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掲載日:2023年1月24日
この記事はニュースレター第44号(令和元年7月発行)に掲載したものです。
湧き水(湧水)はどこに行けば見られるの?
土壌・地下水・地盤担当 柿本貴志
湧水のある場所はホームページで紹介しています。
湧き水は地下水が自然に地表に出てきたものですが、県内では湧き水は新河岸川流域や秩父地域で多く見られます。
県水環境課と当センターは湧水地調査を実施しており、成果をホームページ(図1)で紹介しています。是非ご覧ください。
地下から水が湧き上がってきたり、地層の切れ目から水がしたたり落ちる光景は、不思議で非常に興味深いものがありますよ。
図1 電子版埼玉県湧水地マップの画面
図2 台地の下を流れ地下水と湧水の模式図
新河岸川流域や秩父地域には湧き水が多いとお伝えしましたが、湧き水はなぜ特定の地域に集中するのでしょうか?
湧き水が多い地域の特徴として、(1)地中に地下水を貯める地層(帯水層)があること、(2)過去の自然現象により地層に切れ目ができ帯水層が地表にあらわれている、等があげられます。
新河岸川付近では、地表から順番に、(1)水を透しやすい地層、(2)砂や石でできた水を透しやすい地層、(3)水を透しにくい地層で構成され、その結果、帯水層が作られています。
また、新河岸側流域では過去に川の流れ等で地層が深くまで削り取られ帯水層が表面に現れたために、湧き水が多く見られる特殊な地域となっています。
新河岸側流域の湧き水は「崖線(がいせん)タイプ」の湧き水に分類されますが、他にもいろいろなタイプの湧き水があります。
いろいろな湧水地に足を運び、周囲の地形や地下構造とをあわせて観察すると、興味深い発見があるかもしれません。
地下の構造を調べる際、当センターで公開している「埼玉県ボーリング柱状図」(図3)がとても 役に立つと思いますので、是非ご活用ください。
図3 Web公開中の埼玉県ボーリング柱状図
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