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掲載日:2019年7月12日

令和元年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(松坂喜浩議員)

児童虐待防止対策について

Q   松坂喜浩   議員(県民

この質問につきましては、外部団体から執行部へ要望書が提出され、回答もいただいていますが、改めて質問させていただきます。
平成29年度に県内児童相談所が受け付けた児童虐待件数は1万3,000件を超え、前年度に比べ約1,750件増加するなど、この5年間で約2.8倍となっています。相談内容も複雑、困難化しており、初期の段階から適切に対応していくためには、児童相談所の体制強化などが急務となっています。こうした中、国においては児童相談所強化プランを策定するとともに、児童福祉法の一部改正を行い、児童相談所の体制や専門性の強化など児童虐待に関する対策の強化に向けた施策を講じてきました。
また、昨年、東京都目黒区において当時5歳の女児が保護者からの虐待により亡くなった事件をきっかけに、政府は同年7月に関係閣僚会議で、児童福祉士を2022年までに約2,000人増員することを柱とした緊急総合対策を決定いたしました。しかしながら、千葉県野田市や北海道札幌市などでも同様の事件が相次いでおり、今後二度と子供の命が失われる痛ましい事件が繰り返されることのないよう、児童虐待防止対策の更なる強化を図る必要があります。
そこで、次の2点についてお伺いいたします。
1点目は、児童相談所の体制強化について。複雑、困難化する児童相談に対応するため、児童福祉司及び児童心理士を増員することと、一時保護が必要な児童の増加に対応し得る一時保護所の拡充整備及び増員をすることについて。
2点目は、保護された子供の受皿の充実、強化のため、里親委託やその推進や児童養護施設等における家庭的養育の推進を図ることとされています。さらに、社会的養護が必要な児童の最善の利益の実現に向け、県の実情を踏まえた県推進計画の策定に取り組むとありますが、今後の見通しについて。
以上の2点について、福祉部長にお伺いいたします。

A   知久清志   福祉部長

まず、「児童福祉司及び児童心理司を増員すること、一時保護が必要な児童の増加に対応し得る一時保護所の拡充・整備及び増員について」でございます。
増加する虐待通告に迅速かつ的確に対応するため、児童相談所では今年度、児童福祉司35人を、児童心理司7人を増員いたしました。
児童虐待防止法が制定された平成12年度と比べると、児童福祉司は、2.6倍の197人に、児童心理司は2.8倍の55人になっています。
重篤な事件が後を絶たないため、国は児童相談所等の体制を強化するためのプランを策定しました。
県といたしましては、国が定めたプランに基づき必要な職員の確保に今後も努めてまいります。
また、児童虐待通告の増加に伴い、保護を要する児童も増えています。
県所管の4カ所の一時保護所の定員は120名ですが、入所率は9割と高い状況です。
一時保護の必要性が高まる中、一時保護所の新設に向けた検討を進めております。
児童養護施設3カ所においても一時保護専用施設18名分を設けておりますが、今年度新たに2カ所12名分を確保し受け皿の拡充を図ってまいります。
次に、「社会的養育推進計画の策定の見通しについて」でございます。
社会的養育推進計画は、国の新しい社会的養育ビジョンの理念である家庭養育優先の原則を実現するため、都道府県が地域の実情に応じ策定することとなっています。
具体的な内容といたしましては、子供が家庭に近い雰囲気で暮らせる里親委託の推進や、施設で生活する場合にも家庭的な環境で過ごせる施設の小規模化などでございます。
今後の見通しといたしましては、里親会、施設関係者などで構成される検討委員会の意見や子供たちなどの声を反映させながら、今年度中に計画を策定したいと考えております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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