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掲載日:2024年7月11日
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次は「折れ線グラフ(おれせんグラフ)」を見ていこう。
折れ線グラフは小学校4年生で習うよ。
次の統計表を折れ線グラフにしてみるよ。
時刻(じこく) |
7時 |
8時 |
9時 |
10時 |
11時 |
12時 |
13時 |
14時 |
15時 |
16時 |
17時 |
18時 |
19時 |
気温(℃) |
13.7 |
15.3 |
17.1 |
18.7 |
20.8 |
22.0 |
22.5 |
23.1 |
22.2 |
22.5 |
17.2 |
14.6 |
13.8 |
こんなふうに、折れ線グラフは統計表の数字を順番に線で結んで表したものなんだ。
折れ線グラフは、関係のある二つの数について、数の変化のようすを見るときに使うグラフだよ。
ポイントは「関係のある二つの数」ということ。このグラフの場合だと、気温は時間とともに変化するから、「気温」と「時間」が関係のある二つの数ということになるね。統計グラフでは、年・月・時刻(じこく)などの「時間」とともに変化する数のようすを見る場合がとても多いよ。
次の例のように、かたほうが数でない場合は「関係のある二つの数」とは言えないから、ふつうは折れ線グラフでは表さないから気を付けよう。
ここで折れ線グラフの見かたをおさらいしておこう。
折れ線グラフを見るポイントはグラフの線のかたむきかただよ。急な坂やゆるやかな坂を見たときの感じかたを利用しているグラフだからね。
実は、棒グラフを変形させれば折れ線グラフになるんだよ。
まず棒グラフの棒を線のように細く書いて、
次に棒のてっぺんを順番に線で結んで、
最後に棒を消せば折れ線グラフのできあがり。
こんなふうに、棒グラフを変形させれば折れ線グラフになることからも分かるけど、「関係のある二つの数のようす」は棒グラフでも表すことができるんだ。
だから、棒グラフを使った場合と折れ線グラフを使った場合をくらべれば、折れ線グラフの特ちょうが分かるよ。
折れ線グラフの一番の特ちょうは、「数の変化のようす」を見るのに向いていることだね。線の高さよりも、線がかたむいていることのほうに目が行くから、ふえている・へっているという数の変化をより感じさせるんだね。
いっぽう、棒グラフは「数の大きさのちがい」を見るのに向いているよ。棒の高さに目がいくから、数の大小や大きさのちがいをくらべやすいんだ。
両方の特ちょうを生かした例が、次のような平均(へいきん)気温と降水(こうすい)量のグラフだね。
気温は季節とともに少しずつ変化していくものだから、平均気温のほうは折れ線グラフを使って月ごとの「変化のようす」を見せているんだ。
いっぽう、雨の量は多い月と少ない月ですごく差があるよね。だから、棒グラフを使って月ごとの「大きさのちがい」が見えるようにくふうしているんだ。
ためしに棒グラフと折れ線グラフをぎゃくにして、平均気温を棒グラフ、降水量を折れ線グラフで表したものを作ってみたよ。二つのグラフを見くらべて、感じかたのちがいをたしかめてね。
折れ線グラフのもう一つの特ちょうは、折れ線の種類がふえても、あまり見づらくならないことだね。棒グラフの場合は、棒の種類がふえるとくらべるのがむずかしくなってしまうんだ。
次のグラフは3種類のことがらを一つのグラフで表したものだけど、折れ線グラフのほうは変化のようすがよく分かるよね。でも棒グラフの場合は、たった3種類でも意外にくらべるのがむずかしいよ。
4種類、5種類と棒の種類がふえるほど、棒グラフは分かりづらくなってしまうから、くらべることがらの種類が多い場合は折れ線グラフを組み合わせるといいよ。
それじゃあ折れ線グラフを作るときのポイントを見ていこう。
グラフの始まりがゼロでないと正しくくらべられないよ。必ずゼロの線から書き始めよう。
折れ線グラフは目もりのはばがとても重要なんだ。目もりのはばがまちがっていると折れ線の形が変わってしまうから、「変化のようす」を正しく見ることができなくなるよ。目もりのはばは正しくそろえよう。
データのない所がある場合も、間をつめたりせずに、同じ期間は同じはばになるように目もりを付けよう。たとえば1か月を1センチメートルの目もりにすると決めた場合、データのない所が1か月なら1センチメートル、2か月なら2センチメートルあけて次の目もりを付ければいいんだ。
折れ線が2種類以上あるときは、どの線が何を表しているのか分かるように必ず説明を書こう。
用語の説明:統計グラフで使われている棒や線、色やもようが何を表しているかを説明する注意書きを「凡例(はんれい)」といいます。凡例がないとグラフを正しく読むことができません。必ず凡例を書きましょう。
数に大きな差があると、折れ線と折れ線の間が開きすぎてバランスが悪いことがあるよ。そんなときは、棒グラフの場合のように、とちゅうを省略(しょうりゃく)して表す方法があるよ。
折れ線とゼロの線の間が開きすぎてバランスが悪い場合も、とちゅうを省略(しょうりゃく)して表す方法が使えるよ。
棒グラフのときみたいに数字を書きそえなくていいの?
