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ページ番号:201337
掲載日:2024年7月4日
Q 山根史子 議員(民主フォーラム)
昨今、埼玉県に限らず全国的に教員採用選考試験の倍率が低下していると聞いております。教育の質を担保するためには、より多くの方に試験を受けていただき、優れた人材を確保することが大変重要です。
そこで、教育長へ4点お伺いいたします。
1点目、本採用教員について近年、埼玉県の応募の状況や今後の見通し、優秀な人材を確保するための対応について御所見を伺います。
2点目、出産休暇、育児休業等を取得する教員の人数が増加傾向にある中、その代替教員の確保が難しい状況が生じていると聞いております。代替教員が確保できない原因をどのように捉えているのか、また代替教員を確保するため、どのような対策をとっているのか、お伺いいたします。
3点目、代替教員の確保が難しい中、熱意と情熱のある方々には退職後も教壇に立っていただきたいと考えます。しかし、今年度66歳になる教員からは、免許更新等の手続を行わなければ法定の期限をもって免許が効力を失い、教壇に立つことができなくなります。中には、更新手続を行わなかったが心変わりし、再び教壇に立ちたいという方もいるのではないかと思います。そこで、こうした方が再び教壇に立てるよう簡易な条件で県教育委員会が臨時免許状を発行することについて、教育長のお考えをお伺いいたします。
4点目、退職後に再び教壇に立ってもらえる方を少しでも増やすために、免許の失効を未然に防ぐことも有効だと思います。退職される教員への働き掛けを着実に実施していただきたいと考えますが、お考えをお伺いいたします。
A 高田直芳 教育長
まず、近年の埼玉県の応募の状況や今後の見通し、優秀な人材を確保するための対応についてでございます。
近年の教員採用選考試験の志願者数は年々減少しており、小・中・高・特別支援学校の教員、養護教員、栄養教員全体の志願倍率は、令和元年度実施の試験では4.3倍、令和2年度は4.2倍、令和3年度は3.5倍となっております。他の自治体でも大量採用が続いていることや、そもそも教員を志願する若者が減少していることなどにより、当面、本県の教員採用選考試験における志願者数の減少が続くことも考えられます。
県といたしましては、このような状況に危機感を持っており、継続的な対策を講じていく必要があると考えております。
そこで県では、優れた人材をより多く確保するため、これまでの取組に加え、新たに本年3月に県内の教員養成大学3校と教員養成の充実や教職の魅力発信のための連携協力協定を締結いたしました。
現在、各大学と具体的な取組内容を協議しておりますが、今後、大学生に加え高校生に対しても教職の魅力を発信していくことなど、優秀な学生を採用できるよう新たな取組を進めてまいります。
次に、代替教員が確保できない原因をどのように捉えているのか、また、代替教員を確保するため、どのような対策をとっているのかについてでございます。
議員御指摘のとおり、近年、育児休業等を取得する教員が増加するとともに、急病など不測の事態の発生により、年間を通して多くの代替教員が必要となっております。
一方で、年度途中からの勤務が可能な登録者が少ないこともあり、代替教員が不足している原因となっております。
県といたしましては、より多くの方々に臨時的任用教員の登録を行っていただけるよう、新たに求人サイトの活用や募集ポスターへのQRコードの掲載など、より登録しやすい環境整備に努めているところです。
次に、簡易な条件で県教育委員会が「臨時免許状」を発行することについてでございます。
教育職員免許法において、臨時免許状は普通免許状を有する者を採用することができない場合に交付できるものとされております。
議員御指摘の事例につきましては、制度の趣旨に必ずしも合致しないことから、簡易な条件での臨時免許状の交付は難しいと考えております。県といたしましては、引き続き法令にのっとり適切に臨時免許状の交付に努めてまいります。
次に、退職する教員に対する免許の失効を防ぐための働き掛けの着実な実施についてでございます。
議員御指摘のとおり、退職した教員に代替教員となっていただくためには、退職を控えた教員に免許を更新していただくことが有効であると考えます。県では、教員一人一人に対し、免許状の有効期限等を記載した「所有免許状確認票」を配布するなど、免許が失効することがないよう注意喚起を行っております。特に、退職予定者に対しては、校長が退職後のライフプランを確認する際に意向を聞き取り、免許の更新についての働き掛けを行っております。
引き続き、こうした取組を通じて人材の確保に努めてまいります。
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