埼玉県議会 県議会トップ画像

ここから本文です。

ページ番号:260094

掲載日:2024年10月23日

令和6年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(小森克己議員)

3歳児における吃音検診について

Q 小森克己 議員(民主フォーラム)

就任時の挨拶でも申し上げましたが、私は大学生頃から今日に至るまで吃音に悩まされてきました。吃音は話すとき言葉が滑らかに出ないことがあるのが特徴で、現在、日本全国に約120万人、人口の1パーセントの患者がいるとされています。
吃音は、生まれもっての先天的な発達性吃音と、病気やストレスから後天的に生じる獲得性吃音があります。9割は発達性吃音で、7から8割は自然治癒するとされていますが、残りの2から3割は症状が残り日常生活に影響が生じます。
吃音の問題として、言葉がうまく話せない、人から変と思われるのではないかなどの理由で、社交不安を成人の吃音患者の5から6割で併発しています。既に子供の段階で社交不安を4分の1が感じているとされ、吃音のある中高生の26パーセントが不登校につながっているとの報告もあります。また、吃音が恥ずかしいからと隠し、放置された結果、声の出ることが止まる難発症状へと発展するケースもあります。
国立障害者リハビリテーションセンターが3歳児及び3歳6か月児健診の機会を利用して調査し、今年6月に公表した調査結果によると、吃音の症状を示したことがある幼児は8.9パーセントにも上るとのことでした。令和4年度における3歳児健診の受診幼児数は約5万人ですので、約4,500人の幼児に吃音の可能性があることが推察されます。専門家によると、吃音の多くは2歳から4歳頃に発症するため、3歳児健診での早期発見が重要であり、また、早期の支援により治療効果が高くなり、成人になるに従って治療効果が出にくくなるそうです。
しかし、超党派議員ネットワークの調査によると、3歳児健診の問診票に吃音の有無を尋ねる項目を設けている自治体は、10都県の343市区町村のうち1.2パーセントにとどまるとのことです。このような実施状況では、支援が必要な幼児を見逃してしまうのではないでしょうか。
そこで、以下の2点について質問いたします。
まず、国立障害者リハビリテーションセンターらによる幼児吃音認証ガイドラインには、3歳児健診の際に吃音に関する問診をしてスクリーニングする必要があると考えられると記載されています。そこで、県内各市町村が実施する3歳児健診において、問診票に吃音に関する質問項目があるのか、県として把握する必要があると考えますが、保健医療部長に伺います。
次に、吃音の早期発見、治療につなげるためには、3歳児健診の際に吃音に関する問診や検査を行う市町村を増やしていくことが重要です。3歳児健診の実施主体である市町村に対し、研修会などの機会を通して吃音に関する問診や検査を行うことの重要性を説明、紹介していくべきであると考えますが、併せて保健医療部長にお伺いします。

A 表久仁和 保健医療部長

まず、3歳児健診において、問診票に吃音に関する質問項目があるのか、県として把握する必要があると考えるがどうか、についてでございます。
3歳児健診で使用する問診票はこども家庭庁が通知により参考様式として定めており、多くの市町村がこの参考様式を使用しております。
この問診票には、ことばの発達について尋ねる項目があり、健診時の診察の際に吃音の疑いが発見されれば、専門家へ紹介しております。
また、県内市町村の中には、独自に吃音の項目を取り入れているところもあり、各市町村で工夫して取り組んでいるところです。
吃音の早期発見に関しては、問診票への記載の有無を含めて県で情報を把握し、市町村に共有できるよう検討してまいります。
次に、市町村に対し、研修会などの機会を通じ吃音に関する問診や検査を行うことの重要性を説明・紹介していくべきだと考えるがどうか、についてでございます。
吃音は、議員御指摘のとおり、早期に発見し、早期に専門家の支援に繋げることが重要です。
県では、健診を担当する市町村の保健師等を対象に、毎年、研修会を開催しています。
こうした研修会の場を活用し、吃音の早期発見の重要性を紹介してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?