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掲載日:2023年12月28日

令和5年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(吉良英敏議員)

児童虐待対策の現状と今後の取組について

Q 吉良英敏 議員(自民)

誰一人取り残さないといったときに、私は真っ先にこの児童虐待の問題が頭に浮かびます。子供たちが安心して過ごせる環境をつくる、そのために社会全体で守らなければいけない。
埼玉県の現状を見ると、虐待に関する案件は切実な課題を抱えています。全国に先駆けてこの取組をしなければなりません。特に、家庭内のことは行政からの支援政策としては見えにくく、支援しづらい部分も多々あります。
そこで、まずこの現状を顧みて、実態に即した取組になっているのかどうか。県の児童虐待対策の認識と今後の取組について知事に伺います。

A 大野元裕 知事

私は、子供の成長を社会全体で支えることが極めて重要であるとの考えから、知事就任以来、児童虐待対策に力を注いでまいりました。
議員お話しのとおり、児童虐待は家庭内で生じることが多く、外から見えづらいという課題があるため、家庭内の問題にとどめることなく、悩みを抱える親子や虐待を認知した人などで誰でも相談できる体制を充実することが重要だと思います。
そこで、県では、児童相談所虐待対応ダイヤル189(いちはやく) 、189番により24時間相談に対応するとともに、令和2年度から、誰もがどこからでも気軽に相談ができる無料のSNS相談も実施をしております。
また、出産・子育てに悩みや不安を抱え孤立しがちな妊産婦に対し、妊娠期から積極的にアプローチしていくことも重要であるため、今年度から新たにコバトンベビーギフト事業を市町村と連携して実施し、子育て世帯とつながることで、児童虐待の未然防止にも努めているところでございます。
さらに、母子保健部門と児童福祉部門を少子化対策局長に一体的に所掌させることとし、妊娠期から子育て期における切れ目ない支援の体制を構築することにより虐待防止対策を強化しております。
今後は、住民に身近な市町村において、全ての妊産婦や子育て世帯、子供の一体的相談支援機関である「こども家庭センター」の設置が進められることとなっており、県としてもその設置や運営に対する支援を着実に行ってまいります。
県といたしましては、今後も児童虐待の実態を的確に捉えた上で、必要な対策を講じ、児童虐待防止に全力で取り組みたいと思います。

再Q 吉良英敏 議員(自民)

今、知事の方から社会全体、そして知事御自身も力を注いできた。また、取組としても189、SNS、コバトンギフトという話がありましたけれども、私はここで現状の認識を聞いております。ネグレクトの児童虐待対応件数が令和4年だけで440件ある中で、あるいは待機児童が全国の中でも大変多い埼玉県の中で、要はこの現状で支援が実態に即したものになっているのか、これを伺いたいです。
要は、現状で十分と言えるのか、それがこの質問、現状の認識を伺うところでございます。再度、御答弁をお願いいたします。

再A 大野元裕 知事

現状におきまして、虐待が存在する以上、十分と言い切ることはできないと思いますが、しかしながらその体制について私どもは、様々な知見を賜りながら構築・強化していくことが必要だと思います。
誰一人取り残さないためには、子供や子育て家庭を孤立させないよう地域で温かく見守りバックアップしていく必要があると考えており、その仕組みの構築、支えていくことを意味しております。
例えば、現在、県では子供の居場所づくりに取り組んでおり、この取組は、市町村や民間団体・企業など多種多様な主体とともに地域全体で進めていくことが必要であります。
この子供の居場所は、令和4年度末現在628か所に設置されており、今年度は、市町村等と連携し、子供の居場所活動を支援する地域ネットワークの拡充を図り、令和6年度末までに800か所の設置を目標に進めてまいります。
また、今後は、先ほど申し上げた市町村が設置する「こども家庭センター」を中心に子供の居場所支援が行われることとなっており、子供や子育て家庭に対するきめ細やかな見守り支援が行われることが期待をされます。
こうした取組を通じて、子供や子育て家庭を社会全体で支える地域づくりを一層進め、先ほど議員からもございました、十分に近づけるような活動を続けてまいりたいと思います。

再再Q 吉良英敏 議員(自民)

知事からですね、十分とは言えないけれども体制を強化していく、また、その仕組みですね、あと居場所の話も頂きましたけれども、私がここで何を質問しているのか、確認をしたいのかといいますと、社会全体で見守っていく、「こどもまんなか」にシフトしていけるのかなということが私の心の中で思っております。
ワンチームにはですね、心を一つにすることも大切だと思っておりまして、その中ではチーム一丸となって、例えば、インクルージョンあるいは寛容性、そしてあくまでも「こどもまんなか」にしていく。今回もこの質問を取り上げさせていただくのは、現状の状況では依然として解決していない、そういった部分がこの虐待では非常に多い。だからこそ、ワンチームとなって子供たちを真ん中にした児童虐待対策、それにしなければいけないという意味で、この認識というものを聞かせていただきました。
今後の取組、そして知事のその「こどもまんなか」ということに関しましても含めて、御答弁を最後に頂ければと思います。

再再A 大野元裕 知事

議員御指摘のとおり、虐待が存在する以上、この対策は継続、もしくは強化をしなければならないと考えております。
中でも、議員が御指摘になられた社会全体で見守っていく、また心をひとつにするということも大切である、これは共有をさせていただきたいと思っています。
そのためにも、先ほどお話をさせていただきました、住民により身近な市町村が作っていただく支援機関であります「こども家庭センター」、これを県と連動させることで心をひとつにする、あるいは、先ほどの子供の居場所に関する全体のネットワークはいま日本でも有数のネットワークが出来上がっていますけれども、地域のネットワークを今後作っていくことによって、それぞれに、こどもまんなかについて今後、解決していない問題に対して、取り組むための心を1つにする体制を作り上げてまいりたいと考えます。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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