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掲載日:2023年12月18日
Q 辻浩司 議員(民主フォーラム)
都市計画道路浦和野田線の元荒川工区は、国道四号から北越谷地区を経て東武線との立体交差に至る延長1.3キロメートルの都市計画道路です。1987年に現在の都市計画決定がされてから、既に33年が経過しております。近年、県が発表した案では、河川への影響を避け河川に架からないメートにするために道路の位置を南下させ、北越谷地区の市街地を貫くルートにしたいと説明がされました。
環境への影響を心配する声が出ていることを受け、地元の環境保護団体、元荒川の自然を守る会が今年9月に北越谷地区の住民に対してアンケートを実施しました。490世帯に配布したアンケートのうち、約25%の122世帯からの回答がありました。道路建設による立ち退き区域に該当する住民からは、高齢を理由に50年住み続けた家を引き払い引っ越すことが困難であるという声や、道路に隣接する地域からは、騒音や振動、大気汚染の心配から道路建設に反対する声や、建設するにしても地下方式など住環境への影響を低減させることを求める声などが数多く寄せられました。
私は、道路建設など公共事業を進める際には、いわゆる鳥の目と虫の目の両方の視点が必要だと考えます。埼玉県全体を俯瞰したときに、現在途切れている道路がつながることで東西交通の強化や渋滞解消という利益が得られることは事実であると思います。一方で、大型道路建設によってたくさんの車が通過することになる建設予定地周辺には多くの人が暮らし、住環境や自然環境に影響を受けることにもなります。そのどちらか一方を優先するのではなく、時間をかけながら合意を形成していくのが行政の役割であると考えます。
私は、道路建設に反対しているのではなく、住民合意の形成作業に関し丁寧に時間をかけて行ってほしいと考えております。私の感触では、北越谷地区内には、道路建設に対してはいまだ賛否両論あり、さらにはそもそもこの問題についてよく知らない方も多くいるという実感を持っております。現時点では、住民への合意形成作業は十分とは言えないと私は感じています。
そこで、お伺いしますが、これまで県が行ってきた説明会で出された意見や県に寄せられた意見はどのような内容であったのか、お聞かせください。また、より丁寧な住民合意の形成のために今後どのような努力をなさるおつもりか、県土整備部長の御所見をお聞きします。
A 中村一之 県土整備部長
都市計画道路浦和野田線は、越谷市内の国道4号から江戸川に架かる野田橋に至る延長約8.3キロメートルの県東部地域の東西連絡を強化する幹線道路です。
このうち、国道4号から東武伊勢崎線との立体交差に至る約1.3キロメートルの元荒川工区は、河川と道路を一体的に整備する計画でしたが、道路構造や景観の保全、自然環境や沿道住宅への影響などの課題があり、未着手となっております。
そのため、県では課題解決に向け、周辺自治会や「元荒川の自然を守る会」などで構成する「浦和・野田バイパス問題連絡協議会」と継続的に意見交換を行ってまいりました。
また、平成17年度からは、越谷市と「浦和野田線元荒川工区検討会」を設置し、トンネル案、橋りょう案、左岸平面案など6つのルート案の比較検討を行ってまいりました。
その結果、国道4号や県道足立越谷線などの幹線道路との接続や事業の実現性などから、道路が河川敷にかからない左岸側を通るルートを選定いたしました。
平成30年度及び令和元年度には、このルート変更について、沿線住民を対象にした説明会を14回開催し、延べ約870名の御出席をいただき、地元調整に努めてまいりました。
まず、県が説明したルート変更について、寄せられた意見はどのような内容であったのかでございます。
早期整備を望む声がある一方で、自然環境や住環境への影響、道路の必要性などについて、ご意見をいただきました。
いただいた意見につきましては、説明会で検討結果を改めて報告するなど、丁寧な合意形成に努めております。
次に、今後の合意形成の進め方についてでございます。
現在、変更ルート案に係る騒音、振動、大気質などの環境予測や、関係機関との協議を進めており、結果が整い次第、令和2年度中に地元説明会を開催したいと考えております。
今後も地元越谷市と連携し、ルート変更に係る都市計画の手続きに向け、地域の皆様との合意形成を図ってまいります。
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