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掲載日:2025年3月25日

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Y.H(留学先:オーストラリア)

語学学校について

yhsama1 North Sydney English College (ノースシドニー・イングリッシュ・カレッジ)の教師は開校当初からほとんど変わらず、10年以上のティーチング経験があるベテラン教師が揃っており、アットホームな学校です。シドニーシティの中心地・タウンホール駅から徒歩3分圏内に位置しています。タウンホール駅からは、皆さんもご存じのオペラハウスや、ハーバーブリッジまで歩いていくことも可能です。私は、General コースに通っており、月曜日~金曜日の8:30~12:30の時間で授業を受けました。Oxford大学の出版するテキストブックを使用しながら、多くの記事を読んだり、その内容についてディスカッションをしたりする中で速読力や話す力を改善できます。また、リスニングでは実際に人々が会話しているような音声が採用されているため、教科書のための音声ではなく生活するうえで必要となる聞き取る力を養うことができます。毎週金曜日は普段のクラスとは異なり、発音改善クラス、日常英会話クラス、音楽・ドラマ英語クラスの3つのクラスから自分の学びたいクラスを選択することができました。また、4週間ごとにテストウィークがあります。テストウィークの最終日の金曜日は、各クラスが出し物をするタレントショーや、課外活動などが開催されます。

埼玉県のPR活動について

yhsama2 埼玉親善大使として、私は狭山茶の紹介と、書道体験を通しての小川和紙の紹介をしました。まずホームステイ先のホストファザーとその彼女さんに狭山茶をプレゼントしました。彼らはオーストラリアで育ちましたが、両親はトルコ人だそうです。トルコにもティーはあります。それは「チャイ」です。トルコチャイは、紅茶葉を煮出して少し休ませ、飲むときにお湯で好きな濃さに薄め、好きな量の砂糖を入れて飲みます。私は、ティーバッグと急須で作る茶葉の二種類を持参しました。彼らは、ティーだけれど砂糖を入れないということに驚いていました。とても健康的だと言い、喜んでくれました。同じ語学学校に通っていたコロンビア出身の友達にも狭山茶を紹介しました。ほんのりと優しい苦みに品があっておいしいと言ってくれました。

 書道体験は、語学学校のキッチンエリアで行いました。日本国内では小学校・中学校で「書写」の時間や、書き初め大会等で誰もが経験があると思います。しかし、文字そのものの結構法に注目して、美しく書くという文化はとても珍しいです。初めに書道道具の紹介を行った際には、動物(馬・羊・イタチなど)の毛を用いて筆が作られるということや、硯や墨が職人よって作られる工程に興味を持ってくれました。また、紙も機械で漉かれるものと人の手によって漉かれるものがあることを説明したうえで、小川和紙を紹介しました。和歌山県から小川市に伝わった、楮(こうぞ)だけを使用した「細川紙」の製造技術は、国から「重要無形文化財」の指定を受けています。1,300年の歴史を経て、守り育てられてきた小川和紙は、素朴で温かみがある独特の風合いを持つということを、機械で漉かれた紙と比較しながら紹介しました。実際に書く時には、もちろん外国籍の方々は日本語を学んでいないと漢字を知らないので、英語で好きな単語を聞いて、その単語に合う意味の漢字を教えました。英語では、いくつかのローマ字を組み合わせて一つの意味を成す「語」を生み出しますが、漢字はその字一つで意味を持ちます。そういった日本人にとっては当たり前のことでも、「面白い」と感じてもらえたことを嬉しく思いました。

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1か月間の留学を終えて

 私の将来の大きな目標は日本語教師として日本語学校に勤め、外国籍の方に日本語だけでなく日本の魅力を発信すること、さらには自分自身の書道教室も開き、英語を用いて世界各国からの観光客を対象に日本文化である「書道」を知ってもらうことです。日本語学校では直説法という日本語で日本語を教える指導法が採用されているため、日本語教師になるにあたって英語力は求められません。しかし、細かいニュアンスの違いの説明や、英語にはなく日本語にはある言葉の説明、授業外でのコミュニケーションの際に英語を理解していることは両者において大変良いことだと私は考えています。語学学校での授業中は、文法や単語の説明を単に聞くのではなく、どのように説明しているのか、どのように言い換えているのかということに重点を置き、自身でも英語を用いて文法を説明できるように理解を深めました。

 留学期間中に、現地の人に「こんにちは」と話しかけられたり、アニメが好きという理由で日本語を学んでいるという人の話を聞いたりすることが多くありました。1か月間という短い期間でも多くのオーストラリアの人々が日本文化に興味を持ってくれているのだと実感しました。また、シドニーから離れた、エアーズロックを訪れた際には、イギリス人によって植民地にされる前からオーストラリア大陸で生活をしていたアボリジニの人々が現代もその文化と伝統を継承しながら生活をしていました。日本では見られないアボリジニの人々のアートについて学んだり、その文化について知ったりする中で、太古からの伝承を大切にしているのだと感じました。

最後に

 私にとって初めての留学でした。その中で埼玉県親善大使としての活動を通して、私自身が生まれ育った「埼玉県」について改めて多くの魅力に気が付くことができましたし、外国籍の方々に興味を持ってもらえたことが大変誇らしくうれしく感じました。今後はまだ足の踏み入れたことのない地に赴き埼玉県についてより一層詳しく学びその魅力に触れていきたいと考えています。この度、埼玉親善大使に任命していただきましたことに心より感謝申し上げます。

お問い合わせ

県民生活部 国際課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 第三庁舎2階

ファックス:048-830-4748

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