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掲載日:2019年7月12日

令和元年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(秋山もえ議員)

LGBTQ/SOGI(ソジ)に関する差別のない社会を

Q   秋山もえ   議員(共産党

同性パートナーシップ条例制度を持つ自治体は全国20自治体に広がりました。日本経団連のアンケートによると、9割以上の企業が、性的マイノリティに関して社内の取組が必要と回答しています。性的マイノリティに対する差別をなくすための運動が社会を大きく動かし、最近ではSOGI(ソジ)という言葉も使われるようになりました。SOGIとは、全ての人の多様な性的指向、性自認を認め合おうという意味で使われております。
我が党県議団は、2016年以来、予算特別委員会や一般質問でこの問題を取り上げてまいりましたが、埼玉県の取組も大きく前進をしてきました。昨年度は県と市町村の合同研修が4回、延べ211人の参加で開かれ、当事者や専門家を招いた県民講座も183人の参加で開催されました。県が設置した相談窓口には、3年間で60件を超える相談が寄せられています。県として毎年、関係団体との意見交換も行われるようになりました。しかし、自分の性的指向や性自認をカミングアウトしたところ、就職面接を打ち切られたというように、当事者は今も無理解や偏見に苦しんでいます。まだまだ克服すべき課題が多くあります。
茨城県は、全国に先駆けてLGBT差別禁止条項を男女共同参画条例に盛り込み、セミナーや研修のほか、チラシで周知徹底を図っています。
知事に伺います。埼玉県の取組、更に充実させていくべきです。御答弁を求めます。
県内関係団体の話を伺っても、皆さんのそもそもの願いは結婚を認めてほしいという点です。パートナーと生涯ともに歩んでも相続権もない、実子や養子の親権もない、配偶者控除も認められない、公営住宅にともに入居できないなど、配偶者として認められません。本来、民法が改正されるべきですが、現在は自治体が先行して、パートナーシップ条例として不十分ではありますが、配偶者とみなしています。先行して条例化した渋谷区や世田谷区などをはじめ、今年4月現在、20自治体、426組がパートナーとなっております。現在、さいたま市がパートナーシップ条例の策定準備に入っております。既に差別禁止条例を制定した茨城県でも、パートナーシップ制度の導入検討が開始をされております。
まず、LGBTQの皆さんの同性婚、パートナーシップ制度を望む気持ちに対する認識をお答えください。
また、国に対して、民法を改正し、同性婚を認めるよう要望するべきだと考えますが、いかがでしょうか。
最後に、本県においてもパートナーシップ制度を盛り込んだ条例制定に踏み出すべきと考えますが、以上、3点について知事の見解を求めます。

A   上田清司   知事

県の取組の充実についてでございます。
県では県民講座だけでなくLGBTQの正しい理解の普及を図るため人権問題啓発講師を年間180回以上派遣しております。
残念ながらLGBTQの方への周囲の無理解による偏見は、社会の中にまだまだあると思っております。
このため多くの県民の方に参加していただけるよう啓発講座を参加しやすい場所で開催するなどの工夫に努めてまいります。
また当事者の方から一人で悩みを抱えていると伺っているところでございます。
現在県の相談窓口は男女共同参画推進センターなど3カ所あり、民間の相談機関と合わせて5カ所ございます。
こうした相談窓口が十分知られてないことから、相談先を記載したカードを新たに支援団体にも送付し、より一層相談窓口の周知に努めてまいります。
次に、LGBTQの皆さんの「同性婚」「パートナーシップ制度」を望む気持ちに対する認識についてでございます。
現在の法律では同性カップルの結婚は認められていません。
パートナーを家族として認めてほしいという同性カップルの気持ちは尊重されるべきものと認識はしております。
次に、国に対し民法を改正し「同性婚」を認めるよう要望すべきについてでございます。
現在、同性婚を制度化するための民法改正案が国会に提出されており、今後審議されるものと伺っております。
同性婚を認めるか否かは家族の在り方の根幹に関わる問題でもありますので国民各層の議論が必要であり、それを踏まえて国が慎重に検討すべき問題ではないかと思います。
次に、パートナーシップ制度を盛り込んだ条例制定についてでございます。
パートナーシップ制度は市町村が窓口業務を行っている婚姻届出制度に代わるものとして当事者が求めているものでございます。
このためパートナーシップ制度は市町村において十分議論をして導入の是非を検討していく事項、問題だと考えております。
県としては、市町村から問合せがあれば先行している市町村の事例などを情報提供していく、このことが必要ではないかと認識しているところでございます。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。

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