もちろん数字を書きそえてもいいんだけど、折れ線グラフは数の大きさをくらべるよりも「変化のようす」を見ることが目的の場合が多いから、細かい数字を入れないことも多いんだ。折れ線の見やすさのほうが大事だからね。
ためしにさっきの快晴(かいせい)日数のグラフに数字を入れてみたよ。
本当だ。数字がごちゃごちゃして折れ線が見づらいね。
数字の大きさを全部見せたいときは仕方ないけど、そうでなければ、注目してほしい所にだけ入れることが多いよ。
数の大きさにあまり差がないときは、グラフにしても折れ線のかたむきが小さいから、変化のようすが分かりづらいグラフになってしまうことがあるよ。
変化が少ないことを言いたいときはそれでいいけど、変化があることを強調したいときはこまるよね。そんなときにも、とちゅうを省略(しょうりゃく)する方法が使えるよ。とちゅうを省略して、小さなちがいがよく分かるように、目もりのはばを変えればいいんだ。
折れ線グラフは目もりのはばを変えると形が変わってしまうよ。次の五つのグラフは目もりのはばがちがうだけで、全部同じ変化のようすを表しているんだけど、それぞれ見た感じがちがうよね。
目もりのはばをきょくたんに広くしたりせまくしたりすると、変化のようすを正しく見ることがむずかしくなるから注意しようね。
時間とともに変化するようすを見る折れ線グラフの場合、時間の目もりの上に点を打って作るよね。
実は点を打つ位置には、目もり線の真上に打つ場合と、目もり線と目もり線の中間に打つ場合の二つの場合があるんだ。
「ある時点の数」と「ある期間の数」ってどういうこと?
たとえば、コンビニのこみ具合を1時間ごとに調べる場合を考えてみよう。
まず「ある時点の数」の場合だけど、7時が1人、8時が10人というように、その時にお店にいたお客の人数を数えれば、「ある時点の数」を調べたことになるよ。ビデオを一時停止して数える感じだね。
時刻(じこく) |
7時 |
8時 |
9時 |
10時 |
11時 |
12時 |
13時 |
14時 |
お客の数(人) |
1 |
10 |
5 |
4 |
5 |
5 |
4 |
3 |
「ある時点の数」の場合は、次のグラフのように目もり線の真上に点を打つんだ。
次は「ある期間の数」の場合だけど、7時~8時が30人、8時~9時が60人というように、1時間の間にお店に来たお客の人数を数えれば、「ある期間の数」を調べたことになるよ。ビデオを再生(さいせい)しながら数える感じだね。
時間帯 |
7~ |
8~ |
9~ |
10~ |
11~ |
12~ |
13~ |
14~ |
お客の数(人) |
30 |
60 |
40 |
30 |
30 |
80 |
40 |
30 |
「ある期間の数」の場合は、次のグラフのように目もり線の中間に点を打つんだ。
ちょっと気になったんだけど、一番お客が多いはずなのに、12時にコンビニにいたお客の人数が5人って少なすぎない?数えまちがいじゃないの?
お昼休みが12時からの所が多いから、12時ちょうどだと、まだお店に着いていないからだと思うよ。
ああ、なるほど!
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