的に発信する期間を設けました。
四つ目に、上司や同僚の方からもし相談を受けた場合にはどうしたらいいのか、相談を受けたとき留意することや窓口がどこなのか、どういう流れで対応していけばいいのかということを分かりやすくまとめた「対応ガイドライン」を作成しリリースをいたしました。
啓蒙期間の中でアライを表明する方法を作りました。当社ではチャットやWEB会議を行うツールであるMicrosoft Teamsを使用しており、そのアイコンをレインボーカラーに変更できる仕組みを作りました。しばらく経った後にWEB会議を行った際、レインボーカラーに変更してくれている従業員が出てきましたので、そのようなことを目にすると非常に嬉しく思います。こうした取組とダイバーシティ推進課の認知が少しずつ浸透してきたのか、従業員から実際に相談のお問い合わせを受けることがありました。これまではどこに相談すればいいのか分からず抱えて悩んでいた従業員の方々がスムーズに相談できる場が作れたのではないかと思っています。
一度何かをしたらそれで解決というものではなく、繰り返し伝えていくことで正しい理解が浸透していくものだと考えています。新しく何かに取り組むというよりは今やっていることをコツコツ続けていきたいと考えています。これまでは富士薬品単体での研修の実施だったのですが、このような研修をグループ全体での取組に広げていくことが今後の目標です。
「意識改革ともなると何か大掛かりなことをしなくてはならないのでは?」と腰が重たくなってしまう場合もあるかと思います。ただ何より大切なことは正しく理解してもらうことだと考えています。当事者の方の割合はAB型あるいは左利きの方と同じぐらいというデータもありますので決して珍しいことではありません。私自身も知れば知るほど今までの日頃の自分の発言で傷つけてしまった方がいたかもしれないと普段の何気ない一言に意識を向けるきっかけとなりました。
従業員に向けて正しい情報を発信し学びの場を御用意することによって、気付きのきっかけになっていくことを願って活動を続けています。埼玉県では非常に分かりやすくまとまっているパンフレットや研修コンテンツ、それから外部セミナー講師の派遣等、様々なサポートがあり、とても助けられています。
ゼロから自分たちで全て作っていくのは非常に負担も大きいですが、こうしたサポートをうまく活用しながら少しずつでも前に進めることが大事だと思っています。
取材日 令和6年10月18日
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