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掲載日:2019年7月12日
Q 秋山もえ 議員(共産党)
6月19日、県教委は、魅力ある県立高校づくり方針に基づいて、県立児玉高校と飯能南高校の廃止計画を決定しました。本庄市議会では、県立高校の統合を慎重に審議することを求める意見書が、あした可決される見通しです。また、飯能市議会では、今回の統廃合計画の中止を求める決議が、さらに大久保飯能市長と今井市教育長連名による中止の意見書が県教委に提出をされております。しかも、この意見書は、県教育委員会はこれまで両校の統合並びに新校設置に係る本市との具体的な協議や調整等の一切の手順を怠った上、このたびの余りにも唐突な告知は、県との強固な連携により地方創生を推進する本市並びに市民感情を軽視するものであり、一方的かつ強硬に推し進める当局の対応は、極めて遺憾であると県教委の姿勢を厳しく批判しています。
なぜ、地元に対してこのような不誠実な対応となったのか、説明と猛省を求めるものです。教育長、いかがでしょうか。
廃校の対象とされる児玉高校は、2021年に創立100周年を迎える伝統校で、県下で3校しかない体育コースを設置しています。体育コース出身の柔道選手は、世界選手権で繰り返し金メダルを獲得しています。今回の計画は、魅力ある高校づくりをうたっていますが、魅力ある高校をつくるために学校が重ねてきた努力を無にすることになるのではないですか。教育長、御答弁ください。
また、飯能南高校は、西武池袋線元加治駅から徒歩22分という立地にありながら、新入生定員200人中欠員はわずかです。西武線沿線地域はこの間、県教委によって、所沢東高校と入間高校の廃止、豊岡高校の定時制廃止、狭山高校の単位制パレット化と、高校が次々廃止されてきました。県教委は、相次ぐ西武線沿線の県立高校廃止の影響についてどのように考えているのか、答弁を求めます。
私たちは、県としての独自の少人数学級制度を取り入れ、教員を増やせば、生徒へ丁寧な教育を保障でき、高等学校の廃止をする必要はないと考えています。地元の厳しい批判の声に応え、このたびの統廃合計画を撤回すべきと考えます。
以上、教育長の答弁を求めます。
A 小松弥生 教育長
まず、なぜ、地元に対して不誠実な対応となったのかについてです。
魅力ある県立高校づくり第1期実施方策(案)策定に当たっては、1学年5学級以下の高校を対象に再編整備の検討を進めてまいりました。
そのため、平成29年度から1学年5学級以下の学校規模の県立高校が所在する市町の教育委員会及び首長部局を訪問してまいりました。
市町に対して、再編整備に向けた県の考え方を御説明するとともに、高校と地域の連携や活性化へ向けた取組などについて、地方創生の観点も踏まえ意見交換を行ってまいりました。
訪問後、高校再編についてお問い合わせや御要望をいただいた市町もあり、丁寧な対応に努めてきたところでございます。
この度、再編整備の具体的な学校名を含む、第1期実施方策(案)をまとめるに当たり、地元市に現在の検討状況を説明させていただきました。
5学級以下の学校規模の県立高校はすべてが再編の検討対象ではありますが、第1期(案)の対象となったことが唐突と受け止められたものと考えております。
次に、学校が重ねてきた努力を無にするのではないかについてです。
統合する両校の伝統やこれまでの優れた取組などは、地域の声も伺いながら、新校においてしっかり継承し、発展させてまいります。
次に、西武線沿線の県立高校廃止の影響についてどのように考えているのかについてです。
これまで県内全域において、中学校卒業者数の減少に対応しつつ、生徒や保護者の多様なニーズに応え、再編整備により単位制普通科高校や多部制定時制高校などを設置してまいりました。
その結果、多様な学びを可能にし、生徒一人ひとりにきめ細かく対応できる狭山緑陽高校など、生徒にとってより良い教育が受けられることが可能となったものと考えております。
次に、統廃合計画を撤回すべきについてです。
公立中学校卒業者数は、平成29年3月から令和11年3月までの12年間で、6,000人程度減少すると見込んでおり、地域バランスに配慮しながら県立高校を計画的に再編整備していくことは、避けて通れないと認識しております。
県といたしましては、今後も学校関係者や地元市等とも丁寧に協議を重ね、県立高校の再編整備を通じ、生徒にとってより良い学習環境の整備に努めてまいります。
再Q 秋山もえ 議員(共産党)
教育長から丁寧な対応に努めてきたよという御答弁だったんですね。今後、この計画、整備、避けて通れないよと、丁寧な協議を重ねて、より良い環境整備をするよという答弁だったんですけれども、やはり私、この間、地元から上げられた決議や意見書を見ても、十分協議できていないというのは、やはり明らかなんですよね。先ほどちょっと引用させていただいたんですが、地元からの意見書では、具体的な協議や調整等の一切の手順を怠ったと、唐突な告知は市民感情を軽視していると、一方的に強硬に推し進める当局の対応は極めて遺憾だと、ここまで私、かなり厳しい指摘だというふうに受け止めました。教育長、この厳しい指摘を受け止めるべきではないかというふうに思うんです。
さらに、飯能市議会では21日に決議が上げられました。この決議のタイトルは、魅力ある県立高校づくり第1期実施方策の撤回を求める決議なんですよ。撤回を求める決議が地元から上がっているんですよ。地元へのこういう唐突な告知や、学校の努力を無にするような決定は、やはり撤回すべきではないかというふうに私は思います。
今回の実施方策を撤回すると、白紙に戻すと決断すべきではないでしょうか。お答えください。
再A 小松弥生 教育長
県立高校の再編につきましては、1校当たりの学級数、生徒数が小さくなることにより、教員の配置状況がなかなか難しくなること、それから教育活動を大人数で構成していくことが難しくなること、そういったことにより、なかなか今後の教育活動が困難になるということを含めて、丁寧に該当の市町とお話をしてきたところでございます。
そういった経緯も含めまして、今後の生徒の教育環境の向上のために、魅力ある県立高校づくりについては、進めてまいりたいというふうに考えております。
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